今回は、ブラジル独自のコーヒーの飲み方「カフェジーニョ」について解説します。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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ブラジル独自のコーヒーの飲み方「カフェジーニョ」とは?
カフェジーニョ(cafezinho)は、ブラジル独特の真っ黒な濃いコーヒーです。ブラジルのバールで飲むことができます。
ほぼ真っ黒になるまで深く焙煎したコーヒーを細かく砕いて熱湯に投入して砂糖と一緒に煮て、かきまぜた後にフィルターで濾します。
飲むときはコーヒーより多いくらいの砂糖やクリームを加えて、よくかき混ぜます。
なぜここまで深く焙煎した「黒い豆」を使うかというと、欠点豆によるネガティブな味を目立たないようにするためです。
ブラジルでは、輸出規格に満たない低級品のコーヒー豆は国内で流通します。
グレードの低い豆は欠点豆が多いため、普通の焙煎では渋みと雑味が目立って飲みにくいのですが、イタリアンロースト相当の深煎りにすることで、雑味を消すことができるのです。
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カフェジーニョの作り方
1.コーヒー豆を挽く
深煎りコーヒー豆43gを挽きます。量が多いので電動のコーヒーミルを使って、エスプレッソと同じようにコーヒーを細挽きにします。
お好みのブレンドコーヒーやシングルオリジンでも良いですが、ブラジル産のコーヒー豆が最も本格的な風味を味わえます。
2.水と砂糖を沸騰させる
鍋に4カップの水を沸騰させ、大さじ1杯のブラウンシュガーを加えます。
3. コーヒー粉を加える
ポットを火から下ろし、すぐに細かく挽いたコーヒーを加えます。そのあとは蓋をして5分間放置します。この時かき混ぜる必要はありません。
5分経ったら蓋を取り、割りばしやスプーンでかき混ぜます。その後さらに4分間放置します。
4. カフェジーニョの完成
布フィルターでコーヒーを濾し、温めておいたコーヒーサーバに移します。
伝統的な飲み方を再現するなら、エスプレッソ用のデミタスカップも温めておいて、カフェジーニョに牛乳、生クリームを加えます。
カフェジーニョには砂糖をたっぷり入れる
カフェジーニョは砂糖をたっぷり入れて飲むのが一般的です。
砂糖を入れないと苦みがきつく、そのままじゃとても飲めません。
また、ミルクを入れる場合は沸騰するほど熱した牛乳を入れるのも特徴的です。
ブラジルは夏場でも熱いカフェジーニョを飲む
暑い気候のブラジルですが、コーヒーについては熱いカフェジーニョが圧倒的で、アイスコーヒーや水出しコーヒーといったメニューはほとんど浸透していません。
ただし、アイスメニューを提供するスターバックスが店舗数を拡大するなど、伝統的なホットコーヒーの文化に少しずつ変化が起きているようです。
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