200g 32,400円のコーヒーを飲んだり、焙煎(ばいせん。生豆を焼くこと)も行う僕が土居珈琲のエチオピア イルガチェフェはおすすめコーヒー豆なのか?
実際に飲んだ感想を正直に述べます。
同じコーヒー豆でも抽出に使うコーヒー器具によって味が変化するため、
- ペーパードリップ
- フレンチプレス
- ネルドリップ
上記3つの抽出方法で飲んだ感想をレビューします。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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土居珈琲のコーヒー豆「エチオピア イルガチェフェ」
▲イルガチェフェは世界中のバイヤーから注文が集中する人気コーヒー豆。
こちらのコーヒー豆は、その名の通りエチオピアのイルガチェフェ村で生産された銘柄です。
世界に流通するモカ系のコーヒー豆のなかでも、特に品質が高いことからドイツ、アメリカ、ヨーロッパのコーヒー市場において絶大な人気を博しています。
モカ系のコーヒーは「モカフレーバー」と呼ばれる特有の華やかな風味や香りがあるため、日本では好みが別れる銘柄でもあります。
しかし、中には「モカしか飲まない」という熱烈なファンもいるほど愛され続けているコーヒー豆であり、僕もモカはマンデリンの次に好きな銘柄です。
土居珈琲の公式サイトでは、エチオピア イルガチェフェの味わいが次のように紹介されています。
産地特有のボディ感とモカフレーバーとの絶妙な調和。トロピカル果実香、花の香りなどが混ざり合う。
実際にエチオピア イルガチェフェを飲んだ方の口コミや評判をみると、フルーツのような味と香りに驚いたと言う声や、水だしコーヒーにも適しているなどのコメントが見られた。
これはいいと思える「モカ」が手に入らなくなっていましたが・・・
近年、これはいいと思える「モカ」が手に入らなくなっていましたが、これにはほぼ満足です。香りはちょっと弱いと思いますが、何より上品になりすぎない(私はここに「モカ」らしさを感じます)コクを感じることができました。私は時々水だしをやるのですが、「イルガチェフェ」は手間をかけて水だしする価値のあるコクをもつコーヒーだと思っています。
(YosshyKさま/山口県)
値段(税抜)
200g 1,700円
※100gあたり850円
コーヒー豆の種類
エチオピア イルガチェフェ村で生産されたコーヒー豆
焙煎度合い
フルシティロースト(深煎り)
※お店のおすすめはシティローストですが、個人的に深煎り焙煎したモカが好きなので、敢えてフルシティローストで注文しています。
※ハイロースト(中煎り)、シティロースト(深煎り)、フレンチロースト(極深煎り)など焙煎度合いの指定も可能。
コーヒー豆の状態
エチオピア イルガチェフェのパッケージを開封すると、花のような華やかな香りがあたりに広がり、心地よい気分に誘ってくれます。
多少焼きムラは見られるが、欠点豆がなくコーヒー豆の状態は良好です。
エチオピア イルガチェフェの香りや味を5段階評価
3つのコーヒー器具で飲み比べ
▲左から
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- KONO 名門ドリッパー
- HARIO ウッドネック ネルドリッパー
- HARIO(ハリオ) カフェプレス スリムS
はじめに、KONO名門ドリッパーを使ってペーパードリップで抽出し、その後はカフェプレス、ネルドリップの順番で飲んでゆく。
【抽出環境】
- 1杯あたりに使う豆:16g
- お湯の量:160cc
- お湯の温度:85℃
- 蒸らし時間:30秒
- 使うコーヒーポット:カリタ製ホーローポット
ハリオV60ドリッパー
中挽きにした土居珈琲のエチオピア イルガチェフェに静かにお湯を落とし、点滴抽出をしてゆく。
