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今回は、スタバから発売された3種類のコーヒー豆「エルサルバドル モンテカルロス エステート」の正直な感想をレビューします。
このコーヒー豆は季節・数量限定で発売されます。通年販売は行っていません。
※記事中の値段は全て税込です。
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エルサルバドル モンテカルロス農園とは
500ヘクタールの畑をもつ中米エルサルバドル最大の農園が「エルサルバドル モンテカルロス エステート」。
スターバックスとコーヒー生豆の買い付け契約を結んでいる農園です。
火山性の肥沃な土壌や最大1800mにおよぶ標高の高さ、昼夜の寒暖差、さらには原生林がもたらすマイクロクライメイト(微小気候)など、コーヒー栽培に理想的な条件をすべて有しています。
この農園ではパカマラ、ブルボン、カトゥアイ、カトゥーラの4品種を栽培していますが、特にパカマラが有名です。
2004年に開催された世界で最も権威あるコーヒーの品評会「カップオブエクセレンス(COE)」にて同農園のパカマラが7位入賞を果たします。
この時に、世界的な大手コーヒーチェーン「スタンプタウンコーヒーロースターズ」などが落札し、パカマラが注目されます。
さらに同じ2004年、スターバックスが「ブラックエプロン エクスクルーシブ」というプロモーションを行い、 記念すべき第1弾として発売されたのがモンテカルロス農園のパカマラでした。
このプロモによって、モンテカルロス農園のパカマラは世界的に有名になります。現在も同農園の主力品種です。
スターバックスはこの豆を「最高の風味」と評しています。
現在も数量限定ではありますが、リザーブ店舗(より高級な豆を取り扱うブランド)で販売されています。
今回レビューするのは通常店舗で取り扱う豆で、パカマラ、カトゥアイ、ブルボンの3品種です。
同じ農園のコーヒーだけど品種ごとの違いを楽しめるという魅力的なラインナップです。
パカマラの基本情報
コーヒー豆の特徴
モンテカルロス エステートの「パカマラ」は、ゲイシャ種のような華やかなさとあっさりした後味が特徴です。
スターバックスでは、バラやスミレのようなフローラルさや甘みを目指して焙煎しています。
スタバの定番コーヒー豆のほとんどは複数の農園のブレンドしますが、この商品はモンテカルロス農園のパカマラ種だけを使っています。
このような単一農園のコーヒーのことを「シングルオリジン」と言います。
他の農園の豆が混じっていないので、その農園ならではの「個性」を楽しめる面白さがあります。
値段、豆の量、焙煎度合い
価格 | 1672円/250g |
100gあたり | 669円 |
送料 | 220円〜(5,000円以上の購入で無料) |
豆の産地 | エルサルバドル |
品種 | パカマラ種(アラビカ種) |
精製 | ウォッシュド(水洗式) |
焙煎度合い | 中煎り(スターバックスミディアムロースト) |
「パカマラ」は店舗、オンラインストアで購入できます。
焙煎度合いは「スターバックスミディアムロースト(中煎り)」で、酸味と甘味を感じやすいローストレベルです。
店舗ではコーヒーを次の状態で購入できます。
- 豆のまま
- 粉:ペーパードリップ用
- 粉:ネルドリップ用
- 粉:エスプレッソ用
- 粉:コーヒープレス用
- 粉:マキネッタ用
使うコーヒー器具に合わせて13段階から挽き具合を決めてくれます。
お気に入りの挽き具合があれば自分で指定することも可能です。
豆、粉いずれも値段は変わりません。
なお、オンラインストアでは豆での購入となり、粉の状態では販売されていません。
レビュー
抽出環境・条件
豆の量:16g
豆の挽き具合:中挽き
お湯の量:160cc
お湯の温度:85℃
蒸らし時間:30秒
実際に飲むと、グレープフルーツのような苦さと酸味が感じられます。
フローラル感はありませんが、コクが控えめであっさりしたパカマラらしい後味です。
