今回は実際に飲んで美味しかった粗挽きコーヒー豆をランキング形式で紹介します。毎日気軽に飲めるコスパの良い粗挽きコーヒー豆から、ちょっと高級だけど優れた品質の粗挽きコーヒー豆までイタリアの元バリスタが紹介します。

ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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なぜコーヒー豆を挽く必要があるの?
そもそも、コーヒー豆を挽く理由は、コーヒーの成分を抽出しやすくするためです。極端に言うと、コーヒーを豆の状態のままお湯につけておいても、じわじわと抽出することはできます。
しかし、このやり方は時間がかかる上、抽出も不十分になるため、簡単にいうと美味しいコーヒーになりません。そのため、豆を粉状に細かくすることでお湯と接する面を増やし、成分を抽出しやすくします。
粗挽きコーヒー豆の味は?
この記事を読んでいる方はおそらく、パーコレーターやフレンチプレスで抽出している方か、あるいはペーパードリップであっさり飲みたい方かと思いますが、粗びきのコーヒー豆はパーコレーターやフレンチプレスで使うのに向いています。これらの器具をキャンプで使いたい方にもおすすめです。
これらの器具はお湯と粉の接触時間が長い(浸漬時間が長くなる)ので、表面積が少ない粗挽きコーヒーでも成分を十分に引き出せて、コクのある味になります。
逆に、ペーパードリップする場合、粗挽きはコーヒー豆を大粒に挽くため、お湯が通りやすくなります。つまり、コーヒー粉とお湯の接触時間が短い(抽出時間が早くなる)ため、フレンチプレスなどで抽出したコーヒーよりもさっぱりした味になります。
コーヒー豆の挽き方と美味しく飲める保存期間

コーヒーは豆から粉にすることで表面積が増えます。
表面積が増えるほど、コーヒーに含まれる香り成分が揮発しやすくなるため、基本的に「豆は飲む直前に挽く」ことをおすすめします。
例えば、コショウも挽いてあるものより食べる直前に挽く方がスパイシーな香り・風味が強く感じられます。
コーヒーもこれと同じ理屈です。粗挽きは細挽きよりも表面積が少ないですが、やはり挽いた瞬間から香り成分が豆の状態よりも早く揮発するため、購入後は早めに飲み切るか、すぐに飲まない粉は小分けにして冷凍庫に保存するのがおすすめです。
粉の保存期間は7日間ほど

コーヒー粉は7日間ほどで香り(風味)が抜けていきますが、味そのものには大きな影響はありません。なるべく香り成分の揮発を抑えるなら、粉を購入後にアルミバッグなどの密閉容器に移し替えて、空気に触れないように保存すると劣化しにくくなり、長期間おいしく飲めます。

実際に、 常温保存したコーヒーと冷凍保存したコーヒーの鮮度を比較しましたが、冷凍したコーヒーは購入後1ヵ月たっても粉が大きく膨らむ(鮮度がほぼ落ちない)ことが分かっています。 (詳しいレビューは次の記事をご覧ください。)
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コーヒー豆の冷凍におすすめの保存容器はこれ!解凍は必要なし
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コーヒー豆の挽き方は5種類|それぞれの特徴・適した抽出器具

コーヒー豆の挽き方は極細挽きから粗挽きまで5種類あります。それぞれに適した抽出器具を一覧表にまとめました。
| 極細挽き(ごくぼそびき) | エスプレッソマシン、マキネッタに最適。 短い時間で成分をしっかり抽出するために、これらの器具では極細挽きにする。 |
| 細挽き(ほそびき) | 水出しコーヒーに最適。水の温度が低いとコーヒーの成分を抽出しにくいため、効率よく成分を抽出するために細かく挽いた粉を使う。 |
| 中細挽き(ちゅうぼそびき) | 最もベーシックな粒度。ペーパードリッパーやコーヒーメーカー、ネルドリップに最適。レギュラーコーヒーとして市販されているコーヒー粉は中細挽きが一般的。 |
| 中挽き(ちゅうびき) | サイフォンなど、コーヒーの粉とお湯を一定時間浸す抽出法に向いている。 |
| 粗挽き(あらびき) | フレンチプレス、パーコレーターなど抽出時間が長い器具に最適。 |
粗挽きコーヒー豆の選び方
産地ごとの特徴

