今回は「パオコーヒー(pao coffee)」というお店のコーヒー豆「エチオピア・モカ・イルガチェフェ」を飲んだ正直な感想を述べます。
パオコーヒーは、1985年(昭和62年)の創業以来、「良いコーヒー豆を煎りたてで、少しでも安く」をコンセプトにしているお店です。
コーヒー豆の値段は相場より若干安く、低価格で煎りたてコーヒー豆(粉)をAmazonや楽天、Yahoo!ショッピング、調布市つつじケ丘の実店舗で販売しています。
Googleの評判では「コーヒー不味くはないが、店員の態度が悪い」という口コミが数件見られました。
初心者の方がコーヒー豆のことを尋ねると、冷たい態度をされるようです。
焙煎機は「フジローヤル製の直火を使用」という情報がありますが、正確には不明です。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
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パオコーヒー/エチオピア・モカ・イルガチェフェ
パオコーヒーのコーヒー豆「エチオピア・モカ・イルガチェフェ」は、公式ホームページで次のように紹介されています。
心地よいモカの香りが和やかな気持ちにさせてくれます。
モカ特有の甘いチョコレートのような風味だけでなく、どこか爽やかでフルーティーな香りも漂うプレミアム・モカコーヒー。
かぐわしい不思議な香りをたっぷりご堪能下さい。
値段は1kg 4,162円(送料480円)
エチオピア・モカ・イルガチェフェの値段は1kg 4,162円(税込)です。
※100gあたり=416円
※配送料:480円
※100g単位でも買えますが割高です。(545円。送料980円)
1kgで購入した場合、スタバや自家焙煎店の豆と比較して値段がもっとも安いです。
▼有名店のコーヒー豆の値段一覧
商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の数 |
スターバックス エチオピア |
585円 | ▲ | 10% |
カルディ モカブレンド |
359円 | ▲ | 7% |
猿田彦珈琲 恵比寿マイルド |
800円 | ◎ | なし |
丸山珈琲 丸山珈琲のブレンド |
710円 | ○ | なし |
パオコーヒー エチオピア・モカ・イルガチェフェ |
416円 | ◎(注文後焙煎) | なし |
※鮮度が良いほど香り高く、風味がある。欠点豆が多いと焦げた味などの悪影響を及ぼす。
欠点豆なし
「エチオピア・モカ・イルガチェフェ」をパッケージから開封して、欠点豆と良豆を選別しました。
選別の結果、中身のない貝殻豆や、穴が空いた虫食い豆などは1粒も確認できませんでした。
なお、スタバなどのチェーン店だと欠点豆が10〜20%。自家焙煎店はピンキリですが、丸山珈琲や猿田彦珈琲では今回のように、ほとんど入っていないことが多いです。
※欠点豆が多いと、焦げた味、酸っぱい味、カビ臭い、潜在的な健康被害などの悪影響を及ぼす。
【関連記事】
コーヒーの欠点豆とは?種類と見分け方、どんな味か実際に飲んでみた
焙煎度合いは中煎り
「エチオピア・モカ・イルガチェフェ」は苦味と酸味のバランスが良いハイロースト(中煎り)。
日本でもっとも親しまれている焙煎度合いで、スーパーなどで買える市販のレギュラーコーヒーなども中煎りがもっとも多いです。
コーヒー豆をパッケージから開封すると、粒は比較的揃っていて、焼きムラも目立ちません。
▼コーヒー豆の詳細情報
- コーヒー豆の産地:記載なし
- 農園の標高:記載なし
- コーヒー豆の品種:記載なし
- 精製方法: 記載なし
- 豆の等級・グレード:G2(上から2番目の優れた豆)
エチオピアのコーヒー豆は5つのグレードに分けられます。
実際にはG9までありますが、輸出されるのはG5までで、日本にはG4より下のグレードが入ってくることはほとんどありません。
- G1 :300g中の欠点豆が0~3個
- G2 :300g中の欠点豆が4~12個
- G3 :300g中の欠点豆が13~27個
- G4 :300g中の欠点豆が28~45個
- G5 :300g中の欠点豆が46~90個
エチオピア・モカ・イルガチェフェの感想・レビュー
ここから、エチオピア・モカ・イルガチェフェを飲んだ感想・レビューを行います。
今回は、ペーパードリップで抽出して飲みます。使用するコーヒー器具は次の通りです。
三洋産業cafecの「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業cafecの「アバカフィルター」を使います。
ドリッパーは小さな1つ穴のタイプで、お湯が一定の速度で落ちるようになっています。メリタのアロマフィルターと同じく、誰が淹れても美味しくコーヒーが作れる構造です。
