「コーヒー豆の産地」と聞いて思い浮かべる国はどこでしょうか。
ブラジル、コロンビア、エチオピアなどが挙がると思いますが、実はベトナムがブラジルに次ぐコーヒー豆の産地であることを知っている人は意外に少ないと思います。
今回は、近年注目されているベトナム産コーヒーの魅力と、実際に飲んでおいしかった「ファインロブスタ」などのおすすめのコーヒー豆を紹介します。
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タップできる目次
- ベトナム産コーヒーとは
- ベトナム産コーヒーの特徴
- ベトナムコーヒーの歴史は「ロブスタ種」で大きく成長
- ベトナム産コーヒー豆の等級(グレード)
- ベトナム産コーヒー豆の種類・銘柄
- ベトナム産コーヒーの味わい
- ベトナム産コーヒーおすすめ比較一覧表
- ベトナム産コーヒーのおすすめランキング
- 1.ベトナム珈琲豆屋 ベトナムロブスタ ワイニーハニー
- 2.【8coffee】ベトナム Toiさんのロブスタ チャムニム Pure Natural
- 3.Trung Nguyen Sang Tao1
- 4.大山珈琲 ベトナム アラビカ グリーンダラット
- 5.大山珈琲 ルビーマウンテン ベトナム アラビカ
- 6.HIGH LANDS COFFEE ベトナムコーヒークリロブスタ
- 7.AKANEYA coffee ベトナムコーヒー(粉)
- 8.銀河コーヒーバレルエイジド
- 9.Trung Nguyen ベトナムG7コーヒー
- 10.KUKU ベトナムブレンド
- 11.京都西陣珈琲 ベトナムロブ 深煎り
- 12.KING COFFEE ベトナムコーヒー エキスパートブレンド2
- 13.有機家ダラットコーヒー
- 14.Phuong Vy モカ チョン ローストコーヒー
- コーヒー豆の売れ筋ランキング
- 本格的なベトナムコーヒーの飲み方
- ベトナム産コーヒーは日本で大きな注目を集めている
ベトナム産コーヒーとは

ベトナムで有名なPhuong Vy Coffeeの豆
ベトナムはインドシナ半島東部に位置する南北に長い国で、大きく北部・中部・南部に分かれています。
中でも中部地帯は厳しい自然環境で知られていますが、コーヒー豆の約8割はこの中部地帯で栽培されています。
ベトナムには苦難な歴史があり、コーヒー豆の栽培はその渦中の中、フランスによって持ち込まれたといわれています。
さまざまな政治背景を乗り越え、ベトナムで栽培されるコーヒー豆は環境に適しているロブスタ種が主となっています。
ただし、ロブスタ種は個性が強すぎるため、ブレンドに使用されたり缶コーヒーやインスタントコーヒーの加工品に使用されています。
関連→ロブスタ種とは?アラビカ種との違いと見分け方をバリスタが解説
ベトナム産コーヒーの特徴
ベトナムで9割以上の生産割合を占めるロブスタ種の最大の特徴は、力強い「コク」と「苦味」になるでしょう。
この点がマイナスとされることが多いですが、ベトナムは上手く取り入れることで独自の発展をしてきました。
コーヒー生産量世界第2位を誇るベトナム

出典:USDA
ベトナムのコーヒー生産量は、世界でブラジルに次いで第2位を誇っており、ロブスタ種においては世界第1位の生産量となっています。
ベトナム政府の政策も影響し、1990年頃からじわじわと伸び始め、約20年の歳月を経て第2位まで躍進したのです。
近年にはベトナム初となる「ファインロブスタ」という高品質なロブスタ種も誕生し、ますます進化しています。
関連→【最新】世界のコーヒー豆生産量ランキング(2025年発表)
ベトナム産コーヒーは日本の輸入で2位に躍進
ベトナムのコーヒー豆生産量が世界第2位となる成長を遂げていますが、同時に日本の輸入量も増えています。
財務省の貿易統計*によると、日本のコーヒー豆輸入元は2010年の時点で、
- 1位 ブラジル 123,073トン
- 2位 コロンビア 79,060トン
- 3位 インドネシア 59,068トン
このときのベトナムは、54,737トンで4位でした。
