アイスコーヒーにはどんなコーヒー豆を使ったら良いのか、いろんな種類があって迷うかと思います。そこで今回はアイスコーヒー用の豆をお取り寄せして9商品の味わいを比較しました。人気のスターバックスやカルディ、加藤珈琲店やUCC(市販のコーヒー豆)などを飲んで苦味や酸味の強さを比較していきます。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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アイスコーヒー豆の特徴
アイスコーヒー用には、「深煎り」と呼ばれる酸味が少ないコーヒー豆を使うのが一般的です。これは、酸味があるコーヒーよりも苦味があるコーヒーの方が後味がすっきりして清涼感があるためだと言われています。
なお、アイス用とホット用のコーヒー豆で大きな違いはないため、どちらも兼用できます。実際にカルディで販売されているアイスコーヒー用の豆は、冬の時期になると「イタリアンロースト」というホット用のコーヒー豆として販売されます。
アイスコーヒー用の豆は「苦味があって酸味が少ないもの」と覚えておけば良いでしょう。
アイスコーヒー豆の選び方
ここから、自分に合ったアイスコーヒー豆を選ぶコツをお伝えします。選ぶ際には、次の2つをチェックします。
- 焙煎度合い・挽き方・豆の量
- コーヒー豆の産地
焙煎度合いは深煎りか中煎りがおすすめ
アイスコーヒーにはフルシティロースト以上の「深煎り」を使うのが一般的です。深煎りのコーヒー豆は浅煎りや中煎りよりもコクが深くなる傾向があるため、氷で薄まってもコーヒーの味が負けない利点があります。
ですが近年では浅煎りや中煎りのコーヒー豆でアイスコーヒーを淹れるショップも増えてきています。焙煎度合いが浅めの豆で淹れたアイスコーヒーは、フルーティな味になりやすい傾向にあります。
ただし、ドリップしたコーヒーを急冷させる方法だと酸味の角が立ちすぎて飲みにくい場合があるので、深煎り以外の豆でアイスコーヒーを作る場合はマイルドな味になりやすい「水出し」で抽出するのがおすすめです。
豆の産地・種類で選ぶ
コーヒー豆の味わいは産地によってそれぞれ特徴があります。大まかな特徴を一覧表にまとめました。
エチオピア、ケニア、ルワンダ | 紅茶のような味わい、柑橘系のような酸味が特徴 |
ブラジル、コロンビア、グアテマラ | 味のバランスが良い |
マンデリン(インドネシア) | どっしりした味わい。コクが深くてパンチがある。アイスカフェオレにもおすすめ |
粉で買う場合:挽き方は「中細挽き」か「中挽き」がおすすめ
アイスコーヒーの味は豆の挽き方(粉砕した豆の粒の細かさ)も決め手になります。豆の挽き方には5段階あり、その粒度によって味や風味は変わるのが特徴です。
アイスコーヒー用の粉を選ぶときや、自分で器具を使って豆を挽くときは「中細挽き」か「中挽き」が一般的です。ドリップしたコーヒーを急冷してアイスコーヒーにするなら中細挽き、水出しアイスコーヒーなら中挽きにすることで雑味がなくクリアな味わいになります。
アイスコーヒーの豆と粉おすすめランキング9選
1.ポストコーヒー3種お試しBOX【初回限定500円OFF】
1,480円 225g(75g×3種)
ポストコーヒーは、全国の専門店(提携している国内外の自家焙煎店)から、好みにマッチしたコーヒーが3つ届くのが特徴です。ずばり、好みの範囲内(苦すぎない、酸っぱくない)でフルーティーなコーヒーを飲みたい人に一番おすすめのサービスです。(会員数6万人超)
フルーティーなコーヒーの中には、酸っぱくて飲みにくいものもあります。しかし、この店には品質を管理する有資格者(コーヒーカッパー)を中心に複数人でカッピングを行い、顧客に提供できる味かどうかを確認しているため、酸っぱくて飲めないような豆は基本的にありません。(ポストコーヒーの豆は全体的にどれも糖度が高いため、甘みによって酸味がマイルドになっている。)
ポストコーヒーでは、その時期限定のコーヒー豆が届くのも特徴的です。こちらはアイスコーヒー専用の豆ですが、氷を入れて急冷させた時にグッと甘みが強くなるようにブレンドされています。実際に飲むと本当に甘みが濃厚で、ほんのりと酸味もあって夏らしい爽やかな後味が楽しめます。
3種類のコーヒー豆が届くので、色々と飲み比べたい人におすすめです。
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価格 | 2回目以降 1,980円 |
100gあたり | 657円(コスパかなり良い) |
鮮度 | ★★★★★(焙煎後7日以内) |
焙煎度合い | 浅煎り・中煎り・深煎りお好みで |
関連→ポストコーヒーの正直なレビュー。口コミや評判どおり美味しい?