コーヒーを淹れる人の技術に味が左右されないのでレビュー向き。一部のプロも愛用しますが、初心者の方にもおすすめのドリッパーです。
フィルターは特殊な加工がされていて、簡単にいうとペーパー自体がリブの役割を果たします。
コーヒーの旨味を余すことなく抽出できるフィルターで、もともとHARIOのペーパーフィルターを手掛けていた会社の商品です。(Harioは現在コストカットのため安価な薄いフィルターに変更しています)
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。ホーロー製は持ち手が多少熱くなるので使いにくいと言われますが、金属の臭いがお湯に移りません。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。微粉が混じりにくいように作られているので、突き刺さるような苦味が少なくなります。
性能は抜群ですが高価なのがネック。カリタの手挽き&微粉ふるい器でも性能は申し分ないです。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
▼抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:2
コク:1
苦味:1
甘味:1
酸味:2
お湯を落とすと、コーヒー粉がドーム状にふわっと大きく膨らみ、豆の鮮度が良いことを示します。
カップに顔を近づけても、特有のモカらしい香りがほとんど感じられません。
いざ飲んでみると、コーヒーらしい味もほとんどせず、黒い液体を飲んでいるような感覚になります。
モカらしさが全くなく、これはひどいと思います。
正直、KALDIやジュピターコーヒーはおろか、小川珈琲店の市販のコーヒー豆にも及ばない味のクオリティだと思います。
鮮度は良いですし、欠点豆もないですが、ただそれだけ。
見た目だけを取り繕っても、味は誤魔化せません。華やかな風味のコーヒーをお求めの方は、別のコーヒー豆を選んだ方が良いかもしれません。
少なくとも僕はハズレを引いたようです。
▼実際に購入した方の口コミ・評判・レビュー(ブログ・SNSから抜粋)
うーん、香りが・・・
エチオピア・モカ・イルガチェフェはもっと華やかな香りがして・・・と思いました
不味くはないですが、期待していたものとはちょっと違うかな?他の評価の高いコーヒーを試してみます
ちょっと感動してしまいました。
手挽きミルで極粗挽きにして、フレンチプレスで淹れました。
豆挽きの際の香りは言うまでもなく、非常に良い香りが湧き上がります。フレンチプレスを初めて使う際に、豆のままのコーヒーが必要になったため、こちらを購入しました。
ドリップコーヒーでは出ないような濁りが出たため、苦そうな感じに仕上がってしまったな、と思っていたのですが、あらまあ不思議、苦味や雑味はほとんど感じられず、芳醇な甘み、旨みが感じられ、思わず感動してしまいました。
価格も高くなく、本当に買ってよかったです。毎日の豆挽きが楽しみです。
おいしかったという高評価のコメントもたくさんあるので、本当に僕はハズレをひいたようです。
コーヒー豆を通販で買うと、こういうことが往々にして起こります。
どれだけお金を使って経験を積んでも、実際に買ってみるまでは分かりません。
コーヒー豆の通販購入は博打の要素を秘めています。(それがコーヒーの面白いところでもありますが)
エチオピア・モカ・イルガチェフェがおすすめな人・おすすめしない人
- おすすめな人:大量のコーヒー豆を安く買いたい人
- おすすめしない人:モカらしい華やかな風味を期待する方
まとめ(総評)
「パオコーヒー」というお店のコーヒー豆「エチオピア・モカ・イルガチェフェ」を飲んだ正直な感想をレビューしました。
総評すると、特有のモカらしい華やかな香りがほとんど感じられません。
コーヒーらしい味もほとんどせず、黒い液体を飲んでいるような一杯でした。香りも風味も味も、モカらしさが何一つなく、これはひどいと思いました。
同じくらいの値段で大量のコーヒー豆を買うなら、加藤珈琲店のコーヒー福袋(2kg 3000円。グラム単価150円)で良いかと思います。
加藤珈琲店の豆は欠点豆も混じってますし、鮮度も悪いですが、まだコーヒーらしさはあります。
同じ味なら加藤珈琲店の方がずっと安いので、「この値段なら、まぁいいか・・・」と思えるかと思います。
美味しくて鮮度も良い、コスパ高いコーヒー豆なら、北海道の自家焙煎店の初回限定セット(グラム単価356円。合計600g)がおすすめです。
ここは焙煎の全国大会で優勝している専門店なので、美味しさは折り紙付きです。(初回限定、数量限定という制限はありますが、旨いです)