1990年代から生産量が増えつつある中で2010年、上位に入るものの1位のブラジルと比べるとまだ半分以下の量でした。
その後もベトナムコーヒー豆の成長は止まることなく、2018年にはついに1位のブラジル111,955トンに次いで98,513トンで第2位まで躍進しました。
2022年でも、
- 1位 ブラジル 112,032トン
- 2位 ベトナム 105,728トン
- 3位 コロンビア 47,159トン
かつてブラジルに次いでいたコロンビアからも大きく引き離しているのがわかります。
また、月単位にみれば、ベトナムがブラジルを抑えて1位になる月もありました。
ただ、これには2020年のコロナウィルス感染拡大の影響で、生産のみならずカフェなどのコーヒー需要減少が、アラビカ種の需要や輸入量の減少につながったという背景があります。
しかし、これによりベトナムで栽培しているロブスタ種の「環境や病害虫に左右される恐れが少なく、大量生産が可能」という強みが、安定した生産と供給によって証明されたのではないでしょうか。
関連→ブラジルコーヒーおすすめランキング10選!実際に飲んだおいしい豆を厳選
「ベトナムコーヒー」という特殊な飲み方

特殊な淹れ方でコーヒーを濃く抽出する「ベトナムコーヒー」
フランスによってコーヒーが伝わったベトナム、伝えられたのは栽培だけではありません。「コーヒーを飲む」文化もここから始まります。
ベトナムで栽培されるロブスタ種は、強い苦味とコクによりブラックで飲むには適さないといわれています。
そこで、ミルクの代用(ミルクを使わなかった背景には諸説あります)で「コンデンスミルク(加糖練乳)」を入れ、後に「ベトナムコーヒー」と呼ばれる飲み方が根付いていきました。
独自のフィルターを用いた特殊な淹れ方でコーヒーを濃く抽出し、コンデンスミルクと一緒に飲むことで独特の甘い味わいを楽しむようになったのです。
ベトナムコーヒーとベトナム産コーヒーの違い
「ベトナムコーヒー」とは「特殊なドリッパーで抽出したコーヒーとコンデンスミルクを合わせた飲み物」を指すことが多いです。
ベトナム発祥の飲みものですが、今では日本でも飲むことは可能です。
対してベトナム産コーヒーは、ベトナムで栽培されたコーヒー豆を指し、ベトナムコーヒーはベトナム産コーヒーから誕生したようなものです。
ベトナムコーヒーの歴史は「ロブスタ種」で大きく成長

豆の色が全然違う。普通のロブスタ種は欠点豆を多く含むことも
ベトナムでコーヒーの栽培が開始されたのは、19世紀にフランスに侵攻されたことがきっかけとされています。
それから100年程過ぎた1980年代、ベトナム政府が介入し、コーヒーの品種の一つ「ロブスタ種」に目をつけたことで転換期を迎えます。
ロブスタはラテン語で「力強い」という意味をもち、その言葉通り「気候などの環境」や「病害虫」に強いといわれています。
アラビカ種の生産に求められるような厳しい栽培条件と違い、ロブスタ種は低地でも栽培できて、かつ高温多湿にも適応するので、ベトナムの環境にも適していたのでしょう。
さらに、ロブスタ種はアラビカ種より多くのコーヒーの実をつける傾向があるため、多くの収穫量を得ることができます。
ただし、低地で栽培されるため害虫(特にコーヒーベリーボーラー)や病害の影響を受けやすく、写真のように欠点豆が増えやすいです。
多くのロブスタはストリップピッキング(一度に枝ごとコーヒーを収穫) されるため、未成熟豆や過熟豆が混ざりやすく、欠点豆比率が上がります。
ちなみに、アラビカ種(特にスペシャルティコーヒー)は収穫する際に、手作業で熟度を選別することが多いので、コーヒー豆の見た目にもこれだけの差が出ます。
近年ではベトナム国内でもアラビカ種を楽しめる

The Coffee House ベトナム
ベトナムのコーヒー豆は大半がロブスタ種が占めているとはいえ、中部高原地帯の標高の高い地域では、カティモール(アラビカ×ロブスタの交配種)、ティピカ、ブルボンなどアラビカ種も栽培されています。
