今回は「土居珈琲」というお店のコーヒー豆「コスタリカ エル・ペドレガル農園」を飲んだ正直な感想を述べます。
コスタリカは良質な生豆を生産することで知られていますが、なんと50%以上が「スペシャルティコーヒー」として取引されるほど。
さらに、エル・ペドレガル農園は世界で最高のコーヒーを決める品評会COE(カップオブエクセレンス)の受賞実績もある優良農園です。
土居珈琲とは?
「料理王国100選」など数々の賞を受賞するコーヒー専門の通販会社です。
創業者の土居博司によって40年以上の歳月と経験を重ねて構築された焙煎技術が光るお店です。
土居珈琲では常時40種類ほどのシングルオリジン(単一農園で生産されたコーヒー豆)とブレンドコーヒーを取り扱っています。
コーヒー通の芸能人の方にも愛飲している方が多い「高級コーヒー豆」のブランドです。
値段が高い理由の1つとして、土居珈琲では受注してから豆を焙煎する「注文後焙煎」という販売方式を採用しています。
注文後焙煎は手間がかかるデメリットもありますが、常に新鮮なコーヒーが楽しめるメリットがあります。
通常はコーヒー豆をまとめて焙煎し、注文が入ったら焙煎豆をパッキングして発送します。
言い換えれば「作り置きしたコーヒー豆を届ける」ため、手間がかからないというメリットがあります。
一方、土居珈琲では受注するごとに生豆を焙煎するため、非常に手間がかかります。
その代わり、どの銘柄を購入しても「新鮮な飲み頃のコーヒー豆」が届きます。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
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「コスタリカ エル・ペドレガル農園」とは?
土居珈琲で販売しているコスタリカコーヒーは、「エル・ペドレガル農園」の豆を使っています。
日本での知名度は決して高くない「小さな農園」ですが、品質の高いコーヒーを生産することで広く知られており、世界中から買い付けオーダーが殺到する有名な農園です。
同農園が手がけるコーヒーは「ストロベリーを思わせるさわやかな酸味」と、「チョコレートのような甘み」が楽しめることで知られています。
土居珈琲の公式サイトでは次のように紹介されています。
本年度のエル・ペドレガル農園のコーヒーは、雑味がなく、どこまでも爽やかで、後口には心地よい甘みを感じさせてくれるものに仕上がっています。
ストロベリーのような爽やかな酸味とチョコレートを感じさせる柔らかな甘さ。花のような香りが印象的。
値段は200g 2,454円
「コスタリカ エル・ペドレガル農園」は200g 2,454円で販売されています。
お試しで「ちょっとだけ飲んでみたい」という方のために100g 1,367円で販売されています。
- 100gあたり:1,227円
- 配送料:送料全国一律550円(税込)
2021年より、環境の変動によって世界的に生豆の価格が大幅に高騰している影響とはいえ、100gあたり約1300円というと、なかなかの高級銘柄と言えるでしょう。
そこで、同じコスタリカのシングルオリジンコーヒー豆を取り扱う専門店と比較してみましたが、比較的リーズナブルな価格設定といえます。
【参考】有名店のコーヒー豆の値段一覧
店名/商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の数 |
丸山珈琲 ファン・ラモン ゲイシャ ナチュラル エル・セントロ |
2,160円 | 未検証 | 未検証 |
堀口珈琲 コスタリカ アルトス・デル・アベホナル ティピカ |
972円 | 未検証(注文後焙煎) | 未検証 |
ミカフェート ラス ラハス農園 カジェ リレス |
3,000円 | 未検証 | 未検証 |
土居珈琲 エル・ペドレガル農園 |
1,227円 | ◎(注文後焙煎) | 1%以下(ほぼなし) |
土居珈琲を除く上記3つの専門店では別の銘柄を飲んでレビューしていますが、いずれも鮮度が良く欠点豆はほとんど混入していません。
※鮮度が良いほど香り高く、風味があります。
欠点豆が多い場合、「焦げた味」など豆本来の味わいに悪影響を及ぼすことがあります。
焙煎度合いは深煎り
土居珈琲のコスタリカは、苦味と深いコクが楽しめる「フルシティロースト」。
コスタリカのコーヒーは販売されるお店によって「中煎り」であったり「深煎り」であったり様々です。
フルシティローストに仕上げたコーヒー酸味が少なく、コーヒーらしい「香味」が楽しめるのが特徴です。
土居珈琲では焙煎度合いを指定することが可能です。
このコーヒー豆は、さらに焙煎が浅い「シティロースト」「ハイロースト」に指定することも可能です。
より深い焙煎度合いの「フレンチトースト」に指定することはできません。
コーヒー豆の詳細情報
- ブレンド配合:単一農園で生産されたコーヒー豆だけを使用
- 農園の標高:公式情報なし
- コーヒー豆の品種:アラビカ種(品種に関する詳細情報なし)
- 精製方法: パルプドナチュラル(ハニープロセス)
- 豆の等級・グレード:記載なし
コスタリカコーヒーの精製について
コスタリカ独自の「ハニープロセス」を経て精製されるコーヒー豆は柑橘系の香りと酸味が特徴的で、世界中のコーヒーファンから大きな支持を得ています。
詳しくは「コスタリカ産コーヒーのおすすめランキング18選【2024年版】」をご覧ください。
欠点豆はほぼ混入していない(2粒のみ)
コーヒー豆をパッケージから開封すると、粒がきれいに均一に揃っていて焼きムラもほとんど見られません。
欠点豆と良豆を選別した結果、中身のない「貝殻豆」が1粒だけ見つかったのみ。
ものによっては全体の20%にも及ぶ大量の欠点豆が混入していることもありますが、土居珈琲のコーヒー豆はどれを購入しても欠点豆がほとんど混入していません。
どういう豆を取り除けば良いのか?
詳しく知りたい方は「コーヒーの欠点豆とは?種類と見分け方、どんな味か実際に飲んでみた」をご覧ください。
コスタリカ エル・ペドレガル農園の感想・レビュー
ここから、コスタリカ エル・ペドレガル農園を飲んだ感想・レビューを行います。
今回は、ペーパードリップで抽出。使用するコーヒー器具は次の通りです。
使用するコーヒー器具
- スリーフォードリッパー
- CAFEC アバカ ペーパーフィルター
- 月兎印ホーロー製ポット
- みるっこDX R-220
三洋産業cafecの「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業CAFECの「アバカ ペーパーフィルター」を使います。
ドリッパーは小さな1つ穴のタイプで、お湯が一定の速度で落ちるようになっています。
メリタのアロマフィルターと同じく、誰が淹れても美味しくコーヒーが作れる構造です。
コーヒーを淹れる人の技術に味が左右されないのでレビュー向き。
プロも愛用しますが、初心者の方にもおすすめのドリッパーです。
このフィルターは特殊な「両面クレープ加工」が施されています。
通常のペーパーは「片面クレープ」ですが、CAFECのアバカペーパーは独自の抄紙技術によって作られたフィルターです。
簡単にいうと、ペーパー自体がリブの役割を果たします。
さらに、ほぼ全てのコーヒー微粉がクレープ上に付着し、コーヒーの中に入り込まないため、濁りのないクリーンなコーヒーになります。
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。
金属の臭いがお湯に移りません。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。
微粉が混じりにくいように作られているので、「突き刺さるような苦味」が少なくなります。
手挽きミルでレビューの味を再現するなら、カリタの手挽き&微粉ふるい器でも構いません。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
コーヒー豆を5段階評価 | |
香り:4 | |
コク:5 | |
苦味:3 | |
甘味:4 | |
酸味:3 |
コーヒーを蒸らすために少量のお湯を当てると、粉がドーム状に大きく膨らみます。
これは、コーヒー豆の鮮度が良いことを示しています。
1分後にお湯を注いでいくと、香り成分を含んだ炭酸ガスが勢いよく放出され、ビターチョコレートのような甘い香りが広がります。
抽出が終わり、カップに顔を近づけると、蜂蜜のような甘い香りとハーブのような、若干スパイス感のある香りも感じられます。
早速飲んでみると、非常にどっしりとしたコクのある味わいと、芳醇な甘みが印象的です。
コスタリカで生産されるコーヒー豆は品質が非常に高いことで知られていますが、エル・ぺドレガル農園のコーヒーは「旨味」に満ちています。
苦味、甘み、コク、ほどよい酸味の一体感が絶妙です。
味のバランスが良いコーヒーをお求めの方には非常におすすめ度の高い銘柄です。
あまりの飲みやすさから、ついつい何度もカップに口をつけてしまい、「気づいたらカップが空になっている」
そんな味わいが楽しめます。
嫌味が一切なく、透明感のある旨みと重量感のあるコク、豊潤な甘みが美しくまとまっている印象を受けます。
土居珈琲の銘柄を10種類以上飲んできましたが、このコスタリカはトップクラスの商品だと感じました。
購入した方の口コミ・評判・レビュー(ブログ・SNSから抜粋)
このコーヒーは、とてもまろやかでなぜだか「優しい。。」と美味しさと一緒に気持ちがふわっとしました。初めての感覚でした
肩を張らず気楽に飲めて控えめながらも香も風味もとても美味しくいただくことが出来ました。
香りが豊かで、本当に飲みやすい美味しいです。今までは、毎朝一杯ストレートで飲んでいましたが、このコスタリカコーヒーは、また飲みたくなるのです。あと引くんです。その位美味しいです。毎朝2杯飲み、幸せの至福のひととき味わっています。
豆からいれられるコーヒーメーカーで味わっています。2人なのに、おかわりして5人分のコーヒーを飲みきってしまいます。このコーヒーは、とても気に入りまして、1日に2回飲んでしまいました。ちょっと飲み過ぎました。それほど気に入りました。
土居珈琲のコスタリカは僕と同じように「飲みやすい」「何度も飲んでしまう」というニュアンスのコメントが散見されます。
コスタリカ エル・ペドレガル農園がおすすめな人・おすすめしない人
おすすめな人
- 味のバランスが良いコーヒーをお求めの方
- 甘みのあるコーヒーをお求めの方
おすすめしない人
- 特になし
味のバランスが整っていて飲みやすく、このコーヒー豆には欠点がありません。
より爽やかな酸味をお求めの方は、今回飲んだフルシティローストではなく、1段階焙煎度が浅い「シティーロースト」や、さらにもう1段階焙煎度が浅い「ハイロースト」で注文することをおすすめします。
FAQ(よくある質問)
Q:美味しく飲める期間はどれくらいですか?
