カフェインレスコーヒーのデメリットと副作用は？

コーヒーに含まれるカフェインについては、さまざまな意見があります。
健康に良い、美容やダイエットに良いなどの肯定的な意見もあれば、心身への影響があるので控えるべきという意見もあります。

カフェインレスコーヒーは人工的なコーヒーだから体に悪く、美味しくないという意見も聞いたことがあるかもしれません。
この記事では、カフェインレスコーヒーのデメリットや副作用について詳しく解説します。

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カフェインレスコーヒーとは

カフェインレスコーヒーとは、カフェインを除去したコーヒーのことで「デカフェ（ディカフェ）」とも呼ばれます。
以前は、妊娠中や授乳中の女性が飲むコーヒーという印象がありましたが、厚生労働省の公式サイトでもカフェインの過剰摂取に対する注意喚起がなされるなど、健康面からの摂取管理への意識が高まっています。*1

カフェインの過剰摂取は、中枢神経系への刺激によるめまい、心拍数の増加、不眠などの健康被害を引き起こしますが、コーヒーの香りにリラックス効果があるという研究結果もあるなど、カフェイン以外の効能も多く存在します。

カフェインレスコーヒーの魅力は、カフェイン摂取量だけを控えながら、それ以外のコーヒーの効能を享受できる点にあります。

こうした背景から、全日本コーヒー協会の輸入統計によると、カフェインレスコーヒー豆の輸入量は2010年と比較して2.5倍以上に増加しており、カフェイン摂取量を調整しながらコーヒーを楽しむ選択肢として定着しつつあります。*2

では、なぜデメリットや副作用を心配する意見があるのでしょうか。

カフェインレスコーヒーのデメリットと副作用

カフェインレスコーヒーのデメリットと副作用して、以下の3つが挙げられます。

カフェインの除去方法によっては体に悪影響を及ぼす

カフェインレスコーヒーは、コーヒー豆から特殊な製法でカフェインを除去したものです。
カフェインレスが危険とされる主な理由は、カフェイン除去のために、体に悪影響を及ぼす化学薬品が使用されることがあるからです。

日本では、化学薬品を使用したコーヒー豆は輸入禁止されているため心配ありませんが、海外でカフェインレスコーヒーを注文したり、購入する際には注意が必要です。

風味が控えめなデカフェもある

カフェインレスコーヒーは美味しくないという意見も多く見かけます。
これは、カフェイン除去の過程でコーヒー豆を水に浸したり、高温で負荷をかけたりするためです。どうしてもコーヒーの風味や香りが変化し、薄く控えめになる傾向があります。

近年では研究が進み、風味や香りに関連する成分にほとんど影響を与えない製法も開発されています。
カフェインを除去する前とほぼ変わらないカフェインレスコーヒーが登場するなど、その品質は向上しています。

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カフェイン摂取によるメリットが受けられない

カフェインレスコーヒーでは、眠気覚まし、集中力アップ、疲労回復といったコーヒーの特徴的な効果は期待できません。カフェインの過剰摂取は健康面でも注意が必要ですが、これらの効果を求めるのであれば、普通のコーヒーを選びましょう。

カフェインの影響を受けたくない時や体調に応じて、カフェインレスコーヒーを効果的に取り入れることをおすすめします。

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カフェインレスコーヒーの効果とメリット

では、カフェインレスコーヒーはどのように取り入れるのが効果的なのでしょうか。メリットを具体的に説明していきます。

睡眠への影響が少ない

カフェインが体内に残っていると、その覚醒作用によって眠りにつくまで時間がかかったり、夜中に目が覚めたりする可能性が高くなります。
カフェインの持続時間には個人差がありますが、摂取してから30分程度で効き始め、血中カフェイン量が半減する約4時間後になると効果が弱まると言われています。

カフェインの利尿作用で睡眠中に目が覚めてしまうことも懸念されることから、就寝の4時間前からはカフェインレスコーヒーにして、できれば夕方以降のカフェイン摂取は控えた方が良いでしょう。

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アンチエイジング・美肌効果

カフェインレスコーヒーはカフェインのみを除去しているため、シミ・シワ・たるみを予防する抗酸化作用のあるコーヒーポリフェノール（クロロゲン酸）の効果を期待することができます。

