本記事では、土居珈琲と堀口珈琲の違いと味わいを比較します。
結論から言うと、土居珈琲のコーヒー豆は全体的に甘みが強く、突出した味が少ないのが特徴ですが、堀口珈琲は酸味を感じるコーヒーと、苦味に振り切ったような商品が多いです。
土居珈琲は甘みを引き出す「焙煎」にこだわり、全体的にマイルドな味のコーヒーが多いですが、堀口珈琲は焙煎を「豆のポテンシャルを引き出すための作業」として捉えています。
この考え方や、目指す味の方向性の違いが、先に述べたような味の違いにつながっていると推測されます。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
土居珈琲と堀口珈琲の違いと共通点
土居珈琲 | 堀口珈琲 | |
特徴 | 甘みにこだわる | 酸味とコク、甘みのバランスの良さにこだわる |
焙煎度合い | フルシティロースト24種 シティロースト14種 ハイロースト2種 |
イタリアンロースト3種 フレンチロースト14種 フルシティロースト3種 シティロースト13種 ハイロースト5種 |
鮮度 | 注文後に焙煎 | 注文後に焙煎 |
ネット通販 | あり | あり |
amazon販売 |
あり | なし |
先述の通り、土居珈琲と堀口珈琲は目指す味の方向性が違います。
土居珈琲は創業当初からコーヒー豆の甘みを引き出す「焙煎」に40年以上こだわってきた歴史があり、販売されるコーヒー豆は酸味の少ない「フルシティロースト」がもっとも多いです。
▲焙煎度合いによる味の違い
フルシティローストは酸味が少なく、比較的甘みが目立つ焙煎度合いなので、多くの日本人にとって馴染みのある味といえます。
土居珈琲ではフルシティが甘みのピークと考えています
一方で、堀口珈琲は豆のポテンシャルを引き出すことにこだわり、浅煎り〜深煎りまで幅広いラインナップです。
味に関して、特にこだわっているのは、酸味とコク、甘みのバランスの良さです。
堀口珈琲では、これを表現できるベストな焙煎度合いが「シティロースト」だと考えています。
シティローストに慣れると、フレンチのおいしさが理解できると述べられています。
堀口珈琲のシティローストは酸味が強めで人によっては「酸っぱい」と感じる可能性もあるため、酸味が苦手な方のために「フレンチロースト」も用意されています。
土居珈琲と堀口珈琲の味を比較
実際に土居珈琲の一番人気コーヒー豆「グァテマラ カペティロ農園」と、堀口珈琲の主力商品「グァテマラ サンタカタリーナ農園」を飲みました。
上記のように、同じグァテマラのコーヒー豆でも目指す味の方向性が違うため、味にも大きな違いがあります。
堀口珈琲のグァテマラはチェリーのような甘酸っぱさがあり、フルーティーな印象を受けます。
堀口珈琲の狙い通り、全体的にバランスが良く、苦味や酸味などの要素をほどよく感じられます。
▲土居珈琲のグァテマラ。ドリップ時から甘い香りが漂う
一方、土居珈琲のグァテマラはチョコレートのような甘みと、カラメルのような香ばしい匂いと、甘い香りが感じられます。
近年ブームになっている「スペシャルティコーヒー」らしさを感じるのは堀口珈琲で、昔ながらの純喫茶で提供されるようなコーヒーを昇華させたものが土居珈琲と言えば、味をイメージしやすいでしょうか。
それぞれに異なる魅力がありますが、万人受けするおいしさがあるのは土居珈琲だと感じました。
土居珈琲と堀口珈琲どっちがおすすめ?
酸味が少ない、飲みやすいコーヒーが好きな人には土居珈琲がおすすめです。
スターバックスのコーヒー豆を上質にしたような味を試したい人や、フルーティーなコーヒーが好きな人には堀口珈琲がおすすめです。
実際に土居珈琲と堀口珈琲の豆を次の記事でレビューしているので、購入の参考になれば幸いです。
-
実際に飲んだ土居珈琲のおすすめコーヒー豆ランキング19選
続きを見る
-
【2024年版】堀口珈琲のコーヒー豆おすすめランキング6選
続きを見る