ベトナムでは、コンデンスミルクと一緒に飲むベトナムコーヒーが主流ですが、近年はアラビカ種をブレンドしたエスプレッソやラテを楽しむスタイルも注目を集めています。
生産割合は、ベトナムコーヒーの約90~95%はロブスタで、アラビカは全体の5~10%程度です。

ベトナム産コーヒー豆の等級(グレード)

コーヒーの等級決め
コーヒー豆には品質をランク付けした「等級(グレード)」というものがあります。
生産した地域や豆の大きさ、欠点豆の割合などの判断基準で決められていますが、その判断基準は国によって異なります。
ベトナムの場合は豆の大きさ(スクリーンサイズ)と欠点豆の割合で等級が決められています。(スクリーンサイズとは「ふるい」の網目の大きさです。)
等級 | スクリーンサイズ | 欠点豆比率 |
G1 | 5.6~6.4mm | 5%以下 |
G2 | 4.8~5.6mm | 10%以下 |
G3 | 4.0~4.8mm | 20%以下 |
上記のようにG1がもっとも品質が高く、欠点豆の比率も低いので、それだけ雑味も少なく豆本来のナッツのようなフレーバーを味わえます。
G2以降のコーヒー豆は日本で目にすることは少ないですが、もし購入する場合は本場ベトナムにならってミルクを加えて飲むのがおすすめです。
ベトナム産コーヒー豆の種類・銘柄

ベトナムロブスタ
先ほどもお伝えししたように、ベトナムで生産されるコーヒー豆の90%以上が「ベトナムロブスタ」になります。
その特徴ゆえに、ブレンドに配合されたり加工品での使用に多く利用されています。
コーヒー豆の種類・銘柄 | 特徴 |
ベトナムロブスタ | ベトナム産コーヒー豆の大半を占めるロブスタ種。苦味と渋味が強いためブラックでは飲みにくい。 |
エバーグリーン | ベトナムでは珍しいカティモール種。果実味を感じられる香りとほどよい酸味、しっかりとしたコクが特徴。 |
ルビーマウンテン | ベトナムでは珍しいアラビカ種。バランスのとれたやさしい酸味とコク、苦味が特徴。 |
ベトナム産コーヒーの味わい
ベトナム産コーヒー豆には強いコクと苦味があり、酸味はほとんど感じないものが多いです。
なかには、麦茶のような香ばしさを強く感じるものもあり、これらが「ストレートでは飲みにくい」という評価につながっているのでしょう。
豆単体としてのストレートには適さなくても、他の豆とのブレンドに配合されることでアクセントや深みをだすのに一役かっています。
ロブスタのスペシャルティコーヒー「ファインロブスタ」とは

ベトナム「ファインロブスタ」
ファインロブスタとは、「Qグレーダー」と呼ばれるコーヒーの品質評価を行う専門家に鑑定を受け、厳しい基準をクリアしたロブスタ種のコーヒーです。
このファインロブスタは世界でわずか2%の流通量しかないことから、ロブスタ種の中でも高品質で希少価値が高いです。
普通のロブスタは味に単調さがあり、「雑味・えぐみ」が目立つこともありますが、ファインロブスタは普通のロブスタより丸みがある味で、ナッツ、チョコレート、スパイス系の風味を感じられ、ものによっては軽い酸味を含むコーヒーもあります。
このように、ファインロブスタは普通のロブスタとは品質がまったく異なり、香味が整っているため、ヨーロッパの高級エスプレッソ市場で重宝されています。
特にイタリアやフランスなどのカフェでは、エスプレッソ用のブレンドに普通のロブスタではなくファインロブスタが使われることが多いです。

ベトナム産コーヒーおすすめ比較一覧表
No | 商品画像 |
商品名 |
値段 内容量 |
100g価格 | 焙煎度合い |
品種 |
1 | ![]() |
ベトナム珈琲豆屋 Toiさんのロブスタ ワイニーハニー |
1,780円 200g |
890円 | 深煎り (フルシティロースト) |
ロブスタ種 |
2 | ![]() |
8coffee ベトナム Toiさんの ロブスタ チャムニム Pure Natural |
1,944円 200g |
972円 | 中深煎り (シティロースト) |
カティモール種 |
3 | ![]() |