アンチエイジング効果に加え、カフェインの刺激を受けず質の良い睡眠が取れることで肌のターンオーバーを促し、美肌効果を期待することもできます。

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ダイエット効果

コーヒーのダイエット効果は、カフェインによる交感神経優位（脂肪燃焼効果）や、基礎代謝アップ（血行促進効果）だけではありません。
コーヒーポリフェノール（クロロゲン酸）は、脂質の分解・吸収の役割を担う消化酵素「膵リパーゼ」の働きを抑制し、脂肪の吸収を抑えると言われています。

夕食後や就寝前にダイエット効果を高める目的でコーヒーを飲むのであれば、カフェインレスコーヒーをおすすめします。

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妊娠中や授乳中の方でも飲める

そして、カフェイン摂取量のコントロールが必要な妊娠中や授乳中の女性でもコーヒーを楽しめるということが、カフェインレスコーヒーの最もよく知られたメリットです。

注意が必要なのは、カフェインレスコーヒーは「カフェインゼロ」ではなく「カフェインが少ない」ということ。
カフェインレスコーヒーは、どのくらいの量なら飲んでも大丈夫なのでしょうか。

1日あたりのカフェインレスコーヒー最大摂取量

国や機関によって見解は異なりますが、カフェインの悪影響が出ないとされる最大摂取量をまとめると以下のようになります。*3

	悪影響のない最大摂取量（1日あたり）
健康な成人	400mg/日
妊婦	200mg/日〜300mg/日
授乳中の女性	200mg/日

コーヒー1杯（150ml）に含まれるカフェイン量は、レギュラーコーヒーでおよそ90mg、インスタントコーヒーで80mgです。
つまり、健康な成人なら3〜4杯、妊娠中や授乳中の人なら1〜2杯が目安ということになります。

全日本コーヒー公正取引協議会では「カフェインを90%以上除去したコーヒー」をカフェインレスコーヒーと定義しているため、カフェイン含有量は10分の1以下。この数値に基づいて考えると、カフェインレスコーヒーの摂取量は次のようになります。

【健康な成人】カフェインレスなら40杯程度

健康な成人のカフェイン最大摂取量は400mgです。
日本で販売されているカフェインレスコーヒー1杯（150ml）に含まれるカフェイン量は9mg以下なので、最大摂取量は40杯程度という計算になります。

【妊娠中の人】カフェインレスなら20杯程度

妊娠中のカフェイン最大摂取量は200mg〜300mg、授乳中は200mgです。
200mgを基準にして考えた場合、カフェインレスコーヒー（150ml）の最大摂取量は20杯程度となります。

ただし、カフェイン感受性は個人差が大きいこと、コーヒーにはカフェイン以外に多くの成分が含まれていることから過剰な摂取は避けるようにしてください。

【参考】スタバのカフェイン量を比較

スターバックスのドリップコーヒーとスターバックス ラテ（トールサイズ、約350ml）について、カフェインレスコーヒー（ディカフェ）と比較したカフェイン含有量は以下のとおりです。*4

	カフェイン量(ホット)	カフェイン量(アイス)
ドリップコーヒー	276mg	158mg
ディカフェ ドリップコーヒー	15mg	6mg
スターバックス ラテ	80mg	80mg
ディカフェ スターバックス ラテ	5mg	5mg

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カフェインレスコーヒーの適切な選び方

カフェインレスコーヒーだから体に悪いということはない

結論として、カフェインレスコーヒーだから体に悪いということはありません。安心して日常生活に取り入れてください。

カフェイン除去方法はチェックした方が良い

ただし、海外でカフェインレスコーヒーを飲む場合や、海外のお土産でカフェインレスコーヒーをもらった時は注意が必要です。
日本で輸入が禁止されている化学薬品が使用されていることがあるため、気になる方は飲む前にカフェイン除去方法を確認するようにしましょう。

カフェインレスコーヒーのカフェイン除去方法

有機溶媒抽出

有機溶媒（有機溶剤）にコーヒー生豆を浸して、カフェインを除去する方法です。
別名「ケミカル・メソッド」とも呼ばれ、塩化メチレン（ジクロロメタン）などを用いることで安価にカフェインを除去することができます。
塩化メチレンの沸点は約40度と低く、焙煎などの加熱処理後のコーヒー豆には残らないと言われており、海外では一般的に販売されていますが日本での輸入は認められていません。