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2.自家焙煎コーヒー専門店きゃろっと 初回お試しセット
2,138円 600g(200g×3種)
このセットには、ゲイシャ種のコーヒーで知られる「パナマ」などが60杯分入っていて、アイスコーヒーにするとパッションフルーツのような味わいが楽しめて美味しいです。定価6,000円のコーヒー豆ですが、初回限定で2,138円で購入できます(64%OFF)。氷をたっぷり入れてもコクを感じられる点が高評価でした。
このセットには、カップオブエクセレンス(COE)で優勝した農園のコーヒーも含まれ、「はちみつのような甘みとコク」が感じられます。
カップオブエクレセンス1位「コスタリカ モンテ・コペイ」も200g入っています
セット内容 | |
パナマ | 味のバランスが良い |
コスタリカ | はちみつのような甘み |
マンデリン ※特典として同梱される |
チョコレートのような甘み カフェオレとも相性が良い |
特典をあわせると計600gになり、100gあたりに換算すると356円なので、カルディのマイルドブレンドと同等の価格です。両者を比較しても甘みの強さやコクの深さなど、すべての点で優れているコスパ最強のコーヒーです。
100gあたり | 356円 |
鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
豆の産地 | パナマ・コスタリカ・インドネシア |
焙煎度合い | 中煎り〜深煎り |
3.前田珈琲 モカイルガチェフェ弁慶
2,130円 200g
前田珈琲は、京都で自家焙煎コーヒーを販売する老舗ですが、最近Amazonでも豆の販売をスタートしました。急冷式のアイスコーヒーにおすすめで、ドリップするとチョコレートやぶどうのような香りが感じられます。実際に飲むと、チョコやキャラメルのような甘みとコクが強くて、全体的に濃厚な味です。苦味がマイルドで、酸味も少ないので、万人受けする飲みやすさがあります。ポストコーヒーほどインパクトのある香りではありませんが、誰もが「飲みやすくて美味しい」と感じそうなコーヒーです。
100gあたり | 1,065円 |
鮮度 | ★★★★☆ |
豆の産地 | エチオピア |
焙煎度合い | 中煎り |
4.奥州珈琲 アイスコーヒーお試しセット
1,000円 100g×2袋
奥州珈琲は昭和35年創業の老舗で、楽天で人気のコーヒー豆専門店です。アイスコーヒー専用にブレンドされていて、オーソドックスな飲みやすさがあります。キリッとした苦味とコクがあって、後味はすっきりしていて美味しいです。100gあたり500円というお財布に優しいコーヒー豆です。
100gあたり | 500円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | 記載なし |
焙煎度合い | 深煎り |
5.加藤珈琲店 スペシャルアイスブレンド
2,914円 500g×2袋
加藤珈琲店はAmazonや楽天で人気の格安コーヒー豆専門店です。氷を入れても味が薄まらないよう苦味がしっかりと出るように焙煎・ブレンドされています。コクはやや控えめですがクセがなくて飲みやすいです。市販のコーヒー豆並みにリーズナブルですが、その割に豆が新鮮(ドリップすると粉がしっかり膨らみます)なのもポイントが高いです。Amazonでも50件以上の高評価レビューされていて、ブラックでもアイスカフェオレでも飲みやすくて美味しいという口コミが多い1品です。
100gあたり | 291円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | コロンビア、ブラジル |
焙煎度合い | 深煎り |
6.スターバックス アイスコーヒーブレンド
1,943円 140g×2袋
スターバックスの「アイスコーヒーブレンド」は、ブラックで飲んでもミルクを加えてアイスカフェオレにしても美味しく飲めるようにブレンドされています。スタバのコーヒー豆は苦みが強い商品が多いですが、こちらは酸味がちょっとある中深煎りで、どっしりとした苦味がありながらも後味が爽やかです。
