コロンビアはブラジル、ベトナムに次ぐ世界第3位のコーヒー生産国です。
また、スペシャルティコーヒーの産地としても有名で、マイルドな酸味と苦味のバランスがよく、濃厚な甘さが特徴です。
本記事では、コロンビアコーヒーの特徴と、実際に飲んで美味しかったおすすめのコーヒー豆を紹介します。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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コロンビアコーヒーの基本情報
コロンビアコーヒーの基本情報を簡単にまとめました。
地域 | 南アメリカ |
味わい・香り | キャラメル、チェリー、バニラ、オレンジなど |
酸味の強さ | ★★★☆☆ |
コーヒー生産量 | 年間平均1150万袋(世界第3位) |
栽培品種 | アラビカ種100% ※カスティージョ、カトゥーラ、ティピカ、バリエダコロンビア、ゲイシャなど |
精製方法 | ウォッシュド |
コロンビアのコーヒーは、アンデス山脈の斜面で栽培されています。
コーヒー生産量は年間平均1150万袋で、ブラジル、ベトナムに次ぐ世界第3位です。
コロンビアでは、カスティージョ、カトゥーラ、ゲイシャなど「アラビカ種」のコーヒーだけが栽培されます。
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コロンビアコーヒーはバランスが良い味わい
コロンビアのコーヒーはバランスのとれた味わいが特徴です。
キャラメルのような香りを持つことが多く、チェリーのような優しい甘みがあります。
栽培されるエリアによって味にバラつきがあり、オレンジ、バニラ、チョコレートなどの香りも感じられます。
浅煎りのコロンビアコーヒーは酸味がある
コロンビアの浅煎りコーヒーは、フルーツのような酸味があります。
酸味が苦手な方は「深煎り」「中深煎り」と記載されたコーヒーを選ぶのがおすすめです。
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コロンビアコーヒーの特徴
1.栽培地域によって味が異なる
画像提供:FNCコロンビアコーヒー生産者連合会
コロンビアはコーヒーを栽培するエリアによってフレーバーが異なるのが特徴です。
地域 | 生産地 | 特徴 |
---|---|---|
北部 | サンタンデール、 ノルテ・デ・サンタンデール、マグダレナなど |
マイルドな酸味、ナッツ、 チョコレートのような風味 |
中部 | アンティオキア、バジェ・デル・カウカ、 カルダス、クンディナマルカ、キンディオ、 トリマ、リサラルダなど |
フルーティー、 ハーブやバニラのような香り |
南部 | ウィラ、カウカ、ナリーニョなど | 柑橘系の酸味、 甘くまろやかな味 |
ウィラ、カウカなど南部のコーヒーは、コロンビア国内で最高の風味と評価されています。
その理由は、北部や中部より標高の高い場所でコーヒーが栽培されていることが関係しています。
標高の高い場所は昼夜の寒暖差があります。寒暖差があることでコーヒーがゆっくりと熟成し、味の密度が増して糖度の高いコーヒーになる特徴があります。
2.専門機関のFNCがコーヒーの品質を管理している
コロンビアのコーヒーは、FNC(コロンビアコーヒー生産者連合会)が品質を管理しています。
FNCは1927年にコーヒー生産者により設立された非営利団体です。
FNCの活動によってコーヒーの品質は大幅に改良され、世界市場におけるコロンビアコーヒーの評価は大きく向上しました。
その成果のひとつが、芳醇な香りと味わいで有名な「エメラルドマウンテン」です。
有名なエメラルドマウンテンはコロンビアのコーヒー
日本でも有名な「エメラルドマウンテン」は、コロンビアで生産されるコーヒーのひとつです。
コロンビアコーヒー全体の3%ほどしか存在しない希少なコーヒーです。
エメラルドマウンテンは、クリアな味わい、爽やかな酸味、バランスの良さが特徴です。
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コロンビアコーヒーおすすめ3選
実際に飲んで美味しかったコロンビアコーヒー豆を3つ紹介します。
1.カカシコーヒー コロンビア
価格 | 650円/100g |
焙煎度合い | 中煎り(シティロースト) |
フレーバー | チョコレート、キャラメル |
カカシコーヒーはAmazonで人気のショップです。本品はビターチョコレートのような甘い香りが感じられます。豆の鮮度が良いため香りが非常に強いです。
実際に飲むと、キャラメルのような甘みとミディアムボディのワインのようなコクがあります。
ショコラのような優しい苦味と酸味のバランスが非常に良く、酸味はドトールのブレンドコーヒーよりちょっと少ない程度です。
後味のキレが非常に良く、すっきりとした味わいで、何杯でも飲めるコーヒーです。
コロンビアらしいマイルドな味わいで、万人受けする美味しさがあります。
100gあたり650円なので、かなりお買い得だと感じました。
2.ブルーボトルコーヒー ジャイアントステップス
価格 | 1782円/200g |
100gあたり | 891円 |
焙煎度合い | 中煎り(シティロースト) |
フレーバー | チョコレート、ナッツ、チェリー |
全国に店舗を構えるブルーボトルコーヒーが焙煎するジャイアントステップスは、お店で一番深煎りのコーヒー豆です。
ドリップすると、チョコレートやナッツのような香りが感じられます。
実際に飲むとチェリーのような優しい甘味があります。
コクは中程度で、ミディアムボディのワインのような口当たりです。
苦味と酸味のバランスが良いです。深煎りですが、しっかりと酸味があるので、爽やかなコーヒーが好きな人向けです。
