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今回は、実際に飲んだマンデリンのおすすめコーヒー豆をランキング形式で紹介します。
マンデリンは一般的に「コクが深くてどっしり系のフレーバー」「酸味が少ない」と言われますが、お店によって焙煎度合いが違うため、実際はショップによって味にかなり差があります。
20種類以上飲みましたが、全部紹介すると長くなるので、上位10商品だけを絞り込みました。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
※当ページの情報は執筆時点の情報です。商品に関する最新の情報は各メーカー、販売店にお問い合わせください。※当サイトのコンテンツではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。
マンデリンの基本情報
マンデリンの基本情報を簡単にまとめました。
インドネシア スマトラ島北部 | |
味わい・香り | カカオ、土、ハーブ、タバコなど |
酸味の強さ | ★☆☆☆☆☆ |
栽培品種 | ■ティピカ(Bergendal)、ブルボン、S795、アビシニア ■アテン(ハイブリッド品種) ・P88 ・シダラルタン ・アンドゥンサリなど |
精製方法 | スマトラ式、ウォッシュド、ハニープロセス |
マンデリンとは、インドネシアのスマトラ島北部で栽培されるアラビカ種のコーヒーをまとめた呼び方です。
スマトラ島で栽培されているため、「スマトラ」という名前で販売されることもあります。
マンデリンはカカオや土、時にはタバコに例えられる独特のスパイシーな風味が特徴です。
マンデリンの特徴
1.フルボディのコクとハーブのような風味が特徴
マンデリンの特徴は、重量感のあるどっしりした苦味とフルボディのワインのようなコクの強さです。
味がしっかりしたコーヒーが多いため、カフェオレやアイスコーヒーにも適しています。
マンデリンはハーブ、タバコ、土に例えられるような特徴的なフレーバーがありますが、これは「スマトラ式」と呼ばれる加工法によるものと考えられています。
2.スマトラ式精製がマンデリンの特徴的なフレーバーを作る
精製とは?
断面図にある赤いコーヒーチェリーから「種子(コーヒー生豆)」を取り出すことです。
取り出す過程で、水につけて発酵させたり、天日干しで発酵させたりしますが、精製方法によって口に含んだ時のフレーバーや、香りの強さが変わります。
マンデリンは「スマトラ式」という精製方法が一般的で、他の精製方法「ウォッシュド or ナチュラル」にはないハーブのような風味と重厚なコクが生まれます。
スマトラ式とは | |
代表的な生産国 | インドネシア、アジアの一部地域 |
味の特徴 | ハーブ、土のような野生的な風味、深いコク |
メリット | 乾燥が短時間で済む |
デメリット | 虫食い豆、カビ豆などの混入率が高い。これらを取り除く手間がかかる |
スマトラ式精製を行う地域は、アジアの一部を除き、世界中でインドネシアだけです。
マンデリンの産地スマトラ島は湿度が高いため、コーヒーを水洗いした後、できるだけ早く乾燥させてカビが生えないように工夫した結果、この精製方法が生まれました。
実際に同じコーヒー豆で、ウォッシュド精製とスマトラ式精製されたマンデリンを飲み比べましたが、味が全くの別物だったため、精製による影響はかなり大きいと考えて良いでしょう。
マンデリンは5つのグレードに分けられる
マンデリンを含むインドネシアのコーヒーは、豆300gの中に、「欠点豆」といわれる不良豆の混入数で格付けされます。
欠点豆0〜3個のロットが最高等級の「G1」に分類され、以降欠点豆が増えるごとに「G2」から「G5」に分類されます。
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コーヒーの欠点豆とは?種類と見分け方、どんな味か実際に飲んでみた
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マンデリンG1とは欠点豆が一番少ない「グレード1」の豆のこと
「マンデリンG1」とは、欠点豆がもっとも少ない最高等級「グレード1」という意味です。
よく勘違いされますが、G1だから美味しいということではありません。
あくまで欠点豆の混入数が少ないだけで、品評会のように美味しさを評価したものではありません。
ちなみに、「G1」と書いていないコーヒーもありますが、日本で流通しているマンデリンのほとんどがG1です。
マンデリンのコーヒー豆おすすめランキング10選