A:コーヒーは焙煎して3日後から2週間が最も「香り」「風味」が強く感じられる傾向にあります。
香り、風味があるコーヒーは、ゴクンと飲み込んだ後に「余韻」を感じやすいです。
余韻があると、コーヒーの味が豊かに感じられます。
味の「厚みが増す」と表現しても良いかもしれません。
品質上は2ヶ月ほど経過しても全く問題ありません。
Q:保存容器はどれを使えば良いですか?
A:キャニスターやジップロックなど様々な選択肢がありますが、僕は「アルミバッグ」だけを使用しています。
これは本当におすすめです。
スペシャルティーコーヒーの専門店などで豆を購入すれば、このような袋に入って届くことがあります。
中がコーヒーオイルで汚れていないなら、これは捨てずに取っておきましょう。
全く問題なく再利用できます。
【おすすめの理由】
キャニスターはどうしても中に空気が入ってしまい、これが鮮度を落とし「酸化」する原因となります。
一方でアルミバッグは、中の空気は外に排出し、外気は中に入らない構造になっています。
さらに、この容器は冷凍保存にも適しています。
外気が一切入らないため、冷凍庫の匂いが豆に移ることがありません。
実際にまとめ買いしたコーヒー豆をアルミバッグに入れて冷凍保存していますが、焙煎後2ヶ月が経過しても粉が膨らみます。
冷凍庫のスペースを圧迫せずに保存できる点もポイントです。
詳しくは「コーヒー豆の冷凍におすすめの保存容器はこれ|解凍は必要なし」をご覧ください。
Q:ほかにおすすめのコーヒー豆はありますか?
A:「【2024年版】本当に美味しいコーヒー豆おすすめランキング20選」で紹介しています。
忖度なしで感想をまとめると
「土居珈琲」というお店のコーヒー豆「コスタリカ エル・ペドレガル農園」を飲んだ正直な感想をレビューをしました。
総評すると、豆の鮮度が非常によく、欠点豆もほぼ入っていない。
バランスの良い味わいで飲みやすい点もポイントが高いですが、重厚感のあるコクと芳醇の甘みが個人的には大変印象的でした。
土居珈琲の「飲み比べセット」もおすすめ
土居珈琲では、はじめての方に向けた「特別なセット」が用意されています。
このセットは、
- コーヒー豆の品評会で3度にわたり1位を獲得した豆(グァテマラ)
- カップオブエクセレンスにて称号を与えられた豆(エルサルバドル)
が100gずつセットになっています。
▲3度にわたり1位を受賞したグァテマラ カペティロ農園
グァテマラ カペティロ農園は、カラメルのような甘みと香ばしさ、ビターな旨味が感じられ、飲み手を選ばない味わいが楽しめます。
そのため、土居珈琲でも長きにわたって人気No.1の銘柄として、多くのファンに愛され続けています。
エルサルバドル・ラ・レフォルマ農園は、世界一のコーヒーを決める品評会「COE(カップ・オブ・エクセレンス)」入賞実績をもつ高級銘柄です。
オレンジのような爽やかさがありながら、口溶けのよいビターチョコレートのような味わいが印象的です。
このセットは、「土居珈琲を代表する2つの味わい」を一度に知ることができる贅沢なセットと言えます。
本当においしいコーヒー豆をお求めの方に、自信を持っておすすめできる逸品です。
詳しいレビューは「土居珈琲の人気銘柄セットを飲んだ正直な感想」をご覧ください。
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土居珈琲の初めてのセットを本音レビュー
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