Trung Nguyen Sang Tao1 | 1,598円 340g |
470円 | 深煎り | ロブスタ種 |
4 | ![]() |
大山珈琲 ベトナム アラビカ グリーンダラット |
1,990円 400g |
498円 | 浅煎り〜深煎りの 間で指定可能 |
カティモール種 |
5 | ![]() |
大山珈琲 ルビーマウンテン ベトナム アラビカ |
1,990円 400g |
498円 | 浅煎り〜深煎りの 間で指定可能 |
アラビカ種 |
6 | ![]() |
HIGHLANDSCOFFEE ベトナムコーヒークリロブスタ |
1,760円 200g |
880円 | 深煎り | ロブスタ種 |
7 | ![]() |
AKANEYA coffee ベトナムコーヒー(粉) |
734円 100g |
734円 | 深煎り | ロブスタ種他 |
8 | ![]() |
銀河コーヒー バレルエイジド |
1,980円 150g |
1,320円 | 中煎り | アラビカ種 |
9 | ![]() |
Trung Nguyen ベトナムG7コーヒー |
2,285円 200g |
934円 | 深煎り | ロブスタ種 |
10 | ![]() |
KUKUベトナムブレンド | 2,000円 250g |
800円 | 深煎り | ロブスタ種 |
11 | ![]() |
京都西陣珈琲 ベトナムロブ深煎り |
2,220円 300g |
740円 | 深煎り | カネフォラ種 |
12 | ![]() |
KINGCOFFEE ベトナムコーヒーエキスパートブレンド |
3,564円 500g×3袋 |
237円 | 深煎り | アラビカ種他 |
13 | ![]() |
有機家ダラットコーヒー | 3,323円 200g |
1,662円 | 中浅煎り | アラビカ種 ロブスタ種 |
14 | ![]() |
PhuongVy モカチョンコーヒー |
1,980円 200g |
396円 | 深煎り | アラビカ種 ロブスタ種 |
ベトナム産コーヒーのおすすめランキング
1.ベトナム珈琲豆屋 ベトナムロブスタ ワイニーハニー
1,780円 200g
まず最初におすすめするベトナム産コーヒー豆は、世界初の高品質ファインロブスタ「ワイニーハニー」です。
ベトナムのロブスタ種は「まずい」「苦い」イメージが強かったですが、それを覆し、「CQI」というコーヒーの品質を判定する評価で100点満点中85点を獲得したコーヒー豆です。
ちなみにCQI85点は、アラビカ種のスペシャルティコーヒーを含め、世界のコーヒー豆の中でもトップ評価となります。
この農園「Future Coffee Farm(フューチャーコーヒーファーム)」独自の製法「Winny Honey」という、熟成を伴う精製方法によって、豆本来の風味とは異なる別のフレーバーを加えているのが特徴で、本当にワインのような優しい香りと甘みがあります。
ドリップコーヒーはもちろん、エスプレッソにしても非常に美味しいので、デロンギの全自動エスプレッソマシンを使っている人にもおすすめのベトナム産コーヒー豆です。
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 バオロク |
焙煎度合い | 深煎り(フルシティロースト) |
品種 | ロブスタ(在来種) |
2.【8coffee】ベトナム Toiさんのロブスタ チャムニム Pure Natural
1,944円 200g
先ほど紹介したFuture coffee farmと、別の農園がコラボした高品質ロブスタのコーヒー豆です。
ロブスタ種は普通、機械で枝ごと収穫するのでどうしても欠点豆が混入しますが、これは標高の高い農園で育てられた糖度の高い完熟コーヒーチェリーを、一つ一つ手摘みで収穫しているので欠点がありません。
実際に飲むとチェリーのような香りと甘みがしっかり感じられ、まろやかなコクを感じます。
個人的に、ロブスタ100%のコーヒーは甘味がなく、ひたすらパンチを浴びせてくるような味わいという印象でしたが、このチャムニムはコクと甘さが結構強めで飲みごたえがあります。