100gあたり | 694円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | ラテンアメリカ |
焙煎度合い | 中深煎り |
7.カルディ 焙煎珈琲アイスブレンド(イタリアンロースト)
1,150円 200g
毎年夏にカルディで人気ナンバーワンの座を占める商品です。ブラジルコーヒーらしいキリッとした苦味の中に、ほんのりとチョコレートやブラウンシュガーのような後味も楽しめます。水出しにするとクリアで透明感があり、キャラメルのような豆の香りが引き立ちます。アイスでもホットでも飲めるので一年中楽しめるのもポイントです。
100gあたり | 575円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | ブラジル・コロンビア他 |
焙煎度合い | 深煎り |
8.UCC上島珈琲ゴールドスペシャル スペシャルブレンド(豆)
1,480円 1kg
UCC上島珈琲の「ゴールドスペシャル スペシャルブレンド」は、スタバのコーヒーに似ている力強い味わいと苦味があり、アイスコーヒーやアイスカフェラテにもぴったりの味わいです。一口飲むと、スモーキーな風味とキリッとした苦味が感じられます。どっしりとした味わいでコクのある味わいが印象的です。市販の安いアイスコーヒー用の豆を探している人におすすめです。
100gあたり | 148円 |
鮮度 | ★☆☆☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、コロンビア他 |
焙煎度合い | 深煎り |
9.無印良品 オーガニックコーヒー ダーク
594円 200g
無印良品の「ダーク」は、酸味が少なくて飲みやすいアイスコーヒーが好きな人におすすめです。ローストナッツのような香りがあり、コクがしっかりしていて氷で薄まっても香ばしさを感じられます。アイスカフェオレにも向いているので、気分によって飲み分けたい人におすすめのコーヒー豆です。Amazonで400件を超える高評価レビューされている人気コーヒー豆です。
100gあたり | 297円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | コロンビア・ホンジュラス |
焙煎度合い | 深煎り |
コーヒー豆の売れ筋ランキング
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アイスコーヒーの美味しい作り方
次は美味しいアイスコーヒーの作り方を紹介します。代表的な作り方は次の2通りです。
- 水出しする方法
- ドリップで急冷却する方法
アイスコーヒーを水出しする方法
10年ほど前、アメリカで一大ブームを巻き起こした「COLD BREW(コールドブリュー)」。その後日本でも「水出しコーヒー」として話題になりました。熱湯でドリップするよりも雑味が少なく、優しい味わいに仕上がりやすいのが水出しアイスコーヒーの特徴です。
基本の抽出方法は麦茶とあまり変わりません。
水出しコーヒーの作り方(7−8人分)
用意するもの
- 深煎りコーヒー豆・粉(中挽き、または中細挽き):100g
- お茶用の紙パック
- 常温の軟水(水道水でも可):1L
- ピッチャー(またはサーバー)
手順
- お茶用の紙パックに粉を入れ、ピッチャーの底に置く
- 1.に常温の水を静かに注ぐ
- 常温のまま1時間ほど置いておく
- 冷蔵庫で7−8時間寝かせ、最後に紙パックを取り出したらできあがり
※水出しコーヒーは、1-3日以内に飲み切りましょう。
アイスコーヒーをドリップで急冷する方法
ホットで淹れたコーヒーをそのまま急冷して、美味しさを閉じ込める方法です。抽出方法はホットコーヒーを入れる時と同じです。
急冷式アイスコーヒーの作り方(1人分)
用意するもの
- 深煎り、または好みの焙煎度/中細挽きのコーヒー粉:25g
- お湯:150cc