このランキングでは甘み、コク、香りの強さでランキングの順位を決定していますが、コスパも多少考慮しています。(味が大きく変わらない商品なら、リーズナブルな方をおすすめしたい、という考え方です。)
順位 | 商品画像 |
商品名 | 味わい・香り (タップで拡大) |
値段 豆の量 100gあたり |
販売先 | 焙煎度合い 鮮度 香り・コク・甘みの合計 |
1 | 土居珈琲 ゴールデンマンデリン |
2,592円 200g 1,296円 |
公式 | 深煎り(フルシティロースト) ★★★★★(注文後焙煎) 14.1点 |
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2 | きゃろっと 初回お試しセット |
2,138円 600g 356円(お得) |
公式 | 1.中深煎り 2.中煎り 3.深煎り ★★★★★(注文後焙煎) 10.5点 |
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3 | 成城石井 マンデリンブレンド |
2,363円 500g 473円 |
Amazon | 深煎り(フルシティロースト) ★★★☆☆ 10.2点 |
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4 | サザコーヒー マンデリン |
1,300円 200g 650円 |
Amazon |
深煎り(フルシティロースト) ★★★☆☆ 10.6点 |
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5 | 南薫堂珈琲 マンデリン |
1,380円 200g 690円 |
Amazon |
深煎り(フレンチロースト) ★★★★☆ 9.2点 |
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6 | カカシコーヒー マンデリンシナール |
4,200円 600g 700円 |
Amazon | 中深煎り(シティロースト) ★★★★★(注文後焙煎) 9.6点 |
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7 | パロットコーヒー マンデリン ミトラ |
1,396円 200g 698円 |
Amazon |
深煎り(フレンチロースト) ★★★★★(注文後焙煎) 8.8点 |
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8 | KAANAPALI COFFEE リントン バタックブルー |
840円 100g |
Amazon |
中深煎り(シティロースト) ★★★★★(注文後焙煎) 9.8点 |
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9 | 神戸ファクトリーナ マンデリン ザ・シティー |
2,190円 260g 842円 |
Amazon |
中深煎り(シティロースト) ★★★☆☆ 8.9点 |
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10 | サザコーヒー 徳川将軍珈琲 |
1,800円 200g 900円 |
Amazon | 深煎り(フレンチロースト) ★★☆☆☆ 8.3点 |
1位.土居珈琲 ゴールデンマンデリン
2,592円 200g
第1位は、1971年創業の土居珈琲が手がける「ゴールデンマンデリン」です。
ずばり、本当に美味しいマンデリンを探している本格派の方に一番おすすめです。
ドリップ時の「甘い香り」が玄関先まで広がるくらい強く、自宅にいながらカフェ気分に浸れる逸品です。
コーヒー豆そのものが美味しいので、抽出を頑張らなくても、誰でも美味しく飲めるのがポイントです。
この店は「コーヒーの甘みを最大限引き出す焙煎」を40年以上にわたって研究し、現在はLEXUS、ヤナセの会員誌で「伝説の珈琲」として紹介されるほど美味しさが評価されています。
レクサス会員誌で「伝説の珈琲」として紹介
このマンデリンは、糖度の高い完熟豆だけを手作業によって3回選別されていて、さらに生豆の状態で3ヶ月以上熟成さているのが、他のマンデリンとの違いです。
かなり手間がかかっているだけあって、他のマンデリンとは一線を画す味わいで、特に甘みとコクの強さが段違いです。
公式でも「重厚かつふくよかな味わい」と紹介されていますが、正にぴったりの表現で、1杯で満足できる重量感のある美味しさが感じられます。
100gあたり | 1,296円 |
焙煎度合い | 深煎り(フルシティ〜イタリアンから選べる) |
鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
土居珈琲のマンデリンは普通に買うと100g 1000円を超えますが、定期便で買うと100gあたり1,296円→756円と半額近くになります。
(僕の買い方はまとめ買いするイメージに近いので、初期費用は高くなりますが確実にお得です。)
実際に注文しましたが、今まで単品購入していたのが「もったいない」と思えるくらい、本気でコスパが良かったです。
実際に買ったレビューは土居珈琲の定期便「手と手」の本音レビューと口コミ評判まとめをご覧ください。
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土居珈琲の定期便「手と手」の本音レビューと口コミ評判まとめ
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2位.きゃろっと マンデリン スマトラタイガー含む3種セット
2,138円 200g×3
このセットには、マンデリンを含む深煎りコーヒー豆2種類と、バランスが良い中煎りの「パナマ」などが60杯分が入っています。
パナマは唯一中煎りですが、酸味はそこまで強くないので、ドトールのブレンドが飲めるなら問題なく飲めると思います。
定価6,000円のセットですが、初回限定で2,138円で購入できます。(64%OFF)
ずばり、カルディと同じくらいの予算で考えている人に一番おすすめです。(100gあたり356円になる)
また、カップオブエクセレンス(COE)で優勝した農園のコーヒーも含まれ、ここでしか味わえない「はちみつのような甘みとコク」が印象的です。
カップオブエクレセンス1位「コスタリカ モンテ・コペイ」も200g入っています
セット内容 | |
パナマ | 味のバランスが良い |
コスタリカ | はちみつのような甘み |
マンデリン ※特典として同梱される |
チョコレートのような甘み カフェオレとも相性が良い |
特典をあわせると計600gになり、100gあたりに換算すると356円なので、カルディのマイルドブレンドと同等の価格です。
楽天やAmazonで有名な高コスパ商品と比較しても甘みの強さやコクの深さなど、すべての点で優れているコスパ最強のコーヒーです。
100gあたり | 356円 |
焙煎度合い | 1.深煎り 2.中深煎り 3.中煎り |
鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
3位:成城石井 マンデリンブレンド
2,363円 500g
成城石井のマンデリンブレンドは、格安なのに予想以上に美味しくて驚いたコーヒーです。
マンデリンといえば、ハーブや草、土、タバコのような香りが特徴と言われますが、そのような風味はほとんどありません。
つまり、マンデリンらしさは無いのですが、ほんのりチョコレートのような味がして美味しいです。
冷めても不味くならないので、Amazonで買える300円台のコーヒー豆なら「これ一択」と言っても過言ではないくらい完成度が高いです。
100gあたり | 473円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
焙煎度合い | 深煎り(フルシティロースト) |
4位.サザコーヒー マンデリン
1,300円 200g
第4位は茨城県の人気ロースター「サザコーヒー」のマンデリンです。
ドリップするとハーブやワインのような香りが非常に強く漂い、実際に飲むと、ほどよい苦味とベリー系の酸味がバランスよく調和しています。
フルボディのコクとフルーティーさを兼ね備えていて、Amazonで買えるマンデリンの中でもトップクラスの美味しさだと感じました。
100gあたり | 650円 |
焙煎度合い | 深煎り(フルシティロースト) |
鮮度 | ★★★☆☆ |
関連→【コスパ良い】サザコーヒーの豆「マンデリン」の感想を正直に述べる
5位.南燻堂珈琲 マンデリン
1,380円 200g
第5位は、東京のロースター「南燻堂珈琲」のマンデリンです。サザコーヒーよりも深めに焙煎してあるので酸味が少なく、ミルクとの相性が抜群に良いです。
マンデリン特有のハーブ感はそこまで強くないですが、チョコレートやクルミのような香りが感じられます。
実際に飲むと、カカオのようなフレーバーが口に広がり、すぐにスッと消えていくキレの良さがなんとも爽快です。
夏場はアイスコーヒーとして楽しめるので、本品ひとつで色んな飲み方ができます。
Amazonでは賛否が分かれていますが、個人的にこのマンデリンはもっと高く評価されても良いと思います。
100gあたり | 690円 |