酸味はほぼないので、どなたにも飲みやすいと思います。
100gあたり | 972円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 ダラット |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
品種 | カティモール種 |
3.Trung Nguyen Sang Tao1
1,598円 340g
ベトナム大手であるTRUNG NGUYEN COFFEEのSANG TAO1は、厳選されたロブスタ種を高い技術で焙煎され、豆の旨味が存分に引き立たせられています。
酸味はなく濃厚なコクと苦味が特徴で、独自のロースト方法で深煎りされたことによるガツンとくる味わいを楽しめますよ。
味がしっかりしているため、アイスコーヒーやカフェオレにしてもおいしくいただけます。
Amazonでも高評価レビューが多い商品です。
100gあたり | 470円 |
豆の産地 | ベトナム |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | ロブスタ種 |
4.大山珈琲 ベトナム アラビカ グリーンダラット
1,990円 400g
ベトナムでは珍しい、ラムドン省で穫れる大粒のカティモール種のコーヒー豆です。
注文時で指定した度合いで焙煎できますが、「浅煎り」でもやわらかい酸味と香ばしさを感じることができます。
また、バランスをもとめるなら「中深煎り」がおすすめです。
香ばしさがある中にも、ビターチョコレートのような苦さと甘さをしっかり感じることができ、心地よく飲むことができます。
100gあたり | 498円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 ダラット |
焙煎度合い | 浅煎り〜深煎りの間で指定可能 |
品種 | カティモール種 |
5.大山珈琲 ルビーマウンテン ベトナム アラビカ
1,990円 400g
ベトナム産アラビカ種の中でも、高品質な豆のみを選別したものが「ルビーマウンテン」とよばれています。
ベトナムの中でも生産量が少なく、安定した品質を提供するため、産地は指定されていません。
軽い酸味とほどよい苦味、コクが特徴で口当たりがマイルドなコーヒー豆です。
「優しい酸味で飲みやすい」といった高評価レビューも目立つほど、ストレートで飲むのにおすすめのコーヒー豆です。
100gあたり | 498円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省、ソンラ省他 |
焙煎度合い | 浅煎り〜深煎りの間で指定可能 |
品種 | アラビカ種 |
6.HIGH LANDS COFFEE ベトナムコーヒークリロブスタ
1,760円 200g
HIGHLANDSCOFFEEはベトナムのホーチミンを中心に、特に若い世代に人気のあるスタバ的なカフェチェーンです。
ここではスペシャルティコーヒーを取り扱い、国内でも品質の高いコーヒーが飲めることで知られています。
なかでも、クリロブスタはロブスタの木から採れる希少なクリ豆(ピーベリー)を贅沢に100%使用された商品です。
コーヒーの実の中に通常2つあるコーヒー豆が、1つしかないコーヒー豆をピーベリーと呼びますが、全体の10%程度しか採れません。
凝縮されてパンチのきいた苦味とコクが際立つコーヒーは、香りも段違いに強く華やかな味わいを楽しめます。
以前はHIGHLANDSCOFFEEの公式オンラインショップで購入できましたが閉鎖してしまったので、メルカリで購入するのが良いかと思います。
100gあたり | 880円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | ロブスタ種 |
7.AKANEYA coffee ベトナムコーヒー(粉)
734円 100g
福井県のアカネヤコーヒーから販売されている、ベトナムコーヒーのためのコーヒー豆です。
