エクアドル産コーヒーは、苦みが少なくまろやかなコクと酸味、甘味のバランスがとれていて、クリアなコーヒーをしっかりと味わえるのが特徴です。
本記事では、エクアドル産コーヒーの特徴とおすすめの豆を紹介してきます。
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エクアドル産コーヒーの特徴
エクアドル産コーヒーの味わいは、総じてクリアな味わいで癖がなく、飲みやすいものが多いです。
上記の「エクアドル チト ウォッシュ」は、リンゴのような丸みのある酸味とジューシーな甘味が特徴で、後味にはジャスミンのような香りがふわっと口内に広がります。
繊細な味わいのコーヒー豆が多いので、あまり真っ黒に焙煎した「深煎り」よりも、写真のような「中煎り」もしくは「浅煎り」仕上げのコーヒー豆の方が、エクアドルコーヒーらしい「優しいフルーティー」さを感じやすいです。
ちなみに、商品名の「ウォッシュ」とは、水を使うコーヒー豆の加工方法のことを指します。これによってフレーバーの強さが変わります。
フレーバーの強さを左右する「精製」という工程
まず精製をざっくり説明すると、コーヒーを発酵させる際に水を使うか、天日乾燥によって発酵させるかの違いです。
前者の方がクリアな味わいで、後者の方が発酵によるフレーバーが豆に強く残ると言われています。
エクアドルでは、上記2つの精製方法をどちらも採用しているので、クリアな味わいが好きなら「ウォッシュド」「ウォッシュ」のコーヒー豆をおすすめします。
逆に、香りが強いコーヒーが好きなら「ナチュラル」と記載されたコーヒー豆がおすすめです。
コーヒーの産地エクアドルのきほn
日本ではあまりメジャーな産地ではないエクアドルですが、実は多くのミネラルを含んだ肥沃な土壌によって、優質なコーヒーが生み出される産地として世界的に知られています。
一般的に20℃~25℃の気温がコーヒー産地としての好条件とされていますが、エクアドルが赤道直下でありながらもコーヒー栽培に適した気温を一定に保っているのも、2000m級の高さを持つアンデス山脈の影響です。
エクアドルは、高品質で美味しいアラビカ種と重厚な苦味をもつロブスタ種の両方を栽培しています。約60%がアラビカ種、ロブスタ種は約40%の割合で生産しています。
エクアドルコーヒーの歴史
エクアドルにおけるコーヒー栽培の歴史は、19世紀初めにフランス人の探検家によってコーヒーノキが持ち込まれたことから始まります。
1900年初頭には、コーヒー豆をヨーロッパへ輸出するほど生産量は順調に増えていきました。
それから約15年〜25年を経て、それまでの主要産業であったカカオ豆が害虫被害による大打撃を受けたことで、カカオ豆の生産をコーヒー豆へ切り替えていく農家が増えていきました。
1990年代になると、エクアドルではインスタントコーヒーの生産に力を入れるようになります。
ちなみに、日本に輸入されるエクアドル産コーヒーの多くはインスタントコーヒーに使用されています。
コーヒー豆の生産量は世界47位
エクアドル産コーヒー豆の生産量は、2020年発表時点でランキング47位、総生産量5,065トンです。
エクアドルの主要なコーヒー生産地は、海岸部の「マナビ地域」と南部の「ロハ地域」です。
2つの生産地は対照的で、最高級コーヒーが生産されるアンデス山脈にあるロハ地域に対して、マナビ地域は低地でありながらも安定した年間降雨量と豊かな土壌によって、高級アラビカの産地として注目を集め始めています。
美味しいコーヒーにするためにシェードツリーを使った栽培を行う
エクアドルでは、いずれの産地も農地が2ヘクタールにも満たない小規模農園がコーヒー産業を支えています。
収穫作業や栽培システムに充分なコストをかけられない状況の中、生産性を安定させるために様々な工夫をしています。
例えば、コーヒーノキの葉焼けを防ぐ「シェードツリー」を活用した栽培方法もそのひとつです。エクアドルは赤道直下の国。直射日光を避けなければコーヒー豆に栄養が行き届かず、大きなダメージを受けてしまいます。
良質なコーヒー豆を栽培するために、エクアドルの他の産業であるバナナやカカオ豆の木を日陰用の樹木として、コーヒーノキの周りに植えて栽培し、生育スピードをコントロールしています。
これによって、コーヒーがゆっくりと熟成するため、結果的に甘味とコクのある良質なコーヒー豆になります。
エクアドル産コーヒー豆の等級・グレードは2種類のみ
エクアドルでは細かな基準がなく、「スクリーンサイズ」と呼ばれる等級基準のみに基づいています。
スクリーンサイズとはコーヒー豆のサイズのことで、大きい数値=大きなコーヒー豆として評価され、等級が上がります。
等級は2段階で、スクリーンサイズ17以上(6.75mm以上)を「スプレモ」、スクリーンサイズ16以下(6.5mm以下)を「スタンダード」としています。
エクアドル産コーヒーの品種・種類
コーヒー豆の原種であるアラビカ種とロブスタ種の両方の生産地であることから、エクアドルでは数種類の品種が栽培されています。
その中でもエクアドルで主要な品種を紹介します。
ティピカ種
アラビカ種の中ではもっとも古い二大品種の1つとして知られているのがティピカ種です。
上品で透明感のある味わいと、さわやかな酸味のバランスが取れたコーヒー豆で、世界中で人気のコーヒー品種です。
ティピカ種は耐病性が低いことに加え、栽培も非常に難しく、たくさん収穫できないことがデメリットですが、美味しさは全コーヒー品種の中でもトップクラスの評価を得ています。
