今回は「ジュピターコーヒー」で通年販売されるコーヒー豆「マンデリン」を飲んだ正直なレビューを述べます。
ジュピターコーヒーは、東京の駒込に本社を置く企業。自家焙煎のコーヒー豆や、コーヒー器具、輸入食材や酒類なども扱います。
おもに駅ビルや地下街、イオンなどのショッピングモールに出店していて2021年11月現在、全国に78店舗あります。
公式ホームページもありますが、ネット通販は行っていません。
取扱商品や、コーヒー豆の価格帯などが「カルディ/KALDI」に激似ですが、この2つのお店は全く関係ありません。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
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ジュピターコーヒー/マンデリン
ジュピターコーヒーのコーヒー豆「マンデリン」は、公式ホームページで次のように紹介されています。
良質な苦味と香りに恵まれたコクのあるコーヒーです。苦味が強いので、カフェオレにもぴったり。
引用:ジュピターコーヒー マンデリン (公式ページ)
値段は200g 745円
マンデリンの値段は200g 745円(税込)。100gあたりに換算すると373円です。
スタバなど大手コーヒーチェーンと比較して、かなり安い「激安コーヒー豆」といえます。
▼有名店のコーヒー豆 比較表
商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の数 |
スターバックス スマトラ |
656円 | ○ | 10.1% |
カルディ マンデリン |
429円 | ▲ | 6.2% |
ジュピターコーヒー マンデリン |
373円 | ○ | 3.9% |
珈琲きゃろっと マンデリン |
356円 | ◎ | 1%以下 |
※鮮度が良いほど香り高く、風味がある。欠点豆が多いと渋み、焦げた味などの悪影響を及ぼす。
欠点豆の混入率は3.9%(少ないが、カビが生えた豆が混入している)
マンデリンをパッケージから開封して、欠点豆と良豆を選別します。面倒ですが、これをやるとコーヒーが美味しくなります。
選別した結果、次の欠点豆が8.0g混入していました。
- 虫食い豆(カビ豆)
- 焦げた豆
- 割れた豆・欠けた豆(欠豆)
- 中身のない貝殻豆
- 未成熟豆(未熟豆)
- 枯れた豆
※1〜3は取り除いたほうが美味しく飲めます。
欠点豆が占める割合は全体の3.9%なので、これは少ないと言えます。(カルディの約半分)
しかし、虫食い豆(カビ豆)には、オクラトキシンA(非遺伝毒性発がん物質・かび毒)が含まれるので、取り除くことをおすすめします。
※健康被害云々よりも、風味が著しく損なわれて、カビ臭がするので、なるべく取り除いた方が美味しく飲めます。
とりあえず、上のように穴があいた豆と、下部のカビが生えた豆は取り除いたほうがいいです。
虫食い豆は焙煎豆だとわかりにくいですが、内部にカビが生えていることがあります。
焙煎により毒性が最大で90%ほど減少するため「健康に悪影響を及ぼす可能性は低い」と、されていますが正直、口に入れないに越したことはありません。
カビ臭さもあり、コーヒーの風味が著しく損なわれます。
焙煎度合いは中深煎り
ジュピターコーヒーのマンデリンは、やや苦味が前面に出ていて、ほどよく酸味も感じられるシティロースト(中深煎り)。
わずかに感じられる酸味が、コーヒーの味わいに「上品さ」をもたらす焙煎度合いです。
▼コーヒー豆の詳細情報
- コーヒー豆の生産地:インドネシア
- 農園の高度:記載なし
- コーヒー豆の品種:アラビカ種
- 精製方法: スマトラ式
- 豆の等級・グレード:記載なし
口コミ・評判
今回はうまいと評判のマンデリンを買ってみたが俺の好みからすると雑味が適度にあった方がよりコーヒーらしく感じられて好きだと言うことがわかった
マンデリンがまずかったわけではない
でもジュピターコーヒーのブレンドが安くてうまかったのでプロのブレンドはスゲーなと改めて思った
普段、喫茶店だとマンデリンが好きなんだけど、
ジュピターコーヒーのはマンデリン美味しくないんだよな。
なんでだろ?
ジュピターコーヒーのマンデリンは浅煎りで酸味がつよつよです。ポップの「酸味が苦手な方におすすめ!」を信じないでください。お願いします
マンデリンの感想・レビュー
ここから、マンデリンを飲んだ感想・レビューを行います。
今回は、ペーパードリップで抽出して飲みます。使用するコーヒー器具は次の通りです。
三洋産業cafecの陶器製「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業cafecの「スリーフォーフィルター」を使います。
フィルターに特殊な加工がされていて、簡単にいうとペーパー自体がリブの役割を果たします。
コーヒーの旨味を余すことなく抽出できるフィルターです。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。
微粉が混じりにくいように作られているので、突き刺さるような苦味が少なくなります。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。
ホーロー製だと、金属の臭いがお湯に移らないです。
湯温は85℃に設定してコーヒー粉に注いでいきます。
▼抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:2
コク:2
苦味:2
甘味:2
酸味:3
ジュピターコーヒーのマンデリンをペーパードリップすると、中挽きにした粉がふわっとドーム状に膨らみます。
これはコーヒー豆の鮮度が良いことを表しています。この価格帯の豆でここまで鮮度が良いのは珍しいかもしれません。
カルディのコーヒー豆では拝むことができない光景です。
ひと口飲むと、ほどよい酸味が感じられ、苦味は少ないです。
コクや甘味は控えめで、あっさりしたアメリカンコーヒーのような印象を受けます。
マンデリンらしい「どっしりとしたコク」や、重量感のある味わいではなく、誰もが飲みやすいよう、敢えて個性を抑えているような印象を受けます。
より価格の高いスターバックスのスマトラ(マンデリンと同じ地域で生産されている銘柄)と比べても欠点豆が少なく、カビ臭、渋みも少ないです。
ジュピターコーヒーのマンデリンは、低価格で優しい味のコーヒーが好きな方におすすめです。
安かろう悪かろうというイメージを抱いていましたが、この値段で買えるコーヒー豆としては優秀だと思います。
ただし、カビ豆が普通に入っている(カルディでも特定の銘柄にしかカビ豆は入っていない)ので、取り除いて飲むことをおすすめします。
飲む前にちょっと手間はかかりますが、これだけで雑味が少なくなり、おいしいコーヒーを楽しめます。