ベトナム産ロブスタ種をベースに独自に数種類ブレンド、ベトナムコーヒーに最適な深煎り、中挽きでの提供になります。
酸味は感じず、香り豊かで濃厚ですが、日本人にも飲みやすくクリアな味わいになっており、ベトナムコーヒーを楽しみたい人におすすめです。
すでにコーヒー豆を挽いた状態ですが、酸化を防いで鮮度を保つパッケージになっていますので、贈り物にもぴったりです。
豆の産地 | ベトナム |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | ロブスタ他 |
8.銀河コーヒーバレルエイジド
1,980円 150g
ラムドン省ダラット地区の高原地帯カウダット村農園はベトナムで有数の高級コーヒー栽培地として知られています。
ここで丁寧に手摘みされたアラビカ種を使用し、オーク樽で豆をエイジング(バレルエイジド)、熟成させるという特殊製法によるコーヒー豆です。
コーヒー豆にウィスキーの香りが広がる少量生産の希少なコーヒーは、コーヒー業界を驚かせ、話題になりました。
淹れる前からウィスキーの香りが漂い、もちろんドリップで淹れたてのコーヒーからも香りを楽しめます。
香りに目がいきがちですが、コーヒー豆としても高品質で、爽やかながらコクのある苦味と酸味を味わえます。
ウィスキーの香りや独特な風味が好きな人には断然おすすめです。
100gあたり | 1,320円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 ダラット |
焙煎度合い | 中煎り |
品種 | アラビカ種 |
9.Trung Nguyen ベトナムG7コーヒー
2,285円 200g(2g×100袋)
ベトナムにおいて圧倒的のシェアを誇るTrung Nguyenの G7インスタントコーヒーです。
酸味は弱く、独特の深くて香ばしい香りを楽しめます。
深煎り焙煎のしっかりとした味わいが好みの人におすすめで、Amazonでも「美味しいインスタントコーヒー」という高評価を多く獲得しました。
ブラックコーヒーでも十分楽しめますが、バニラアイスにかけてデザートとして食べるアレンジもおすすめです。
100gあたり | 934円 |
豆の産地 | ベトナム |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | ロブスタ種 |
10.KUKU ベトナムブレンド
2,000円 250g
チョコレートのような甘い風味が特徴のベトナムコーヒー用のコーヒー粉です。
酸味は弱く、苦味とのバランスがとれており、本場同様にコンデンスミルクを入れるほか、牛乳とあわせるのもおすすめです。
深煎り焙煎により、しっかりとした味わいですので、アイスにしても美味しく楽しめます。
また、通常のレギュラーコーヒーに少量ブレンドすると、アクセントとなってまた違った味わいのコーヒーを楽しめますよ。
100gあたり | 800円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 バオロク |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | ロブスタ種 |
11.京都西陣珈琲 ベトナムロブ 深煎り
2,220円 300g
京都西陣珈琲でベトナムコーヒー用に焙煎されたコーヒーです。
カネフォラ種(ロブスタ種はこれに属します)のコーヒーは力強い苦味とコクがあり、ブラックで飲むには強すぎるため、甘みをつけてベトナムコーヒー式で飲むのがおすすめです。
牛乳よりはコンデンスミルクを合わせるほうが、ナッツ系の風味を楽しめます。
甘くすることで美味しくなりますが、コーヒーというより「一つのデザート」として楽しむほうがいいかもしれません。
100gあたり | 740円 |
豆の産地 | ベトナム |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | カネフォラ種 |
12.KING COFFEE ベトナムコーