こんにちは、コーヒーブロガー山口です。
今回は、神奈川県大和市にあるコーヒー豆売り専門店「ぜにさわ」で販売されている希少銘柄「セントヘレナ バンブーヘッジ」をレビューします。
セントヘレナとは、イギリス領の火山島で、ナポレオンが最後を迎えた場所で有名です。
そんなナポレオンが最後を迎える4日前、執事の日誌には、「コーヒーをスプーンで飲ませて欲しいと眼に涙を浮かべて頼まれた」と記されていたそうです。
このセントヘレナというコーヒー豆は、名前から分かるようにセントヘレナ島で生産される銘柄ですが、現在、日本で購入できる場所は少ないため、どこのお店でも100g数千円で販売されています。
僕は今回、「ぜにさわ」というお店で買ったのですが、100g 6,000円でした。
ぜにさわは、コピルアクやゲイシャなど希少銘柄を取り扱う「コーヒー豆売り専門店」で、コーヒーマニアの間では有名なお店だそうです。
本記事では、「セントヘレナには興味あるけどさ、値段が高すぎて買えないよ」
「通販で買って、もし美味しくなかったら嫌だし、後悔したくない、、、」
「セントヘレナを実際に飲んだ人のレビューとか口コミ、ないかな、、、」
こんな気持ちに応えていきます。
結論からいうと、セントヘレナはベルガモットの香りや風味、ハーブやレモンの味がする「紅茶のようなコーヒー」です。
ただ、誰もが「旨い」と感じるコーヒーではないです。
COE入賞ロット(世界的に権威あるコーヒー豆)などを飲み慣れているなら、セントヘレナの繊細な味に共感できるかも知れません。
まずは、セントヘレナ バンブーヘッジの細かいスペックや、豆の状態からご覧ください。
セントヘレナ バンブーヘッジ(ぜにさわ)
ぜにさわのセントヘレナ バンブーヘッジは、公式通販サイトで次のように紹介されています。
ナポレオンが幽閉された大西洋の孤島セントヘレナ島のコーヒー。
フレッシュでザクロのようなさわやかな酸味。
ナポレオンが配流された南大西洋に浮かぶ絶海の孤島セントヘレナ。
アフリカ大陸から2800キロの距離にあり、船旅だと5泊6日かかります。
1816年にナポレオンがこの島に流刑にならなかったらとしたら、その島の存在すら忘れられていたかもしれないそんな島です。
かつてコーヒー農園を所有していた東インド会社の記録によれば、1732年にイエメンのモカ港からこの島にコーヒーが持ち込まれて、バンブーヘッジでコーヒー栽培が始まりました。
1839年にバンブーヘッジでコーヒー栽培をしていたジョージ・ウィリアム・アレグザンダーがロンドンにコーヒーを送り、その品質の高さから1851年の万博で称賛される一躍注目されることになるのです。
ナポレオンの死の4日前『コーヒーをスプーンで飲ませてほしいと目に涙を浮かべて頼まれた』と執事の日誌に残っています。
値段
税込6,000円 100g
コーヒー豆の種類
セントへレナ島 バンブーヘッジ農園
焙煎度合い
ミディアムロースト~ハイロースト
(浅煎り)
品種
ブルボン種
精製方法
水洗処理(フルウォッシュド)
豆の状態
セントヘレナ バンブーヘッジからは、スパイスやハーブのような香りが感じられます。
一粒一粒は小さく感じますが、欠点豆など一切ありません。
味・香りを5段階でみる
セントヘレナ バンブーヘッジを3つのコーヒー器具で飲み比べ
▲左から
- ハリオV60ドリッパー
- ハリオ ウッドネック ネルドリッパー
(フィルターはマルタ製の4枚接ぎ。一人用を使用) - ハリオ カフェプレス スリム
はじめに、ペーパードリップの定番「ハリオV60ドリッパー」で抽出して飲んでみて、そのあとコーヒープレス、ネルドリップという順番で飲みます。
【抽出環境】
- 1杯あたりに使う豆:22〜30g
- コーヒー液の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- 蒸らし時間:30秒