焙煎度合い | 深煎り(フレンチロースト) |
鮮度 | ★★★★☆ |
6位.カカシコーヒー マンデリンシナール
4,200円 600g
埼玉県のロースター「カカシコーヒー」のマンデリンシナールは、ハーブや草原を思わせる香りが感じられます。
実際に飲むと、タバコを思わせる野生的なフレーバーと、ペッパーのようなスパイシーさが印象的です。
ほどよい苦味と酸味のバランスがよく、フルボディのコクがあります。
600gで買った方がお得ですが、100gからお試しできます。
100gあたり | 700円 |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
7位.パロットコーヒー 深煎りマンデリン ミトラ
1,396円 200g
群馬県のロースター「パロットコーヒー」のマンデリンは、ミルクチョコレートのような香りが漂います。
実際に飲むと、すっきりした苦味とほどよいコクがあって飲みやすいです。
マンデリン特有のハーブ感は控えめですが、後味がスッキリとしていて嫌味がなく、万人受けする味わいです。
酸味がほとんど無いので、どなたにも飲みやすいコーヒーです。
100gあたり | 698円 |
焙煎度合い | 深煎り(フレンチロースト) |
鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
関連→パロットコーヒーの豆「深煎りマンデリン」の感想を正直に述べる
8位.KAANAPALI COFFEE リントンバタックブルー
840円 100g
滋賀県のロースター「KAANAPALI(カナアパリ)」のマンデリンは、Amazonでレビューが今のところ1つもありませんが、なかなか高品質でおいしいです。
土のような香りに加え、ワインのような華やかな香りも兼ね備えているため複雑なフレーバーに仕上がっています。
実際に飲むと、カカオのような苦みと優しい甘み、ブドウのようなフルーティーさを感じます。
普通のマンデリンにはない「モカのような華やかさ」が特徴的だと感じました。
この店では、好みの焙煎度合いに仕上げてくれます。(僕はフルシティローストで注文しました。)
焙煎度合い | 深煎り/フルシティロースト (シナモン〜イタリアンまで8段階から選べる) |
鮮度 | ★★★★★(注文後焙煎) |
9位.神戸ファクトリーナ マンデリン ザ・シティー
2,190円 260g
神戸のロースター「神戸ファクトリーナ」のマンデリンは、ハーブのような香りがしっかりと漂います。優しい苦味とほどよい酸味のバランスがよく、後味のクリーンさが特徴的です。マイルドな味なので、カフェオレよりもブラックで飲むのに向いています。
100gあたり | 842円 |
焙煎度合い | 中煎り(シティロースト) |
鮮度 | ★★★☆☆ |
10位.サザコーヒー 徳川将軍珈琲
1,800円 200g
サザコーヒーで一番人気といっても過言ではない「徳川将軍珈琲」は、インドネシアとエチオピアコーヒーのブレンドです。マンデリンらしい重厚な味と微かなハーブ感、モカの華やかさのバランスが良いです。コクと甘みもあるので、どっしりとした味のコーヒーが好きな人や、カフェオレが好きな人におすすめです。サザコーヒーの店舗では、この豆を使った「将軍カフェオレ」が人気です。
100gあたり | 900円 |
焙煎度合い | 深煎り(フレンチロースト) |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
マンデリンに似ている「ガヨマウンテン」もおすすめ
ガヨ・マウンテンはアチェ州のガヨ地区で栽培されるコーヒーのことです。
一時期はマンデリンとして扱われていた時代もありましたが、現在は「ガヨマウンテン」というブランド商品の一つとして扱われています。
基本的にガヨマウンテンも「スマトラ式」の精製が行われ、ハーブやスパイスの風味が感じられます。
ガヨマウンテンとマンデリンの違い
基本的なフレーバーはマンデリンに似ています。
ただし、一部のガヨマウンテンは「ウォッシュド」という水を使った方法でコーヒー豆を精製します。
サザコーヒーのマンデリンなどと比べて、落ち着いた苦味があり、優しい味わいです。
一般的なマンデリンには無い「クリーンさ」と「バランスの良さ」が特徴です。
よくある質問
マンデリンのコーヒー豆おすすめTOP3は?
- 土居珈琲 ゴールデンマンデリン
- きゃろっと 初回お試しセット(マンデリン含む3種)
- 成城石井マンデリンブレンド
コスパで選ぶマンデリンTOP3は?
- きゃろっと 初回お試しセット(マンデリン含む3種)
- 成城石井マンデリンブレンド
- サザコーヒーマンデリン