すると、コーヒー粉はフワッとドーム状に膨らみ、鮮度が良いことを示しています。
実際に飲むと、まるでフルボディの赤ワインのようにジューシーで果実感あふれる味わいが感じられます。
今回は敢えて深煎りのフルシティローストで注文したため、酸味は少なく、ほどよい苦味と深煎りコク、なめらかな舌触りが楽しめます。
ぶどうの果実のような甘くなめらかな美味しさがあり、飲み手を優雅な気持ちにさせてくれる、そんなコーヒーがこのイルガチェフェでは楽しめます。
次はフレンチプレスで抽出して飲んでみます。
フレンチプレス
土居珈琲のエチオピア イルガチェフェをフレンチプレスで抽出して飲むと、赤ワインを思わせるジューシーさがより増して、モカ特有の華やかなフレーバーも強く感じられるようになりました。
爽やかな酸味が感じられ、ほどよい苦味とコク、甘みがバランスよく味わえる1杯で、飲んでいて飽きない美味しさが楽しめます。
フレンチプレスで抽出した時の特有の「滑らかさ」と相まって、より重量感のある口当たりになる。
コーヒーでありながら、コーヒーではないような、そんな1杯がフレンチプレスでは楽しむことができます。
最後にネルドリップで抽出して飲んでみます。
ネルドリップ
土居珈琲のエチオピア イルガチェフェをネルドリップして飲むと、深いコクと甘み、ほどよい酸味と苦味があり、バランスの良い味になります。
今まで飲んできた2種類の抽出の中でも、もっとも飲みやすい味わいだと思うが、正直な感想を言うとフレンチプレスのように豆の個性を最大限活かすようなコーヒーの後に飲んだため、少し物足りなさを感じてしまった。
決して美味しくない訳ではないが、ネルドリップだとワインのような味わいや舌触りは薄れてしまい、均一にまとまった普通のコーヒーになる、という印象を抱いた。
まとめ
さて、今回は土居珈琲のコーヒー豆「エチオピア イルガチェフェ」を飲んだ感想を正直にレビューしました。
ペーパードリップとフレンチプレスで抽出すると、フルボディのワインのような口当たりと重量感、ぶどうの果実のようなフレーバーが楽しめます。
コーヒーでありながらワインを飲んでいるかのような気持ちにさせてくれる華やかな印象の銘柄でした。
いつもとはちょっと違うコーヒーを飲みたい時におすすめしたいコーヒー豆。
なお、今回は苦味を強くして酸味を抑えるために、あえてお店のおすすめ焙煎度より1段階深く焼いています。
このレビューと同じ味わいを楽しむなら、焙煎度をフルシティローストに変更して注文して欲しい。
土居珈琲のコーヒー豆を初めて試すのにおすすめのセット
土居珈琲のコーヒー豆をもし初めて飲むなら、同店で人気No.1の
- グァテマラ カペティロ農園
と、世界一のコーヒーを決める品評会「COE(カップ・オブ・エクセレンス)」で入賞した
がセットになった「人気銘柄セット(¥2,376)」から試すことをおすすめします。
2種類の豆が100gずつ入っており、高級コーヒー豆の味を一度に両方試せるのが魅力です。
グァテマラ カペティロ農園は、カラメルのような甘みと香ばしさ、ビターな旨味が感じられる美味しいコーヒーです。
もう一つの高級コーヒー豆「エルサルバドル」は、モカやキリマンジャロのような華やかな味わいが楽しめるコーヒー豆です。
オレンジのような爽やかさがありながら、口溶けのよいビターチョコレートのような味わいが上品に重なった、まるでスイーツのような味わいが特徴です。
今回飲んだイルガチェフェとは、また一味違った「華やかさ」が味わえるので、モカが好きな方ならきっと気にいるかと思う。
どちらも高級感のある味わいが感じられ、専用のギフトボックスで届くため、コーヒーギフトとして贈っても喜ばれます。
人気銘柄セットは2つの高級コーヒー豆を一度に試せる方法なので、まずはこちらを飲んでみると良いです。