また、コストパフォーマンスには優れていますが、カフェイン以外の成分も抽出されるため風味が損なわれやすい傾向があります。

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水抽出

水抽出は、有機溶媒抽出と同じく化学薬品を使用しますが、コーヒーの生豆を直接有機溶媒に浸さないカフェイン除去方法です。
生豆を熱湯に浸して、カフェインと水溶性の成分を溶け出させた水に、有機溶媒を加えてカフェインと塩化メチレンを結合させます。加熱してカフェインと塩化メチレンだけを蒸発させたら、再び生豆を水に浸して、カフェイン以外の成分を戻すという手順でカフェインを除去します。

こちらも、間接的に化学薬品を使用しているため、日本への輸入は禁止されています。

ウォータープロセス

水抽出の問題点を補うために開発されたのがウォータープロセスです。
化学薬品ではなく、水とカーボンフィルターを使ってカフェインを除去する方法で、安全性が高く、環境にも優しいです。日本でも広く流通しています。

コーヒー生豆を水に浸す工程は、どうしてもカフェイン以外の成分に影響を及ぼしますが、コーヒーの旨みや香味成分が失われにくく、水抽出よりも本来の風味が損なわれない製法でもあります。

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超臨界二酸化炭素抽出

超臨界二酸化炭素抽出とは、水も化学薬品も使用せず、高圧・高温で状態変化させた二酸化炭素で、カフェインを狙って除去するという方法です。
通常は気体として存在する二酸化炭素は、圧力と温度の臨界点を超えると「超臨界流体」という状態になります。
液体のように物質を溶解させ、気体のように拡散する性質を合わせ持ち、コーヒーの風味や香りの成分に影響を与えることなくカフェインだけを狙って除去することができます。

抽出装置が高価で設備コストがかかりますが、この技術の開発により、カフェインレスコーヒーの品質はさらに向上しました。

実際に飲んで美味しかったおすすめのカフェインレスコーヒー

実際に飲んだカフェインレスコーヒーの香り、コク、酸味などの特徴をわかりやすく表示したレーダーチャートを作成しました。
どのカフェインレスコーヒーを選べばいいか迷っている方は、レビューと合わせて参考にしてみてください。

ポストコーヒー デカフェ チルブレンド

1,480円 225g（75g×3種）

ポストコーヒーは、デカフェにスペシャルティコーヒーを使っているため、濃厚な甘みとコク、非常に強い香りが特徴です。毎月3種類のデカフェ豆を届けてくれる定期便（サブスク）サービスです。無料のコーヒー診断によって、自分にマッチした豆が届くのがこのサービスの特徴です。

このお店のデカフェはほぼ全部飲みましたが、正直「デカフェ」と言われなければ気づかないくらい美味しくて、香りがとにかく強いです。「デカフェ チルブレンド」は、柑橘系フルーツのような香りが特徴で、チョコレートのようなコクと甘みがあります。

本当に「普通に美味しい中煎りコーヒー」という印象で、従来のデカフェに満足できなかった人でも「これは美味しい」と感じると思います。

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コーヒー診断の最後に「デカフェのみ」を選べばOK

100gあたり	658円
焙煎度合い	中煎り
豆の産地	コロンビア、メキシコ
カフェイン残留率	0.1%以下
カフェイン除去方法	マウンテンウォータープロセス

公式サイトでクーポンを使う

辻本珈琲 カフェインレス ドリップコーヒー デカフェ コロンビア

4,989円 1kg（200g×5袋）

「コロンビアマイルド」と呼ばれる高品質のコーヒー豆だけを使ったデカフェで、ミルクチョコレートのような甘みと苦みが感じられます。その美味しさから、楽天では300件以上の高評価レビューがされています。100gあたり500円とデカフェの中でもお手頃なので、コスパ重視の方におすすめです。

100gあたり	499円
鮮度	★★★☆☆
豆の産地	コロンビア
焙煎度合い	深煎り
カフェイン残留率	0.1%以下
カフェイン除去方法	マウンテンウォータープロセス

