忖度のないレビューサイト「山口的おいしいコーヒーブログ」です。
今回は、丸山珈琲で一番人気の「丸山珈琲ブレンド」など3種類のコーヒー豆を本音でレビューします。
結論から言うと、 ポピュラーな抽出方法であるペーパードリップで飲んだ場合、値段に見合った価値を感じない方もいると思います。(正直Amazonで買えるサザスペシャルブレンドと大きな差はない)
丸山珈琲ではフレンチプレスでの抽出を推奨しているのですが、実際に飲んでみると明らかにペーパードリップとは異なるフルーティーさや、奥行きのある味わいがハッキリと感じられます。
ペーパードリップでは単調な味ですが、フレンチプレスだと感じるフレーバーの数が全然違います。
ちなみに、丸山珈琲の公式サイトに以下のように記されています。
丸山珈琲の店舗では、主にフレンチプレスでコーヒーを提供しています。
金属のフィルターで濾すフレンチプレスは、コーヒーの油分まで余すことなく抽出できるため、コーヒーの素材本来のおいしさをお楽しみいただけます。
引用:丸山珈琲
もし丸山珈琲の実店舗に行くことが可能であれば、フレンチプレスで抽出したコーヒーを試飲させてくれるので、味見したい方はお店に行くのもアリです。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
丸山珈琲は美味しくない?コーヒー豆3種類の本音レビュー
丸山珈琲のブレンド
価格 | 807円/100g |
豆の産地 | コロンビア、ブルンジ、ペルー(時期によって種類が異なる) |
焙煎度合い | 深煎り |
丸山珈琲ブレンドは、1991年の創業時から人気の深煎りコーヒー豆で、チョコレートのような味わいを目指した商品です。
ブレンドに使われる豆は時期によって変わりますが、おもにコロンビアやブルンジ、ペルーなどの豆を使っています。
パッケージを開封すると、チェリーのような果実感あふれる香りが感じられ、ドリップするとカラメルのような甘い香りが広がります。
一口飲むと、苦味と酸味がバランスよく、すっきりした苦味の中に豊かな甘みを感じます。
ほのかな酸味が後味を爽やかにしていて、何度も口をつけてしまう飲みやすさがあります。
フレンチプレスで抽出すると、チェリーのような風味がアップして、よりフルーティーな味が楽しめます。
ペーパードリップとフレンチプレスで全く異なる2つの味が楽しめるので、1つで2度美味しいコーヒー豆です。
まず最初におすすめしたい一品です。
スマトラ・セミウォッシュト
価格 | 886円/100g |
豆の産地 | インドネシア |
焙煎度合い | 深煎り |
インドネシアのコーヒーらしい濃厚さと、土やハーブを思わせる野生的な風味も感じられます。
フレンチプレスで入れるとナッツのような香ばしさ、ハチミツをような甘み、チェリーのような酸味が見事なほど綺麗にまとまっています。
コクも深く、1杯で満足できる重厚な味わいです。
関連→【2024年版】実際に飲んだインドネシアコーヒーのおすすめ10選
サンチェス・ブラザーズ
価格 | 886円/100g |
豆の産地 | コロンビア |
焙煎度合い | 深煎り |
カカオやカラメル、チェリーの風味とクリーミーな質感を目指した「サンチェス・ブラザーズ」。
実際に飲むと、深いコクとコロンビアらしいマイルドでバランスの良い味を感じます。
マイルドな苦味とほのかな酸味、カラメルのような甘みが口に広がり、本当にクリーミーな口当たりで重量感があります。
味にクセがなく、どなたも飲みやすい万人受けするコーヒー豆です。
関連→【マイルドな味わい】コロンビアコーヒーの特徴とおすすめを3つ紹介
口コミ、評判まとめ
ネットの口コミ評判を調査したところ、「まずい」「美味しくない」と言われる理由は、酸っぱいことに原因があるとわかりました。
先ほどもお伝えしたように、丸山珈琲では浅煎りから深煎りまで幅広い焙煎度合いのコーヒー豆を取り扱っています。
中でも浅煎り・中煎りのコーヒー豆にはかなりの酸味が含まれているので、苦手なら丸山珈琲ブレンドなど深煎りと書いてあるものをおすすめします。
深煎りと記載されたものを購入して「酸っぱい」と感じることは99%ないでしょう。
関連→深煎りコーヒーおすすめ10選!イタリアの元バリスタが豆の選び方を解説
そもそも丸山珈琲とは
高品質のコーヒーを現地にて直接買い付ける専門店
丸山珈琲は、オーナーの丸山健太郎氏が世界各国の農園に自ら赴き、高品質のコーヒーを現地で直接買い付け(ダイレクトトレード)を行う専門店です。
一般的なショップでは取り扱っていない珍しいコーヒー豆を購入できるのが大きな特徴です。
また、カップオブエクセレンス(COE)など、世界の品評会で高い評価を得た希少な豆を購入できることも特徴です。
そんなコーヒー豆を軽井沢本店や東京など計9店舗で販売し、さらにオンラインストアでも豆や器具の販売を行います。
ブレンド、ストレートコーヒー合わせて約30種類を取り扱い、値段は100g807円から販売しています。
カップオブエクセレンスにも参加(COE)
オーナーの丸山健太郎氏は、コーヒーの国際品評会カップオブエクセレンスを運営する「ACE」という団体に参加しています。
過去154回開催されたCOEでは、1位のコーヒー豆を81回落札し、日本で販売してきました。
また、有名な「猿田彦珈琲」と共同でCOE入賞コーヒーの落札に継続的に関わっています。
中煎り〜深煎りがメイン
丸山珈琲では浅煎り〜深煎りまで幅広く取り扱いますが、浅煎りはわずか数種類で、ほとんどが中煎りと深煎りコーヒー豆です。
甘みのあるコーヒーが好きな人や、苦味と酸味のバランスを重視する人向けのラインナップです。
焙煎機はアメリカ製の熱風式「Smart Roaster」を使用
丸山珈琲では、米Loring社のSmart Roaster(スマートロースター)という熱風式の焙煎機を使用しています。
クリアな味のコーヒーに仕上げるのが得意なマシンで、スペシャルティコーヒーの焙煎に適しています。
また、外気の影響を受けない構造のため、ブレのない安定した焙煎が行える特徴があります。
総評
丸山珈琲の豆3種類をレビューしましたが、いずれも苦味と酸味のバランスが良く飲みやすいです。
フレンチプレスで飲めば、 ペーパードリップにはない「フルーティーさ」が楽しめる点も面白いです。
どれも100g800円台ですが、フレンチプレスで飲んだ場合は許容範囲の価格設定と言える気がします。
しかし、普通にペーパードリップで飲むならもっとコスパが良いサザスペシャルブレンドで良いと思います。
また丸山珈琲では注文後焙煎に対応していないので、 購入するタイミングによっては豆が新鮮じゃない場合もあり得ます。
つまり、ドリップ時に膨らむコーヒー豆を買いたい、という方だと不満を抱く可能性があるため、その場合は土居珈琲などで購入した方が満足度が高いと思います。