ちなみに、ティピカ種のみを使った(他の品種をブレンドしていない)エクアドル産のコーヒー豆はごく稀のため、希少価値の高い高級品として販売されます。
ブルボン種
ティピカ種と同様に二大品種の1つとして古くから栽培されてきたブルボン種は、濃厚なコクとほのかな甘み、まろやかな舌触りが特徴的で人気の高い品種です。
ただし、ブルボンもティピカ種と同じく害虫などの病気に対して非常に弱く、生産量が多くないため高値で取引されます。
カツーラ種
カツーラ種はブルボン種から突然変異でできた品種で、ティピカやブルボンよりもさっぱりした味わいです。
ティピカ種やブルボン種に比べて多少の耐病性があることから、近年ではこの2つに代わってカツーラ種の生産量が拡大しています。
エクアドルのおすすめコーヒー豆3選
ここから、エクアドル産のおすすめコーヒー豆3選を紹介します。
今回は、Amazonなどの通販や市販で気軽に買えるエクアドル産コーヒーをセレクトしました。
エクアドル・グレートマウンテン
1,680円 400g
「エクアドルのブルーマウンテン」と呼ばれるグレートマウンテンはマナビ地域で生産され、エクアドル産コーヒーの中で上質な銘柄として有名です。
手摘みで丁寧に収穫される高級アラビカのティピカ種を使用しており、ほどよい苦みと黒蜜のような甘味、程よい酸味が楽しめます。
100gあたりの価格が420円とリーズナブルなので、味とコスパを両方求める人におすすめのコーヒー豆です。
エクアドル ナチュラレッサ 有機JAS
1,680円 400g
オーガニック栽培された「ナチュラレッサ」は、マナビ地域で栽培されているウォッシュド精製のコーヒー豆です。カツーラ、ティピカなどの品種をブレンドしています。
ローストナッツの香りと、チョコレートのようなコク、フルーティーな酸味の調和のとれた味わいが楽しめます。
有機栽培コーヒー豆というと、コクも少なくて 物足りないイメージがあるかもしれませんが、こちらはしっかりとしたコーヒーの味が楽しめます。
焙煎元のモルデイブコーヒーは楽天でも高い評価を得ている人気ロースターです。100gあたり420円というリーズナブルな価格もおすすめのポイントです。
エクアドル・アンデス・マウンテン
3,240円 500g
アンデス山脈で栽培されたアンデス・マウンテンは手摘みで丁寧に収穫された高級品として知られています。ティピカ種とカトゥーラ種をブレンドしています。
ローストナッツの風味と、ほのかなチョコレートの甘味を楽しめるエクアドル産コーヒーです。さっぱりした酸味、まろやかな苦みが味わえるので、バランスの良いコーヒーが好きな人におすすめです。
番外.ポストコーヒー 3種お試しBOX【初回限定500円OFF】
1,480円 225g(75g×3種)
先ほど紹介した「エクアドル チト ウォッシュ」などを届けてくれるポストコーヒーを最後に紹介します。
ここはエクアドルコーヒーの専門店ではありませんが、全国のコーヒー専門店から自分の好みにマッチした3種類のコーヒーを毎月届けてくれる定期便サービスです。がっちりマンデーというTVでも紹介されたので、見たことがあるかもしれません。
会員数は7万人を超える人気ショップですが、届くコーヒー豆はどれも新鮮で非常に香りが強く、深いコクが味わえます。
毎月いろんな産地のコーヒー豆が届くので、ちょっとずつ飲み比べたい人におすすめです。
ちなみに、この店はデカフェも非常に美味しいです。コーヒーの風味がしっかりと味わえるので、普段デカフェを買っている人にもおすすめです。
クーポンを使えば500円割引になる
「コーヒー診断スタート」をタップ
食べ物の好みなどから豆が3つ選ばれる
クーポンコードをコピペ
500円割引される
500円割引クーポン
coffee-t7yp9w
上記のクーポンを利用すれば100gあたり657円で購入できます。
100gあたり | 657円 |
鮮度 | ★★★★★(焙煎後7日以内) |
焙煎度合い | 好みで選べる |
関連→ポストコーヒーの正直なレビュー。口コミや評判どおり美味しい?
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コーヒー豆の売れ筋ランキング
Amazonや楽天で売れ筋のコーヒー豆ランキングを各サイトにて確認できます。
エクアドル産コーヒーの美味しい飲み方
おすすめの焙煎度合い
先ほどもお伝えしたように、エクアドル産のコーヒーは繊細な味わいのものが多いので、ミディアムローストからシティローストの浅煎り、中煎りがおすすめです。
おすすめの淹れ方
コクのあるコーヒーが好きな人には、味わいをコントロールしやすいペーパードリップがおすすめです。
豆を中挽きにすればクリアな味わいになり、細挽きにすればコクのある味わいが楽しめます。
豆本来の繊細な味わいを ダイレクトに味わいたい方はフレンチプレスで抽出するのがおすすめです。この抽出方法だとペーパードリップでは出せない、まろやかな「オイル感」が味わえます。
コーヒー豆には「コーヒーオイル」と呼ばれる油脂が含まれており、コクや甘味の素と言われています。実際、ペーパードリップよりもまろやかな味わいで、粘性を感じる口当たりが楽しめます。
フレンチプレスで抽出する際は、コーヒー豆を粗挽き、もしくは中挽きにしてください。中挽きの方が美味しいですが、微粉がコーヒーに混じりやすいので、微粉セパレーターなどで取り除くと美味しいコーヒーになります。