スターバックス ディカフェハウスブレンド

1,940円 280g（140×2袋）

美味しさに定評があるスタバのデカフェは、ナッツやカカオのような香りが特徴です。また、お店で飲むコーヒーと同じようなスモーキーな香りが感じられて、カフェイン入りのハウスブレンドと変わらない美味しさが楽しめます。お値段もデカフェの中では比較的リーズナブルなので、コスパ重視の方にもおすすめです。

100gあたり	693円
鮮度	★★☆☆☆
豆の産地	コスタリカ
焙煎度合い	深煎り
カフェイン残留率	0.1%以下
カフェイン除去方法	二酸化炭素除去法

イリー（illy）デカフェ

1,246円 250g

イタリアのプレミアムコーヒーブランド「イリー」のデカフェです。カフェイン含有率は0.1%未満です。実際に飲むと、ナッツやカカオのような香りがあり、ミディアムボディのワインを思わせるコクがあります。苦味が中心の味わいで、酸味は少ないので、どなたにも飲みやすいコーヒーです。味の方向性はスタバのデカフェに似ていますが、本品はよりさっぱりした苦味で、スモーキーさを感じません。

100gあたり	498円
鮮度	★★★☆☆
豆の産地	ブラジル・エチオピア 他
焙煎度合い	深煎り
カフェイン残留率	0.1%以下
カフェイン除去方法	超臨界二酸化炭素抽出法

カフェインと上手に付き合ってコーヒーを楽しもう

コーヒーのリラックスできる香りが好きな人や、ほっと一息つくためにブラックコーヒーやラテを楽しむ人にとって、コーヒーは毎日の生活に欠かせない習慣になっていると思います。自分の体に合った摂取量を知り、カフェインのコントロールをできるようになることで、コーヒーの恩恵を受けながら過剰摂取のリスクを回避することができます。

カフェインレスコーヒーを上手に日常に取り入れて、これからも安心して癒しのひとときを楽しんでください。

参考文献

*1 厚生労働省｜食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ＆A ～カフェインの過剰摂取に注意しましょう～（2023年7月28日閲覧）
*2 全日本コーヒー協会　統計資料「デカフェコーヒーの輸入推移」（2023年7月28日閲覧）
*3 食品安全委員会｜食品中のカフェイン（2023年7月28日閲覧）
*4 スターバックスコーヒー｜栄養成分情報（2023年7月28日閲覧）

一番おいしかったデカフェコーヒー豆【初回限定500円OFF】

1,480円 225g（75g×3種）

ポストコーヒーは、全国の専門店（提携している国内外の自家焙煎店）から、好みにマッチしたコーヒーが3つ届くのが特徴です。

ずばり、コスパが良くて美味しいデカフェを飲みたい人に一番おすすめのサービスです。（会員数6万人超）

このお店では、「液体二酸化炭素抽出法」という最新製法でカフェインを除去しています。

この製法は、大手コーヒー会社で導入されている「超臨界二酸化炭素抽出法」よりも豆に負担がかからない方法でカフェインを除去するため、味・香り・クロロゲン酸（ポリフェノール）が通常のコーヒーにかなり近くなる特徴があります。

実際に飲むと「これ本当にデカフェ？」と思うくらい非常に強いフレーバーが感じられ、コーヒーの風味がほとんど損なわれていないことに驚きました。

ポストコーヒー デカフェ エチオピアのレビュー

・初回500円/135g
・鮮度★★★★☆
・浅煎り
・オレンジ、ピーチの香り

今まで飲んだデカフェの中で香り最強レベル。流石に時間が経つと風味薄れますが淹れたてはカフェイン入りのエチオピアと変わらない華やかさ。デカフェの進化すごい#コーヒー豆 pic.twitter.com/E4rAH3KrYe

— 山口誠一郎／山口的おいしいコーヒーブログ管理人 (@ycoffee_review) April 26, 2023

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上記のクーポンを利用すれば、高品質なスペシャルティコーヒーを使ったデカフェ豆が100gあたり657円で購入できます。

デカフェのコーヒー豆で人気の「スターバックス ディカフェ ハウスブレンド（100g 694円）」よりも香り高く、コクと甘みが強いです。

100gあたり	657円
鮮度	★★★★★（焙煎後7日以内）
豆の種類	75g×3種類（22杯分）
焙煎度合い	浅煎り・中煎り・深煎りから選べる

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