イタリア製エスプレッソマシンといえば直火式のマキネッタが有名ですが、今回は家庭で使えるタンク式の本格エスプレッソマシンを9機種を紹介します。日本で一番人気があるデロンギをはじめ、GAGGIA(ガジア)や.la Pavoni(ラ・パボーニ)、RANCILIO(ランチリオ)から、家庭用として最強のスペックを誇るLa Marzocco (ラ・マルゾッコ)まで、それぞれの特徴やメリットなどをイタリアの元バリスタが解説します。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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タップできる目次
- イタリア製エスプレッソマシンおすすめランキング9選!
- 1.デロンギ マグニフィカS
- 2.デロンギ スティローザ エスプレッソ・カプチーノメーカー EC235J
- 3.デロンギ デディカ アルテEC885J
- 4.デロンギ アイコナコレクション エスプレッソ・カプチーノメーカー ECO310BK
- 5.GAGGIA(カジア)ベサーナ HD8651
- 6.la Pavoni(ラ・パボーニ) Euro piccolaユーロピッコラ
- 7.la Pavoni(ラ・パボーニ) PROFESSIONALプロフェッショナル
- 8.RANCILIO(ランチリオ)Silvia pro x シルビア プロ エックス
- 9.La Marzocco (ラ・マルゾッコ)Linea mini リネアミニ
- エスプレッソマシンの売れ筋ランキング
- イタリア製エスプレッソマシンを使用するときに気をつけること
- エスプレッソマシンの人気記事
イタリア製エスプレッソマシンおすすめランキング9選!
1.デロンギ マグニフィカS
63,980円
デロンギ マグニフィカSは、シンプルなダイヤル操作が特徴のミル付き全自動コーヒーメーカーです。デロンギを代表するマシンと言っても過言ではない大人気の機種です。このコーヒーメーカーで作ることができる主なカフェメニューは以下の通りです。
- レギュラーコーヒー
- エスプレッソ
- カフェ・ラテ
- カプチーノ
- ラテマキアート
ミルク泡立て器が付属しているので、カフェラテなどに必要なふわふわのミルクフォームも作れます。細かい機能としては、毎回の抽出後に内部を自動洗浄してくれる機能や、抽出時間が自動調整される「自動抽出機能」、取り外しやすくて洗いやすい1.8Lの大容量タンク、温度調節機能などを備えています。1台あると生活がかなり変わります。ボタンを押してからわずか1分でエスプレッソが飲めるので、食後の1杯など、さまざまなシーンで便利に使えます。
サイズ(cm) | 幅23.8×奥行43×高さ35 |
重さ | 9.5kg |
タンク容量 | 1.8L |
豆ホッパー | 250g |
2.デロンギ スティローザ エスプレッソ・カプチーノメーカー EC235J
18,000円
コスパ最強の家庭用セミオートマシンとして大人気なのが、デロンギのスティローザです。この機種はセミオートなので、タンパーで粉を押し、スチーマーでミルクを泡立てる必要がありますが、それが面倒でなければ2万円以下という手頃な価格で購入できるので、かなりおすすめです。(家庭用最強とも言われています。)
値段がリーズナブルな分、パワーの面では上位機種に劣りますが、仕上がりのエスプレッソの味はかなり美味しくスチームも家庭用にしては申し分ない性能で、家でラテアートを練習するのにもおすすめです。以下の動画で、実際の抽出からラテアートまで見ることができます。
動画にある通り、しっかりしたステンレス製のミルクスチーマーがついているので、綺麗なラテアートを描くことができます。
サイズ(cm) | 幅21×奥行26.5×高さ30 |
重さ | 4.7kg |
タンク容量 | 1L |
豆ホッパー | なし |
3.デロンギ デディカ アルテEC885J
45,775円
デロンギのデディカ アルテは、基本に忠実なエスプレッソ(9気圧、温度は90度、20秒間で30ccを抽出)を家庭で再現するために、業務用のマシンと同様のポンプ式を採用した機種です。
従来のデディカよりも圧力が改善されていて、パワフルな味のエスプレッソが抽出できるのが特徴です。また、スチームノズルも前モデルより長くなっていて、さらにスチームのパワーも強化されているので、家でカフェ並みのクオリティのカプチーノ、カフェラテが作れます。
ずばり、ラテアートの練習用マシンが欲しい人には一番おすすめの機種です。(スティローザよりもおすすめ)第1のおすすめポイントとして、電源スイッチを入れてから抽出できるように温まるまで約40秒と、立ち上がりが早い。第2に、スチームに切り替えてからの待ち時間も約15秒とスピーディー。(スチーム時間は平均40秒ぐらいで温まります)
前の機種になりますが、デディカとスティローザで、ラテアートを比較しているレビュー動画があります(デディカの圧勝でしたが)