コーヒーの味は産地によって異なります。代表的な産地の大まかな特徴を以下にまとめました。
| 【中南米】 グァテマラ コスタリカ エルサルバドル ブラジル コロンビア ホンジュラス ニカラグア |
・香り、甘み、コクのバランスがいい ・突出した味がない ・飲みやすい |
| 【アフリカ】 エチオピア(モカ、イルガチェフェ) ケニア タンザニア(キリマンジャロ) ルワンダ |
柑橘系のフレーバーが強い |
| 【アジア・オセアニア】 インドネシア(マンデリン、トラジャ) |
・コクがある ・ハーブのような香り |
飲みやすさを重視するなら中南米のコーヒー豆がおすすめです。
日本で人気のキリマンジャロなどアフリカ産の粗挽きコーヒーは酸味が強いので、初心者にはおすすめしません。
インドネシアの粗挽きコーヒーはコクが深く、苦味があるものが多いので、ベーシックな味が好きな人におすすめです。
焙煎度による味の違い

焙煎度はコーヒーの味を決める重要なポイントです。
粗挽きコーヒーをフレンチプレスで抽出する場合は、フルーティーがコーヒーが好きな方は浅煎りを、苦みと酸味のバランスを重視するなら中煎り、酸味が少ないコーヒーが好きなら深煎りがおすすめです。
パーコレーターで粗挽きコーヒーを使う場合は、豆の成分が過剰に抽出されやすいので、中煎りか深煎りがおすすめです。中煎り以上の豆は、浅煎り豆よりも成分がお湯に溶け出しやすくなっているため、循環抽出という不安定になりがちな抽出でも、比較的安定したコーヒーに仕上がりやすいです。
逆に、パーコレーターで浅煎りの豆を使うと、酸味が鋭くなりすぎたり、不快な雑味やえぐみが出やすくなります。深煎りの豆は、もともと酸味が抑えられ、苦味とコクが主体の風味であるため、長時間抽出されても味が破綻しにくいです。
ペーパードリップで粗挽き豆を使う場合ですが、そもそも抽出不足になりやすいので、浅煎りや中煎りだと酸味が目立ちやすく、深煎りが適している、ということになります。
ですが、個人的にはペーパードリップで粗挽きはおすすめしません。前述のとおり抽出不足になりやすく、豆本来の味を楽しめないからです。もし、ペーパードリップする方が「苦みを抑えたい」という理由で粗挽きを選んでいるなら、焙煎度合いを深煎りから中煎りに変えたほうが満足度が高まると思います。
中煎りコーヒーは「【マニアが選ぶ】中煎りコーヒーおすすめランキング9選!実際に飲んだ美味しい豆はこれ」をご覧ください。
ほぼ絶対に失敗しない選び方
粗挽きコーヒーを選ぶ際は、「深煎り」が何種類かセットになっている商品を選べば、ほぼ失敗しないです。
おそらくこのページに来られた方は、自分の好みの産地などは特になく、クセがないコーヒーが好き、酸味は少ないほうが良い、という感じなのかなと思います。
その点で深煎りコーヒーは一番おすすめで、ほとんどの商品で酸味が少なく、香ばしさがあり、飲みやすいものが多いです。いちおう、産地によって細かい違いはあるので、それぞれの違いを楽しむために「3種類お試しセット」のような商品が良いと思います。
また、深煎りの場合は、万が一抽出に失敗しても、「香ばしくてうまい」で着地できるケースがほとんどですし、ミルクを入れて飲めば苦さも中和できます。キャンプで使う方なら、深煎りは焚き火とも相性がいいのでおすすめです。
粗挽きコーヒー豆おすすめランキング5選
今回のランキングでは、深煎りのお試しセットを中心に紹介し、キャンプと相性がいい深煎りもいくつか紹介します。ランキングは、コーヒーの美味しさに直結する甘味、コク、香り高さの合計点数(最高15点)で決めています。
| 順位 | 商品画像 |
商品名 |
値段 内容量 |
100g あたり |
味わい・香り ※タップで拡大 |
点数 | 焙煎度合い 鮮度 |
| 1 | ![]() |
自家焙煎コーヒー 初回お試しセット(粗挽き) |
2,138円 600g |
356円 | ![]() |
10.5 | 1.中深煎り 2.中煎り 3.深煎り ★★★★★(注文後焙煎) |
| 2 | ![]() |
南薫堂珈琲謹製 マンデリン(粗挽き) |
1,841円 200g |
921円 | ![]() |
9.1 | 深煎り(フレンチロースト) ★★★★☆ |
| 3 | ![]() |
パロットコーヒー お試しセット ブラジル&グァテマラ(粗挽き) |
1,680円 200g |
840円 | ![]() |
8.8 | 中深煎り(シティロースト) ★★★★★(注文後焙煎) |
| 4 | ![]() |
加藤珈琲店 コーヒー福袋2kg(粗挽き) |
5,999円 2kg |
300円 | ![]() |
8.1 | 中深煎り(シティロースト) ★★☆☆☆ |
| 5 | ![]() |
木炭焙煎珈琲豆 マンデリン(粗挽き) |
2,050円 200g |
1,025円 | ![]() |
7.2 | 中深煎り(シティロースト) ★★★★☆ |
1位.自家焙煎コーヒー専門店きゃろっと 初回お試しセット(粗挽き)

