今回は、東京・銀座の老舗「カフェーパウリスタ」の「森のコーヒー」はおすすめできるコーヒー豆なのか?飲んだ感想を正直に述べます。
同じコーヒー豆でも、使う器具によって味が変わるため、ペーパードリップ、コーヒープレス、ネルドリップの3つの抽出方法で飲んでレビューします。
森のコーヒーを手がける銀座カフェーパウリスタとは
銀座カフェーパウリスタは明治44年に誕生した歴史ある喫茶店で、芥川龍之介が常連だったことでも知られています。
他にも与謝野晶子、高村光太郎、森鴎外、アインシュタイン等が訪れており、さらには、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ夫妻が三日三晩訪れたりと、そうそうたる顔ぶれが通い詰めていました。
銀座パウリスタの豆「森のコーヒー」
銀座パウリスタを代表する「森のコーヒー」は農薬、除草剤、化学肥料を一切使っていないため、身体に優しく、環境にも優しいコーヒーとして注目され続けてきました。
味わいと香りのバランスを重視して、チョコレートのようなフレーバーのブラジル産コーヒー豆と、華やかなフレーバーを有するエチオピア産のコーヒー豆をブレンドしています。
焙煎度合いはハイロースト~シティロースト(中煎り)で、ほどよく酸味があるローストレベルになります。
コーヒー豆は欠点がなく、きれいに均一に揃っています。煎りムラも見られず、コーヒー豆の状態は良好です。
実際に飲んだ感想
森のコーヒーをハリオV60ドリッパーにセットし、お湯を静かに注いでいきます。
湯に触れたコーヒー粉は、ふわっと膨らみ、鮮度が良いことを示しています。
実際に飲むと、オレンジのような甘みと、フレッシュな酸味が口に広がります。ほどよい苦味とコクがありつつ、香ばしい余韻が口に長く残るのが印象的です。
雑味がなく透明感のある味わいで、何杯でも飲めそうなコーヒーです。ガツンとくるコーヒーが好きな人には向きませんが、爽やかなコーヒーが好きな人にはおすすめです。
次はコーヒープレスで淹れてみます。
オレンジのような甘酸っぱさと、ほのかにナッツのような風味が香る一杯に仕上がります。
ペーパードリップでの抽出時よりキレも良く、スッキリとした口当たりで「食後のコーヒー」に選びたいです。
紅茶を飲んでいるような感覚で楽しめるため、普段コーヒーを飲まない人にも受け入れられそうです。
最後にネルドリップして飲んでみます。
ネルドリップして飲むと、甘くまろやかなショコラオレンジュを思わせる味に仕上がります。
味全体がぎゅっと濃縮された印象で、コーヒー本来のビターな旨味が際立ちます。
そこに、オレンジのような甘酸っぱいフレーバーも加わり、味に立体感や上品さが生まれた印象です。
まとめ
森のコーヒーは、オレンジのような甘くフレッシュな酸味が特徴で、すっきりとキレの良い苦味と、ほどよい酸味があり、バランスの良い味わいです。また、長く続く余韻も印象に残りました。
値段は100gあたり500円なので、有名どころと比較するとカルディのキリマンジャロ、グアテマラとほぼ同じ値段です。同じ中煎りのコーヒー豆ですが、森のコーヒーの方がコクと甘味が強くて美味しいと感じました。
カルディのグアテマラは中煎りの中ではトップレベルに美味しい銘柄ですが、森のコーヒーの方がよりフレーバーの情報量が多く、それが満足感につながっています。
先述の通り、ガツンとくるコーヒーが好きな人にはおすすめしませんが、ほどよくフルーティーな風味を感じるコーヒーが好きな人におすすめです。