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コーヒーの豆知識

中国のコーヒーの特徴|産地と歴史、味わいから、おすすめまでを一挙紹介

2021年5月25日

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中国のコーヒーの特徴|産地と歴史、味わいから、おすすめまでを一挙紹介

2021年5月25日

中国といえば烏龍茶やプーアール茶など、「お茶」というイメージが強いのではないでしょうか。

しかしながら、近年はコーヒーの生産が盛んとなり、良質な豆の生産地として世界中から注目されつつあります。

特に中国のコーヒーは繊細さや透明感に特徴があり、その控えめなコクやボディが珈琲が苦手な人にも飲みやすいと評価を受けています。

今回は、そんな知られざる中国のコーヒーについて紹介していきます。

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コーヒーの産地中国とは

中国コーヒーの特徴

ご存知のとおり、中国は世界で一番人口が多く、4000年ほど前から文明をつむぐ歴史の長い国です。

国土はロシアとカナダに次ぐ世界で3番目の大きさで、その面積は約960万平方キロメートルと日本の約25倍におよびます。

その広大な国土は地域によって気候が異なることから、食材のバラエティーが豊かで、米の他にも野菜や果物においては生産量が世界一の作物を複数誇ります。

中国のコーヒー|主な産地

中国南西部に位置する雲南省は中国で最もコーヒーの生産が盛んな地域で、主な栽培品種はアラビカ種、またこれらの総生産量は国内の90%以上を占めています。

また、雲南省より東、中国最南端の海南省はそれに次ぐコーヒー産地で、ここではロブスタ種の栽培が主となっています。

中国のコーヒー|栽培の歴史

中国でコーヒー栽培が開始されたのは20世紀初頭、最初は政府主導の政策として実施されました。この際、本国で初めてコーヒーの木が植栽されたのは雲南省のシモンです。

ミャンマーとラオス国境に近いこの地区は茶の産地として名高いプーアル市の一角にあり、古来より茶やたばこの栽培が盛んに行われてきました。

当初、政府主導で始まったコーヒー栽培はなかなか普及しませんでしたが、その後の民間企業の介入を経て、たばこ栽培からの転換が拡大しました。なお、この転換に大きく貢献したのが大手グローバルの「ネスレ」です。

1988年、ネスレは雲南省におけるコーヒーの試験栽培を開始し、本省における生産拡大を図りました。それから約30年後の2009年、ネスレはプーアル市と共同で人材育成や技術開発に取り組み、本地区でのコーヒー栽培は本格的な産業へと発展を遂げます。

その後、他の大手メーカーの進出も手伝って、現在では世界的なコーヒー産地としての地位を確立しています。

中国のコーヒー|栽培環境

中国コーヒーの特徴

中国におけるコーヒー生産の9割以上を雲南省が占めているのは上述したとおりですが、その理由は本省の気候にあります。

ご存知のとおり中南米は世界的なコーヒー産地として有名ですが、雲南省はこれらと同緯度にあたり、それゆえ気候も近似しているのです。特に標高900~1,500mにある主な栽培地域は日中の寒暖差が激しく、コーヒー栽培に適した条件となっています。

中国産コーヒー豆の生産状況

先述したコーヒー栽培の好適環境、そして技術普及により、雲南省における栽培面積は12万ヘクタールに達し、その生産量は13.9万トンにおよびます。

なお中国で2番目のコーヒー産地、海南省では栽培面積が約2千ヘクタール、生産量はや約470トンであることから、両産地のあいだには圧倒的な差があることが分かります。

ちなみに、世界には70か国以上のコーヒー生産国が存在しますが、生産量が10万トンを超えるのは雲南省を含めて21か国・地域に限られています。

中国のコーヒー|グレード

一般的にコーヒー豆のグレードは下からローグレード、コマーシャル、プレミアム、スペシャルティの順で4段階に分類されますが、雲南省で生産されるコーヒー豆の一部は最高級のスペシャルティに認定されています。

ちなみに、スペシャルティの割合はコーヒー全体の約5%しかなく、それゆえ希少価値が高く設定されています。

なお本グレードは、コーヒー豆の風味だけではなく、栽培から流通管理までのトレーサビリティの適切さを保証するブランドでもあります。

中国のコーヒーの特徴|精製から味わい、香り

中国コーヒーの特徴

ここまでは中国産コーヒーについて生産サイドからの特徴を述べてきましたが、以降はコーヒーを楽しむ側に視点を移しましょう。

まず消費者として抑えておきたいポイントは、中国産コーヒー豆の精製方法、そして淹れた際の香りと味わいです。

精製方法

最初に精製方法ですが、中国産コーヒーの場合も一般的なコーヒーと同様に水洗式と非水洗式の2種類に大別されます。

前者の水洗式は収穫物を乾燥前に水洗いし、果実の部分を除く方法をいいます。対して後者の非水洗式は、実をそのまま乾燥・脱穀する方法を意味します。

香りと味わい

中国産コーヒーを淹れた際、最初に香るのはほのかな甘味、そしてナッツのような香ばしいフレーバーです。

その後、フルーティーな香りが加わって混ざりあい、非常にバランスの取れた香気へと変化します。また、その味わいは控えめな酸味と苦味によって口当たりが軽やかで、ゆえに爽やかなテイストが特徴となっています。