しつこさがなくスッキリ飲めるので、軽い味のコーヒーが好きな人におすすめです。
コーヒープレスで抽出すると、好みが分かれそうですが野性味あふれる風味が際立ちます。
ネルドリップして飲むと、ブルーチーズのような風味とほのかな酸味がバランス良く感じられます。
カトゥアイの基本情報
コーヒー豆の特徴
カトゥアイ(カツアイ)という品種はブレンド用の豆として使われることが多く、優しい味わいが特徴です。
スターバックスではシトラスのような明るい酸味とアプリコットやピーチの風味を引き出せるように焙煎しています。
値段、豆の量、焙煎度合い
価格 | 1672円/250g |
100gあたり | 669円 |
送料 | 220円〜(5,000円以上の購入で無料) |
豆の産地 | エルサルバドル |
品種 | カトゥアイ種(アラビカ種) |
精製 | ウォッシュド(水洗式) |
焙煎度合い | 中煎り(スターバックスミディアムロースト) |
レビュー
実際に飲むと、グレープフルーツのような酸味があり、スタバ特有の強い苦味が少ないです。
アプリコットやピーチの風味はありませんが、後味がすっきりしていて飲みやすいです。
モーニングコーヒーに向いていそうな爽やかなフレーバーが特徴です。
フレンチプレスで飲むと、ナッツのような風味が増して、味に深みが出ます。
ネルドリップして飲むと、酸味が大幅に抑えられて甘みが際立ちます。
ブルボンの基本情報
コーヒー豆の特徴
ブルボンという品種は病害虫に弱く、収穫量も多くないですが非常に優れた風味を持つため世界中で人気の品種です。
豊かな甘みとコクのある味わいが特徴で、パカマラの元となっている品種でもあります。
スターバックスではチョコレートの甘味やレモンのような爽やかさを引き出せるように焙煎しています。
値段、豆の量、焙煎度合い
価格 | 1672円/250g |
100gあたり | 669円 |
送料 | 220円〜(5,000円以上の購入で無料) |
豆の産地 | エルサルバドル |
品種 | ブルボン種(アラビカ種) |
精製 | ウォッシュド(水洗式) |
焙煎度合い | 中煎り(スターバックスミディアムロースト) |
レビュー
実際に飲むと、ほどよい苦味と柑橘系フルーツのような酸味が口に広がります。
焦げたような味も若干しますがコクや旨み、甘みもかすかに感じられます。
チョコレートのような甘みがありませんが、3品種の中では最も優れた味という印象です。
コーヒープレスで抽出して飲むと、ナッツのような風味と、まろやかな酸味が味わえます。
ネルドリップして飲むと、苦味と酸味のバランスが整い、味にまとまりが出ます。
総評
今回レビューしたモンテカルロス エステートは3種類ともすっきりした味で、定番コーヒー豆よりも飲みやすいです。
中でも最後に飲んだブルボンは、世界でも高く評価される品種に相応しい「甘み」「旨味」が感じられました。
どれを買うか迷ったらブルボンか、同農園の代表するパカマラを選ぶと良いでしょう。
いずれの豆もミルクと合わせるよりブラックで飲むのに適しています。
味が似ているコーヒー豆は?
定番コーヒー豆の「グアテマラ アンティグア」です。
苦味と酸味のバランスが良く、香りもよく、スタバの中では最高品質のコーヒー豆です。
値段も1袋あたり150円安いので、ブラック用の飲みやすいコーヒーが欲しい人におすすめです。
スタバのコーヒー豆15種類のレビューを全部まとめて紹介しています。
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【2024年版】スタバのコーヒー豆おすすめランキング15選
他店の豆でも良いなら、100g300円台の次の商品もおすすめです。
焙煎の全国大会で優勝した専門店の初回限定セットで、グァテマラやCOE優勝農園の豆などが入っています。
Yahoo!ニュースなどでも度々特集されている北海道の有名店です。
次の方法で豆400g→600gに増量すれば、100gあたり356円になります。
上記の方法で、スタバの豆の約半額になります。
味のバランスが良くて、かつコスパも良いコーヒーを飲みたい人におすすめです。