蔵前にある人気カフェ「コフィノワ(coffee nova)」というお店のコーヒー豆を3種類お取り寄せしたので、どれが一番美味しかったかをランキング形式で紹介します。
コフィノワは、マツコデラックスさんの「夜の巷を徘徊する」という番組でも紹介され、自家焙煎コーヒー豆の美味しさに定評がある有名店です。
まずは、お店の特徴から見ていきましょう。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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コフィノワとは
コフィノワの特徴は、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の評価80点以上のスコアを獲得している「優れた味わいのスペシャルティコーヒー」を焙煎して販売していることが挙げられます。
SCAA評価80点以上というと、世界で流通している豆のなかでも全体でわずか5%ほどしか収穫できない貴重なコーヒー豆ということになります。
取り扱うコーヒー豆はブレンド、ストレート合わせて15種類から17種類ほどで、値段は100gあたり1,000円前後。店頭かオンラインストアで購入できます。
実際にコフィノワでコーヒーを飲んだ人の感想を見てみると、
- 「一口飲んで豆にこだわっているのがすぐにわかった」
- 「チョコレートのような風味ですごく甘い」「どの豆を買っても美味しい」
と、かなり期待が高まるレビューばかりでした。
ちなみに、コフィノワのオーナーさんおすすめのコーヒー豆は、後ほどレビューする「グァテマラ エル・インヘルト農園」だそうで、スペシャルティコーヒーの中でも「高品質で甘さが圧倒的」だそうです。
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焙煎機は自分仕様にカスタムした特注品
コフィノワで使用している焙煎機は、オーナー焙煎人「高橋史郎」さんが特注したラッキーコーヒーマシン製の半熱風式を使っています。
このお店で使っているような小さなマシンは、大量生産には向きません。
焙煎に時間も手間もかかるので効率的ではありませんが、豆ごとに感じられるフルーツのような風味や、チョコレートのような風味など、それぞれの豆が持っている個性的なフレーバーを引き出すことができます。
オーナーの高橋さんは、コーヒーのプロとして、「CQI認定Qグレーダー」や「JCQA認定コーヒーインストラクター1級」などの資格も持っていて、コーヒーに対して本当に深い情熱を持っています。
そういう人が焙煎しているので、たとえ非効率的なやり方だと分かっていても「コーヒー豆が持つポテンシャルを最大限に引き出したい」と思うのはごく自然なことでしょう。
コフィノワのコーヒー豆おすすめランキング3選
第3位.蔵前ブレンド
900円 100g
第3位はコフィノワオリジナルの「蔵前ブレンド」。正直この店のコーヒー豆はどれも美味しいので、今回のランキングは本当に僅差でした。
こちらは、やわらかな酸味とバランスの取れた味わいが人気で、「ドリップするならこのコーヒー」とまで言われるほどの銘柄です。
ペーパードリップすると、写真越しでも粉がドーム状にふわっと大きく膨らんでいるのがわかるかと思います。これは、コーヒー豆の鮮度が非常に良いことを示しています。
ひとくち飲むと、どっしりとしたコクとほどよい苦味と酸味のバランスの良さが秀逸。
それでいて後味がスッキリとしていてキレがよく、毎日飲みたくなるような親しみのある美味しさが感じられます。
飲み進めていくと、オレンジのような爽やかなフレーバーがかすかに感じられて、フルーティーさも楽しめます。
最初はかなりどっしりしたコクがあるコーヒーという印象を抱きましたが、後味がとてもスッキリしているので、重たさはそこまで感じません。なんとも不思議な飲み心地です。
この蔵前ブレンドは、バランスの良い味が好きな人におすすめのコーヒー豆です。3位とさせていただきましたが、かなりレベルが高いです。
鮮度 | ★★★★☆ |
豆の産地 | ブラジル、グァテマラ、エチオピア |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
第2位.ブラジル ファゼンダ プログレッソ
900円 100g
第2位は、カトゥアイ種とトパジオ種をあわせた「ブラジル ファゼンダ プログレッソ」。
プログレッソ農園では、熟度が高いコーヒーチェリーだけを人の手で収穫して選別、ピッキングを行います。未熟豆が混じらないので、結果的に雑味のないコーヒーになります。
ひとくち飲むと、オレンジを思わせるジューシーな甘みが口いっぱいに広がります。とにかく甘さが際立っていて、濃厚なコクが印象的です。
飲み進めていくと、コクと酸味が全面に出て、よりフルーツ感が増したように感じられます。飲み進めるにつれて異なる味わいが楽しめるのが面白いです。
このコーヒー豆は、ジューシーな果実味のある味が好きな人におすすめです。
鮮度 | ★★★★☆ |
豆の産地 | ブラジル バイーア ムクジェ |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
第1位.グァテマラ エルインヘルト
1,150円 100g
第1位は、お店自慢のコーヒー豆「グアテマラ エル・インヘルト農園」。
こちらは赤ワインやビターチョコレート、ダージリン、オレンジなどの風味に例えられるコーヒー豆で、店主の高橋さんも「スペシャルティコーヒーの中でも高品質で圧倒的な甘さ」と語るイチオシの銘柄です。
ちなみにエル・インヘルト農園は「カップオブエクセレンス3年連続1位」「世界で最も多くのCOE1位を獲得」など数々の偉業を成し遂げています。
ドリップすると粉がムクムクと膨らみ、チョコレートのような甘い香りを放ちます。いざ飲むとフルボディの赤ワインのような力強いコク、なめらかな舌触りを感じます。スッキリした苦味の中にほのかな酸味があり、後味がとても上品です。
カップに顔を近づける度に、チョコレートのような甘い風味が鼻腔を抜けていくのですが、これが本当に心地良いです。
飲み進めていくと、濃厚なコクと甘みが増して重量感のある味になります。このグァテマラは、ボディ感の強いコーヒーが好きな人におすすめです。
なお、ミルクを加えてカフェオレにすると、キャラメルを思わせる甘く香ばしい風味が感じられ、これもまた非常に美味しい。
カフェオレ用のコーヒー豆として使うにはもったいない気もしますが、「たまには自分へのご褒美に、こんな贅沢な飲み方をしても良いかな」と思わせてくれる、まさに絶品のコーヒー豆でした。お世辞抜きで本当に美味しかったです。
鮮度 | ★★★★☆ |
豆の産地 | グァテマラ ウエウエテナンゴ県リベルタ地区 |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
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