今回は「ライトアップコーヒー(LIGHT UP COFFEE)」というお店のコーヒー豆「エチオピア フォゲ」を飲んだ正直な感想を述べます。
こちらのお店は、東京吉祥寺・下北沢で自家焙煎したシングルオリジンコーヒーを販売するショップ。
シングルオリジンとは単一産地のことで、農園単位や精製所単位など、可能な限り細かく特定できる単位で仕入れるコーヒーのことを指します。
同店は、生産者ごとの豆の個性を大切に、果実味のあるコーヒーの魅力を届けることがコンセプトのお店です。
使用している焙煎機は、フジローヤル5kg釜の半熱風式。この焙煎機は、輪郭のはっきりとしたコーヒーを作るのが得意です。
伝導熱により、しっかりとした口当たりとコクのあるコーヒーの焙煎に向いています。
ライトアップコーヒーの代表、川野優馬さんは様々なメディアに露出している方なので、ご存知の方も多いかもしれません。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
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ライトアップコーヒー/エチオピア フォゲ
ライトアップコーヒーのコーヒー豆「エチオピア フォゲ」は、公式ホームページで次のように紹介されています。
エチオピアらしい繊細で華やかなコーヒー。
レモンティーのように上品で口当たり滑らか。白桃が穏やかに香る。
引用:ライトアップコーヒー エチオピア フォゲ (公式通販ページ)
値段は100g 950円(送料は全国一律300円)
エチオピア フォゲの値段は100g 950円(税込)です。
※配送料 全国一律300円
今回のコーヒー豆は福袋限定のスペシャルティコーヒーなので、定番商品よりもグラム50円ほど安いです。
※ライトアップコーヒーの人気商品「シングルオリジン テイスティングセット」は100gあたり1000円。
スタバや自家焙煎店の豆と比較して、値段が高い「高級コーヒー豆」といえます。
※スペシャルティコーヒーとは、原料の品質から製法、香り、味、風味などの基準の中で高い評価を受けたものを指します。流通しているコーヒー豆の5%程度しか存在しないとされています。
▼有名店のコーヒー豆の値段一覧
商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の割合 |
スターバックス 東京ロースト |
537円 | ▲ | 10% |
カルディ プレミアムブレンド |
429円 | ▲ | 7% |
猿田彦珈琲 恵比寿マイルド |
800円 | ◎ | なし |
丸山珈琲 丸山珈琲のブレンド |
710円 | ○ | なし |
珈琲きゃろっと 初回限定600gセット |
356円(最安) | ◎(注文後焙煎) | なし |
ライトアップコーヒー エチオピア フォゲ |
950円 | ▲ | 1%以下(ほぼなし) |
※鮮度が良いほど香り高く、風味がある。欠点豆が多いと焦げた味などの悪影響を及ぼす。
欠点豆の混入率は1%以下(ほぼなし)
「エチオピア フォゲ」をパッケージから開封して、欠点豆を良豆を選別した結果、中身のない貝殻豆や、欠けた豆が2粒見つかったのみ。
この程度であれば、手作業で取り除なくても味に影響しません。
なお、スタバなどのチェーン店だと欠点豆が10〜20%。カルディが平均7%。
この数値を見ると、ライトコーヒーのエチオピアは欠点豆が少ないことが分かります。
自家焙煎店で豆を買う場合、欠点豆の量はピンキリですが、丸山珈琲や猿田彦珈琲などの有名店は、ほとんど入っていないことが多いです。
※欠点豆が多いと、焦げた味、酸っぱい味、カビ臭い、潜在的な健康被害などの悪影響を及ぼす。
【関連記事】
コーヒーの欠点豆とは?種類と見分け方、どんな味か実際に飲んでみた
なお、このエチオピアはチャフが目立ちます。気になる方はコーヒー豆をザルに移して、ふるって落とすと良いです。
チャフとは、コーヒー豆を焙煎した時に出る焼けた薄皮のこと。
雑味や苦みがあるため、できるだけ取り除いたほうが良いとされています。
焙煎度合いは浅煎り
「エチオピア フォゲ」は苦味と酸味のバランスが良い、ミディアムロースト(浅煎り)。
ミディアムローストは「アメリカンロースト」と呼ばれることもあります。
アメリカンコーヒーのように、コーヒーらしい苦みがほとんどなく、フルーティーな紅茶を飲んだ時のような甘酸っぱさがミディアムローストの特徴です。
ただ、今回のエチオピアは煎りムラがややあります。チャフが目立つので余計に色がバラバラに見えます。
▼コーヒー豆の詳細情報
- コーヒー豆の生産地:エチオピア オロミア州 ボレナゾーン アバヤ地区
- 農園の標高:1,800m~1,850m
- コーヒー豆の品種:在来品種
- 精製方法:ウォッシュド(水洗式)
- 豆の等級・グレード:記載なし