2,138円 600g(200g×3種)
きゃろっとは、焙煎の大会で日本一になった実績をもつ自家焙煎コーヒーの専門店です。
このセットには、飲みやすい中南米の粗挽きコーヒーなどが60杯分入っています。クセがなくて飲みやすく、かつ味も専門店のクオリティなので、初心者の方には本品が一番おすすめです。
100gあたりの値段はスーパーのコーヒー豆と同じくらいですが、コクも深く、香りも強くて非常に満足度が高いです。こちらは注文後にコーヒー豆を焙煎して届けてくれるので、新鮮で長持ちします。
| セット内容 | |
| パナマ | 味のバランスが良い |
| コスタリカ | はちみつのような甘み |
| マンデリン ※特典として同梱される |
チョコレートのような甘み カフェオレとも相性が良い |
特典をあわせると計600gになり、100gあたりに換算すると356円なので、カルディのマイルドブレンドより安いです。
楽天やAmazonで有名な高コスパ商品と比較しても甘みの強さやコクの深さなど、すべての点で優れているコスパ最強の粗挽きコーヒーです。
| 100gあたり | 356円 |
| 鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
| 豆の産地 | パナマ・コスタリカ・インドネシア |
| 焙煎度合い | 深煎り |
2位.南薫堂珈琲謹製マンデリン(粗挽き)
1,841円 200g
南薫堂珈琲は、世田谷に実店舗があり、Amazonでもコーヒーを販売しているショップです。お店で一番人気のマンデリンは、重厚な苦味、チョコレートのような香り、クルミのような風味があります。味の方向性はスタバのコーヒー豆に似ていますが、フレンチプレスなどで飲むことを考えると、甘みが強い本品のほうが飲みやすいかと思います。100g600円台なので比較的コスパが良く、酸味がほとんどないので万人受けする粗挽きコーヒー豆です。
| 100gあたり | 921円 |
| 鮮度 | ★★★★☆ |
| 豆の産地 | インドネシア |
| 焙煎度合い | 深煎り(フレンチロースト) |
3位.パロットコーヒー コーヒー豆お試しセット ブラジル&グァテマラ(粗挽き)




1,680円 200g(100g×2種)
パロットコーヒーは注文後に焙煎した新鮮なコーヒー豆を届けるのが特徴で、Amazonでも300人以上に高評価されている人気店です。 飲みやすい中南米のブラジルとグァテマラがセットになっていて、 オーソドックスな味わいが好きな人におすすめの粗挽きコーヒー豆セットです。
| 100gあたり | 840円 |
| 鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
| 豆の産地 | ブラジル、グァテマラ |
| 焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
4位.加藤珈琲店 コーヒー福袋2kg(粗挽き)