コロンビアのフルーティーな味を感じたい人におすすめで、とても後味が爽やかです。
3.ポストコーヒー コロンビア アグア ベンディタ
値段 | 初回1,480円/225g 2回目以降 1,980円/月 |
100gあたり | 657円 |
焙煎度合い | 浅煎り |
フレーバー | オレンジ、ストロベリー、マンゴー |
ポストコーヒーは、全国の専門店(提携している国内外のショップ)から、コロンビアなど好みのコーヒー豆だけが3つ届くサービスです。
ずばり、「コーヒーに詳しくないけど、好みの範囲内で色んなものを飲みたい」という人には、ポストコーヒーが一番おすすめです。(会員数6万人超)
ポスト投函されるので受け取る必要がなく、不在票のやり取りがないのが楽です。
また、今なら初回限定500円割引され、100gあたり657円で買える計算です。(Amazonで買える豆と同じくらいの金額)
Amazonで口コミや評判の良いコロンビアと比較して味、コスパの良さのどちらも非常に優れている印象を受けました。
実際に飲むと、オレンジやストロベリー、マンゴーなど色んなフルーツの香りが感じられます。
フルーティーな甘みとフルボディの濃厚なコクが楽しめます。
なめらかな舌触りで、上品なワインのような口当たりです。
浅煎りコーヒーとは思えないほど強烈なコクと旨味があって美味しいです。
コロンビアコーヒーの名産地、カウカとウイラの県境近くで栽培されたコーヒー豆というだけあり、「これでもか!」というくらい強烈なフルーティさが感じられます。
酸味が中心のコーヒーですが、かなり濃厚な甘みがあるので、完熟フルーツのような味わいです。
「最高の風味」といわれる南部のコロンビアコーヒーを飲みたい人におすすめです。
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コロンビアコーヒーは豆の大きさで等級が決まる
コロンビアでは、コーヒー豆の大きさ(スクリーンサイズ)で等級が決まります。
等級 | スクリーンサイズ |
---|---|
プレミアム | 18 |
スプレモ | 17 |
エクストラ | 16 |
エクセルソ | 14 |
ピーベリー | 12 |
コロンビアコーヒーの品種・種類一覧
コロンビアでは、おもに次の品種のコーヒーが栽培されます。
- ティピカ
- バリエダコロンビア
- タビ
- カトゥーラ
- カスティージョ
それぞれの特徴を簡単に紹介します。
ティピカ種
コロンビアではティピカ種が栽培されます。
ティピカ種は、全品種の中で一番おいしいと言われ、日本でも人気です。
病害虫に弱くて収穫量が少ないため、希少価値が高い品種です。
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バリエダコロンビア種
バリエダコロンビアは、ロブスタ種とアラビカ種の自然交配種「ハイブリットティモール」から生まれた品種です。
病気に強く、生産性が高いですが、コロンビア国内でも味の賛否が分かれる品種です。
ロブスタの味が強くて雑味が目立ち、アラビカ種100%のコーヒーには味が劣ると言われています。
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タビ種
タビ種は、コロンビアの国立コーヒー研究所が開発した、コーヒーの病気に強くて味も美味しい品種です。
紅茶のような華やかなフレーバーが特徴です。
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カトゥーラ種(カツーラ種)
カトゥーラ種は病気に強く、フルーティーな酸味と華やかな風味が特徴です。
一部の農園ではバリエダコロンビアから切り替えを進めていて、今後さらに注目されそうな品種です。
カスティージョ種
カスティージョ種は、20年以上にわたってコロンビアの国立コーヒー研究所によって開発された新しい品種です。
病気に強くて、フルーティーな風味と甘みが特徴です。
現在コロンビアで一番多く栽培されている品種です。
コロンビアコーヒーの歴史
コロンビアにコーヒーが伝わったのは17世紀初頭と言われています。
1800年代の半ばには北部のサンタンデールでコーヒー栽培が行われます。
コーヒーの需要が高まった19世紀後半にはアンティオキア、クンディナマルカなどでもコーヒー栽培が行われるようになりました。
1927年にFNC(コロンビアコーヒー生産者連合会)が設立。
1938年には、世界初のコーヒー専門研究施設「CENICAFE (セニカフェ)」が設立され、病気に耐性のあるCastillo品種(カスティージョ)などが開発されました。
1958年頃になると、コロンビア産のコーヒーに他の産地の豆をブレンドし、「コロンビア産」を謳うことが流行しました。
偽物によってコロンビアコーヒーの評判を落とさないために、ドイル・ダーンバーンバック社が、架空の人物「フアン・バルデス(Juan Valdez)」を起用したキャンペーンを展開します。
▲フアン・バルデス(Juan Valdez)
100%本物のコロンビアコーヒーのパッケージにだけフアン・バルデスの文字を入れて、消費者が偽物と本物を簡単に見分けられるようにしました。
このキャンペーンによって、コロンビアコーヒーの存在は世界中に広まりました。
参考文献:cafedecolombia、beanvoyage.org、coffeeaffection
コロンビアと同じ南米のコーヒー豆
南米のコーヒーは全体的に飲みやすく、特にバランスの良さに優れていると言われます。
例えば、コロンビアの隣国ブラジルはナッツ系やチョコレートのようなフレーバーを持ち、酸味が少ないのでどなたにも飲みやすいコーヒー豆が多いです。
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