エチオピア フォゲの感想・レビュー
ここから、エチオピア フォゲを飲んだ感想・レビューを行います。
今回は、ペーパードリップで抽出して飲みます。使用するコーヒー器具は次の通りです。
三洋産業cafecの「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業cafecの「アバカフィルター」を使います。
ドリッパーは小さな1つ穴のタイプで、お湯が一定の速度で落ちるようになっています。メリタのアロマフィルターと同じく、誰が淹れても美味しくコーヒーが作れる構造です。
コーヒーを淹れる人の技術に味が左右されないのでレビュー向き。一部のプロも愛用しますが、初心者の方にもおすすめのドリッパーです。
フィルターは特殊な加工がされていて、簡単にいうとペーパー自体がリブの役割を果たします。
コーヒーの旨味を余すことなく抽出できるフィルターで、もともとHARIOのペーパーフィルターを手掛けていた会社の商品です。
※Harioは現在コストカットのため、安価な薄いフィルターに変更しています。
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。ホーロー製は持ち手が多少熱くなるので使いにくいと言われますが、金属の臭いがお湯に移りません。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。微粉が混じりにくいように作られているので、突き刺さるような苦味が少なくなります。
性能は抜群ですが高価なのがネック。カリタの手挽き&微粉ふるい器でも性能は申し分ないです。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
▼抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:3
コク:2
苦味:4
甘味:1
酸味:5
ライトアップコーヒーでは、焙煎後2週間から3週間経過したコーヒー豆を飲み頃としており、注文後焙煎には対応していません。
そのため、届いた直後にドリップしても粉は膨らみません。
カップに顔を近づけると、エチオピア産コーヒーの特徴的な華やかなフレーバーが鼻から抜けていきます。
早速飲むと、最初の一口目はグレープフルーツのような苦味と酸っぱさが非常に強く感じられます。
二口目は口が慣れてくるため苦味をそこまで感じませんが、薬を飲んでいるような突き刺さるような苦味があります。
酸味も非常に強いです。ドトールのブレンドコーヒーの酸味がレベル1だとすれば、ライトアップコーヒーのエチオピアはレベル5です。
抽出のレシピが悪いのかと思い、お湯を50ml加えてみると、スッキリした味わいで飲みやすくなります。
特筆すべき旨みはありませんが、あっさりして酸味も苦味も控えめに感じられます。
といっても酸っぱさが消えるわけではないので、酸味が苦手な方には100g飲み切るのは厳しいと思います。
このエチオピアは豆10g/150ml抽出が良いかと思います。
エチオピア フォゲがおすすめな人・おすすめしない人
グレープフルーツのような味のコーヒーが好きな方に、エチオピア フォゲはおすすめです。
ブラックで飲むことが前提のコーヒー豆なので、ミルクを加えてカフェオレを楽しみたい方は深煎りコーヒーを選ぶのが良いです。
▼カフェオレと相性が良い「おいしいコーヒー豆」まとめ
カフェオレ向きのコーヒー豆おすすめ5選|スタバ・カルディなど紹介
まとめ(総評)
「ライトアップコーヒー」というお店のコーヒー豆「エチオピア フォゲ」を飲んだ正直な感想をレビューしました。
総評すると、エチオピア産コーヒーらしい華やかなフレーバーがありますが、グレープフルーツのような苦味と酸味が強いコーヒー豆でした。
前回飲んだウガンダと同じく、酸味が非常に強いので、万人受けするコーヒーではなく、人を選ぶコーヒー豆だと思います。
100gあたり1000円払うなら、土居珈琲や堀口珈琲で買うほうが無難だと僕は思いますが、これも勉強と思って一度試すのもアリかもしれません。
ライトアップコーヒーでは、初めての方におすすめの「SINGLE ORIGIN TASTING SET」が販売されています。
「酸味が強い」「残念」という口コミや評判もありますが、30人の購入者は満足している旨のコメントをされています。
▼有名店のコーヒー豆レビュー
土居珈琲のコーヒー豆15種類を飲んだ正直な感想|評判や口コミを探している方へ
ライトアップコーヒーの豆を検討する方は、あまりコスパは重要視していないかと思いますが、北海道の専門店で買える初回限定セット(100g 356円。合計600g)も美味しいです。
ここは焙煎の全国大会で優勝している専門店なので、美味しさは折り紙付きです。(初回限定、数量限定という制限アリですが、旨いです)
▼レビュー記事