5,999円 2kg(500g×4種)
加藤珈琲店は、楽天で19,000件を超える高評価レビューされている人気店です。 ほど良い酸味があるエチオピアや、苦味と酸味のバランスが良いブラジル、コロンビア、 季節のブレンドの4種類がセットになっていて、すべて粗挽きの状態になっています。 1位のきゃろっとと比較すると味と香りは劣りますが、かなりコスパが良い粗挽きコーヒーです。(同じ価格帯の澤井珈琲よりコクが強いです。)キャンプで飲む時には、みんなで味を選べるので便利です。
| 100gあたり | 300円 |
| 鮮度 | ★★☆☆☆ |
| 豆の産地 | ブラジル、コロンビアなど |
| 焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
5.木炭焙煎珈琲豆 マンデリン(粗挽き)
2,050円 200g
大和屋kagaというお店が木炭を使って焙煎した粗挽きコーヒー豆です。Amazonで200人以上が高評価していて、香ばしい風味と軽めの味わいに定評があります。苦味と酸味はバランスがよく、あまり好みが分かれない味わいなので万人受けするタイプです。後味もスッキリしていて飲みやすく、キャンプ用コーヒー豆としても人気です。
| 100gあたり | 1,025円 |
| 鮮度 | ★★★★☆ |
| 豆の産地 | インドネシア |
| 焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
コーヒー豆を粗挽きで買える有名店一覧

コーヒーチェーンではほぼ全てのお店で粗挽きにしてくれます。ただし、それぞれのコーヒーショップで使ってるグラインダーが違うので、同じ「5番」といっても粗さは違います。ザラメ程度を希望するなら「ザラメ程度の粗挽きでお願いします」と頼んで挽いてもらいましょう。
スターバックス
スタバでは豆の挽き具合を13段階から選べます。
1は極細挽き、13が粗挽きです。スタバで粗挽きのコーヒー豆を買うときは13と指定しましょう。なお、スタバではギフトでもらった豆(スタバの豆に限る)も持ち込めば挽いてくれます。
カルディ
カルディでは豆の挽き具合を4段階から選べます。
4番が極細挽き、6番が細挽き、8番が中挽き、9番が粗挽きです。ただしカルディの9番はスタバの中挽きと同じくらいの粒度で、パーコレーターやコーヒープレスで使うと微粉が混ざるので、挽いてもらった後に茶こしなどでふるいにかけるのがおすすめです。
なお、カルディでは豆を持ち込んでも挽いてくれません。
タリーズ
タリーズでは豆の挽き具合を4段階から選べます。
エスプレッソ用(極細挽き)、水出しコーヒー用(中細挽き)、ペーパーフィルター用(中挽き)、フレンチプレス用(粗挽き)の4種類です。タリーズではスタバのように番号ではなく、どの器具で抽出するのかを伝えるだけで良いです。
タリーズもスタバと同じく、コーヒー豆を持ち込めば挽いてくれますが、購入した店舗に限ります。(タリーズの豆に限る)
ドトール
ドトールでは器具に適した豆の挽き方を指定できます。
例えば、HARIOのV60ドリッパーなら8番、カリタの3つ穴ドリッパーなら11番、コーヒーメーカー用なら12番という具合に、同じペーパーフィルター用でも豆の挽き方を細かく指定できるのが特徴です。
もちろん粗挽きにも対応しているので、コーヒープレスで飲む、パーコレーターで飲むと伝えましょう。
豆の持ち込みに関しては店舗によって対応が異なります。お近くの店舗に確認しましょう。
ジュピターコーヒー
ジュピターではお手持ちのコーヒー器具に合わせて豆を挽いてくれます。パーコレーター、コーヒープレス用の粗挽きにも対応しています。
粗挽きコーヒー豆のよくある質問
Q:コーヒー豆の粗挽きが欲しいのですが、スーパーには売ってないの?
A:大きなスーパーなら、豆を売っているコーナーに挽く機械(コーヒーミル)が置いてあります。無料で使えるので粗挽きにしましょう。
Q:フレンチプレスには粗挽きを使うと書いてあるのですが粗挽き以外では駄目ですか?
A:中挽きのコーヒー豆を使う場合は抽出前に細かい粉(微粉)を茶漉しなどでふるいにかけて取り除くと良いです。フレンチプレスのフィルターだと細かい粉が通過しやすいため、中挽きのコーヒー豆をそのまま使うとザラザラした口当たりになりやすいです。
自宅やキャンプなどで粗挽きコーヒーを楽しもう!
今回は、実際に飲んで美味しかった粗挽きコーヒー豆をランキング形式で紹介しました。飲みやすさとコスパを重視する方には、珈琲きゃろっとの「初回限定セット600g」が一番おすすめです。



