デザインに関しても横幅15cmと非常にスリムで、デザインも非常にスタイリッシュでおしゃれです。操作するボタンも3つだけなので、初心者の方でも扱いが簡単です。
サイズ(cm) | 幅15×奥行33×高さ30.5 |
重さ | 4.0kg |
タンク容量 | 1L |
豆ホッパー | なし |
4.デロンギ アイコナコレクション エスプレッソ・カプチーノメーカー ECO310BK
23,867円
デロンギの「アイコナコレクション」は、レトロで耐久性の高いメタルボディデザインが目を惹く小型エスプレッソマシンです。カップを事前に温めておく事ができるカップウォーマートレイ付き。温かいカップにエスプレッソを抽出することで、より綺麗なクレマを楽しめます。カフェポッドと粉コーヒーの両方を淹れられる専用ホルダーも付属しているので、マシンの手入れを最小限に抑えたい方はカフェポッドを使うのもおすすめです。
サイズ(cm) | 幅26.5×奥行29×高さ32.5 |
重さ | 5.4kg |
タンク容量 | 1.4L |
豆ホッパー | なし |
5.GAGGIA(カジア)ベサーナ HD8651
57,480円
ガジア(GAGGIA)は1938年にイタリアで創業したエスプレッソマシンメーカーです。豆を挽く・エスプレッソを抽出する・カスを捨てるまでの工程を全自動で行ってくれます。見た目もスタイリッシュで置き場を選ばないのも魅力的です。
非常に高性能なフラット式グラインダーを搭載しています。名前のとおり平らな形状の上刃と下刃が高速回転し、コーヒー豆を切るように砕きます。フラット式でグラインドすると粉が平べったくなるように「カットされる」ので、デロンギに搭載されているコーン式グラインダーで挽いた粉より、バスケットの中に粉をたくさん盛りやすい利点があり、味わいに関してもコーン式グラインダーとは異なる特徴があります。消音性にも優れているので、アパートやマンションでも使いやすいのが強みです。
サイズ(cm) | 幅42×奥行30×高さ33 |
重さ | 10kg |
タンク容量 | 1L |
豆ホッパー | 200g |
6.la Pavoni(ラ・パボーニ) Euro piccolaユーロピッコラ
167,803円
la Pavoni(ラ・パボーニ)は、1905年にイタリアのミラノで創業したエスプレッソマシンの老舗メーカーです。同社は100年以上前にイタリアで初めてエスプレッソマシンを発売し、現在でもイタリアのバールでは定番のブランドです。
ずばり、自分だけの味を求める方にぜひおすすめしたいマシンです。このエスプレッソマシンはレバーピストン式の完全手動式。レバーを操作することでエスプレッソに圧力がかかるため、挽く、タンピングする、微妙なレバー操作で自分好みのエスプレッソを淹れることができるのが大きな特徴です。
レバーを下げ、ゆっくりと静かに圧力をかけると蜂蜜のようなトロッとしたエスプレッソが抽出されます。
小ぶりながら重厚な存在感とデザインはインテリアアイテムとしても最適で、丁寧に磨き上げられた上質な外装はいつまでも美しい光沢を保ちます。
la Pavoniのマシンは「せっかく所有するなら伝統的なもの、あるいは一味違ったものが欲しい」という人におすすめの逸品です。
実際の使い方は以下の動画をご覧ください。
サイズ(cm) | 幅20×奥行20×高さ32 |
重さ | 5.45kg |
タンク容量 | 0.8L |
豆ホッパー | なし |
7.la Pavoni(ラ・パボーニ) PROFESSIONALプロフェッショナル
264,000円
la Pavoni(ラ・パボーニ) の人気機種「PROFESSIONAL」は、銅と真鍮、天然木(ブナ)のハンドルが重厚なインテリアを演出しているのが特徴的です。この圧倒的存在感はプロフェッショナルでしか味わえない、と感じる方も多いのではないでしょうか。
もう一つの人気機種「Europiccola」と同じレバーピストン式の完全手動式マシンです。レバーを下げることでエスプレッソに圧力がかかるため、挽く、タンピングする、微妙なレバー操作で自分好みのエスプレッソを淹れることができるのが大きな特徴です。
プロフェッショナルは、古き良き時代を現代に蘇らせた伝説のマシンとして世界的に高く評価されています。むき出しの金属、ポンプを使わない抽出方法、入れ方によって変わる味は決して「便利」とは言えない代物ですが、現代に欠けている「時間」や「手間」をかける楽しみを提案してくれます。
実際の使い方は以下の動画をご覧ください。
サイズ(cm) | 幅20×奥行20×高さ27 |
重さ | 5.45kg |
タンク容量 | 0.8L |
豆ホッパー | なし |
8.RANCILIO(ランチリオ)Silvia pro x シルビア プロ エックス
250,000円
Rancilio(ランチリオ)は1927年にイタリア北部のミラノで設立された老舗エスプレッソマシンメーカーです。