- 大きめの氷(軟水で作ったもの)
- ドリッパー
- サーバー
- グラス:2つ
手順
- ドリッパーに粉をセットして細口のポットでお湯をゆっくりと注ぐ
- 1-2滴たらしたら、中心部にのの字を描くようにゆっくりとお湯を注ぐ(3回ほどに分けて)
- 2つのグラスにたっぷりの氷を入れておく
- 4.のグラスに熱いコーヒーを一気に注いで急冷し、少しかき回したらできあがり
アイスコーヒーを淹れる時は豆を2倍に増やすのがおすすめ
ドリップしたコーヒーを急冷してアイスコーヒーを作る場合、豆の量をいつもの2倍にすると美味しく淹れることができます。
例えば、 150mlのホットコーヒーを入れる際に12gの豆を使っている場合、豆を24グラム使って150mlのコーヒーを抽出します。
ホットコーヒーを淹れる時と同じ豆の量だと、氷が溶けた時に味が薄くなるので、まずは2倍の豆量を目安に好みの量に調節すると良いでしょう。
アイスコーヒーを作るなら軟水・硬水どっちが美味しいのか?検証してみた
アイスコーヒーを入れるのに水は必要不可欠なものです。 一口に「水」といっても軟水、硬水の違いや水道水、ミネラルウォーター、井戸水などの違いがあります。
そこで今回は、水道水とミネラルウォーター(軟水)、コントレックス(硬水)で実際にアイスコーヒーを入れて味の違いを比較・検証しました。
氷の重量、抽出量、抽出時間、温度すべての条件を揃えて、純粋に水による味の違いを比較します。
水道水で入れたアイスコーヒーはほどよい苦味と酸味がある
まずは、水道水(浄水器なし)を使ってドリップしたコーヒーを100gの氷で急冷した後に飲みました。ほどよい苦味と酸味があり、クセがなく飲みやすい「親しみのあるおいしさ」が感じられました。適度な酸味が後味を爽やかに仕上げています。また、軽やかな喉越しでさっぱりとした口当たりが楽しめます。
軟水のミネラルウォーターで入れたアイスコーヒーは水道水と変わらない
次に、軟水のミネラルウォーターで入れたアイスコーヒーを飲んだところ、水道水を使ってドリップしたアイスコーヒーと味に大きな違いはありませんでした。ほど良い苦味と微かな酸味があり、さっぱりとした味わいで飲みやすいです。 一般的な喫茶店などで楽しめるアイスコーヒーと遜色ないおいしさが感じられました。
硬水で入れたアイスコーヒーは苦味が強くて酸味が少ない
硬水のミネラルウォーターを使ったアイスコーヒーは、軟水のアイスコーヒーよりも明らかに酸味が少なく、苦味が強く感じられます。また、硬水ならではの重たい口当たりで、重量感のある喉越しです。飲み込んだアイスコーヒーがゆっくりと体内を通過していくのがわかります。
ちなみに、カルシウムやマグネシウムが多く含まれている硬水でアイスコーヒーを入れると、「しっかりとした苦味を楽しめる」と言われています。硬水で抽出するとコーヒーの苦み成分が溶けやすいため、軟水よりも苦いコーヒーになるようです。
なお、コーヒーの味や香りに影響する「クロロゲン酸」は、軟水で入れたほうが多く抽出されるため、軟水で入れたコーヒーは酸味が引き立つことが分かっています。*出典:【コーヒーと水の関係】水の硬度や温度はコーヒーの味にどう影響する?
アイスコーヒーは軟水で入れた方が飲みやすい
3種類のお水でアイスコーヒーを飲み比べましたが、個人的には水道水、ミネラルウォーターで入れた軟水のアイスコーヒーが飲みやすいと感じました。喉越しも軽やかで、夏にぴったりの飲み心地でした。
美味しいアイスコーヒーを楽しもう!
今回は、アイスコーヒー用の豆だけを紹介しました。フルーティーなコーヒーが好きな人には1位の「ポストコーヒー」が一番おすすめです。アイスコーヒー専用のブレンドも楽しめるので、色々と飲み比べたい人に向いています。
500円割引クーポン
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味とコスパのバランスを重視する人には、2位の「自家焙煎コーヒー専門店きゃろっと 初回お試しセット」がおすすめです。100gあたり356円というリーズナブルさ、豆の新鮮さ、濃厚なコクと甘みが高評価でした。