- 使うコーヒーポット:カリタ製ホーローポット
- お湯を沸かす道具:ティファールの電気ケトル
ハリオV60ドリッパー
ぜにさわのコーヒー豆「セントヘレナ」を、ハリオV60ドリッパーにセットして、お湯を静かに注いでいきます。
湯に触れたコーヒー粉は、あまり膨らみません。
ただ、浅煎りのコーヒー豆は、もともと膨らまない事が多いので、必ずしも鮮度が落ちているとは言えません。
実際に飲むと、オレンジのような甘さと、マイルドな酸味が感じられます。
鼻から抜けていくベルガモットのような風味が、気品を感じさせます。
コーヒーを飲んでいるというより、紅茶を飲んでいる感覚。
カップを顔に近づけた時の香りは、コーヒーの香ばしさとも違うし、酸っぱそうなコーヒーとも違います。
「高貴な香り」という表現がしっくり来る。
苦味はなく、豊かな甘みと優しい酸味、オレンジを思わせる余韻が続きます。
次はコーヒープレスで淹れてみます。
コーヒープレス
ぜにさわの「セントヘレナ」をコーヒープレスで抽出して飲むと、甘酸っぱいオレンジと、ハーブのような味が感じられます。
フルーティーでありながら、野性味のあるアーシーさ、ハーブのような心地良さが複雑に絡み合う。
上品な味、という表現も適しているように思えず、ひとことで言い表せない複雑な味わい。
誰もが「美味しい」と感動する味じゃないですが、透き通るような甘みと酸味が印象的。
何度も何度も、静かに、ゆっくりと味わっているうちに、カップが空になります。
そういう不思議な魅力というか、魔力を持つコーヒーです。
最後にネルドリップして飲みます。
ネルドリップ
ぜにさわの「セントヘレナ」をネルドリップして飲むと、オレンジやハーブの香りと、甘みだけが残ります。
これまで感じられた酸味も控えめになり、本当に香りと甘みだけが残ったような味です。
そして、コーヒーを飲んでいる感じは全くせず、紅茶やハーブティーを飲んでいる感覚。
苦味や渋味は一切なく、胸焼けするような酸味もなく、飲みやすいのは確かです。
まとめ
神奈川県の自家焙煎店「ぜにさわ」の希少銘柄「セントヘレナ バンブーヘッジ農園」を通販で買ったので、レビューしてきました。
いずれの飲み方でも、オレンジなど柑橘系フルーツの味、香りが感じられます。
苦味はなく、酸味も非常にマイルドなので、相対的に甘みが際立ちます。
正直、誰もが美味しいと感動する味じゃないです。
ただ、何度も口に含んで、味わいたくなる魅力と、魔力があります。
今回は、3杯すべて飲みましたが、胸焼けする感じもなく、口に渋味も残りません。
セントヘレナは透明感のある味で飲みやすいのは確かです。
ただ、豆を買って飲むよりも、喫茶店の優雅な雰囲気の中で、しっとり味わいたい銘柄だと感じました。
なにしろ100g 6,000円の希少高い銘柄なので、抽出にも気を遣いますし、気軽に飲めるコーヒーじゃないです。
なので、セントヘレナを飲むならフレンチプレスで抽出するのがおすすめ。
お湯を注いで待つだけなので手軽ですし、セントヘレナの個性的な風味を一番強く感じられました。
【おすすめできるコーヒー豆か?】
一概におすすめできる銘柄じゃないです。
COE入賞ロット(世界的に権威あるコーヒー豆)などを飲み慣れているなら、セントヘレナの繊細な味に価値を感じられると思います。
いつも深煎りコーヒーにミルクを入れる人が飲むと、おそらく
- 味が薄いなぁ、、
- 出涸らしのコーヒーみたい、、
と感じるかと思います。
なので、誰もが「本当に美味しい」と思えるコーヒー豆を、下記にランキング形式でまとめました。
すべて僕が自腹で買って飲んだコーヒーなので、自信を持っておすすめできる豆のみ掲載しています。
自宅用コーヒーだけでなく、コーヒーギフトを選ぶ際にも有益な内容となっています。
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