Silvia pro x」は家庭用エスプレッソマシンの最高峰と言われ、シンプルなデザインと簡単な操作性、業務用マシンに匹敵する美味しいエスプレッソを抽出できるのが特徴です。あの有名なマルゾッコに搭載されている「ダブルボイラー」も標準装備しているため、エスプレッソの抽出とスチームを同時に行うことができます。(家庭用の域を超えています)
コーヒーとスチームそれぞれに温度調節機能(PID)を搭載していることに加え、蒸らし機能など、一般的に100万円前後の業務用エスプレッソマシンに搭載されているものが半額以下で手に入るため、かなり話題になっている機種です。(エスプレッソ抽出用ポンプはバイブレーションポンプになります。)
ランチリオの家庭用マシンとして人気の「ロッキー」と比較して、スチームのパワーが強化されていて安定感が増しています。(15秒ほどでミルクをスチームできるのでラテアートにも最適です)
価格は一般的な家庭用マシンに比べてかなり高いですが、エスプレッソの味わい、クレマの量と質など総合的な価値を考えれば納得できる一台だと、ユーザー評価も高いです。水道直結不要のタンク式なので特別な設備は必要ありません。
実際の使い方は以下の動画をご覧ください。
サイズ(cm) | 幅23.5×奥行29×高さ34 |
重さ | 14kg |
タンク容量 | 2.0L |
豆ホッパー | なし |
9.La Marzocco (ラ・マルゾッコ)Linea mini リネアミニ
1,121,958円
La Marzocco(ラ・マルゾッコ)は、イタリアのフィレンツェに本社を置くエスプレッソマシンメーカーです。その機能性とデザイン性の高さから、日本を含む世界中のカフェで愛用されています。マルゾッコ最大の特徴は2つのボイラー(ダブルボイラー)を搭載していること。(通常の家庭用マシンはシングルボイラー)
シングルボイラーのマシンでは、基本的にエスプレッソ抽出とミルクのスチームを同時に行うことはできません。そのため、エスプレッソを抽出してからスチームモードに切り替え、ボイラーが切り替わるのを待ってからミルクをスチームするという流れになります。この待ち時間の間にエスプレッソのクレマが消えてしまうことがあります。クレマはエスプレッソの風味を閉じ込める役割を果たすため、クレマが消えることでエスプレッソの香りも飛んでしまいます。
しかし、マルゾッコはコーヒーボイラーとスチームボイラーが独立しているため、ミルクのスチームとエスプレッソ抽出を同時に行うことができます。同じ抽出作業を連続して行うような環境でもカップクオリティに相違がでにくいため、小規模カフェなど業務用としての使用に向いています。
味わいに関しては、ワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)の認定機種ということもあり、美味しいエスプレッソを抽出できるマシンとして世界中で絶対的な信頼を得ています。小型マシンでは数少ない「ロータリーポンプ」を採用しているため、モーター音が極めて静かで、力強い圧力で最高のエスプレッソを抽出することができます。
ポンプの寿命も、一般的な小型エスプレッソマシンに搭載されている「バイブレーションポンプ」より長く、使っているうちにパワーが徐々に弱くなることがないのも、リネアミニの強みです。(ポンプの構造上、故障しにくいメリットもあります。)
また、スチーム圧も非常に強力(業務用マシンと同等のレベル)で、きめ細かいミルクを作ることができるため、結果的に非常にクオリティの高いカップになります。
100V&内蔵タンクなので電源や水道の制約がなく、どこでも使用できるのも強みです。(家庭用として使っている方もいらっしゃいます)
実際の使い方は以下の動画をご覧ください。
サイズ(cm) | 幅35.7×奥行45.3×高さ37.7 |
重さ | 30kg |
タンク容量 | 2.0L |
豆ホッパー | なし |
エスプレッソマシンの売れ筋ランキング
ここで紹介したエスプレッソマシン以外の売れ筋ランキングをAmazon、楽天で確認できます。
イタリア製エスプレッソマシンを使用するときに気をつけること
デロンギに関しては、電圧や周波数が日本仕様になっている製品もありますが、日本ではあまり知られていないメーカーのエスプレッソマシンは、日本での使用を想定していないことがほとんどです。
そのため、イタリアなど海外製のエスプレッソマシンを日本で購入する場合は、電圧や周波数、プラグの形状などに注意が必要です。また、購入後にアフターサポートが受けられるかなど、メンテナンスの面でも注意が必要です。
おいしいエスプレッソを飲むためにも、マシンを長持ちさせるためにも定期的なメンテナンスは欠かせません。自分でできるメンテナンスもありますが、サービス業者に依頼したほうが良いメンテナンスもあります。
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