中国のコーヒー|品種・種類

先のような香りと味わいを持つ中国産コーヒーですが、これらの特徴はその栽培品種に由来します。

中国におけるコーヒーの一大産地、雲南省で栽培されている主要品種はカチモールで、これは良質の風味を特徴とするアラビカ種、そして高い耐病性を誇るロブスタ種との子孫にあたります。

カチモールはアラビカ種の1品種として認知されており、雲南省で栽培されているコーヒーのほとんどがこの種です。

中国産コーヒーの美味しい飲み方

中国コーヒーの特徴

さてここからは、いよいよ実飲に関する内容紹介となります。

当然ながら中国産コーヒーでも豆の焙煎、挽き具合、淹れ方により、多様な味わいを楽しむことが可能です。それでは、これら一つひとつの工程を深掘りしていきましょう。

おすすめの焙煎度合い

中国産コーヒーにおいては、焙煎度合いは中煎りのハイローストがおすすめです。これはクセの少ない本国産の豆の特徴を活かすことを意図しています。つまり、元々控えめな酸味や苦味をそのままキープする反面、爽やかな口当たりは最大限に引き出すというイメージです。

おすすめの挽き具合

中国産コーヒーにおける挽き具合は、やはり中挽きがおすすめです。

これはカチモールが本来持っているバランスの取れた爽やかな口当たり、そして繊細な風味を上手く抽出するのに適しているためです。

なお、元々が線の細い味わいに仕上がった豆のため、粗挽きした場合には味が薄くなることに注意が必要です。

おすすめの淹れ方

中国産コーヒーのおすすめの淹れ方は、基本に忠実なドリップとなります。

抽出時に繊細な旨味成分を逃がさないよう、三洋産業のコーヒーフィルターを使用するのが良いでしょう。あとは85℃に調整したお湯をコーヒーと同じ体積分加えて1分間蒸らし、もう1分かけて150mlを抽出しましょう。

中国のおすすめコーヒー豆3選

中国コーヒーの特徴

最後に、中国産コーヒーのなかでも特におすすめの3選を紹介したいと思います。これらはいずれもAmazonといった通販、もしくは大手のマーケットで購入可能です。

UCC ヒルス:雲南珈琲ブレンド

雲南珈琲ブレンド

中国コーヒーの一大産地、雲南省の名前を冠するコーヒーです。

肥沃な大地で育ったコーヒー豆は収穫後に丁寧に天日乾燥がおこなわれ、甘味と香りのバランスのとれた逸品へと生まれ変わります。

コーヒーを一口含んだ際に溢れる爽やかさ、そして繊細さを感じたあとは、すっと風味が去っていく上品な余韻が楽しめます。

UCC ヒルス ハーモニアス 雲南珈琲ブレンド レギュラーコーヒー(粉) 170g ×3個 レギュラー(粉)
HILLS(ヒルス)

POTIR COFFEE:チャイニーズ雲南アラビカ

チャイニーズ雲南アラビカ

チャイニーズ雲南アラビカは、良質の「甘み」「苦み」「酸味」のバランスが整った商品です。

元々クセが少ない品種のため、マイルドな香りと味わいが特徴的となっています。このため、コーヒーを苦手とする方にも飲みやすく、雲南コーヒーに特有の透明感を最も楽しめるグルメコーヒーといえるでしょう。

チャイニーズ 雲南アラビカ 300g(豆)
POTIER COFFEE

彩香:インスタントコーヒー 雲南コーヒー

インスタントコーヒー 雲南コーヒー

3番目は誰でも手軽に雲南コーヒーを楽しめるをコンセプトに、インスタントコーヒーをチョイスしました。

本品ならば、普段からコーヒーをドリップする習慣のない方でも安定して風味を引き出すことができるでしょう。

インスタントではありますが、雲南コーヒー特有の爽やかな風味と口当たりを忠実に再現したおすすめの一品です。

中国のコーヒー|まとめ

本記事では中国産コーヒーの特徴を概説してきました。

ここ数十年で急成長を遂げた中国のコーヒー栽培は、今後も品種改良や生産技術の向上などにより、ますますの発展が期待されている一大産業となっています。

もし中国のコーヒーに興味が湧きましたら、ぜひスペシャルティグレードをはじめとする、雲南コーヒーをお試しください。

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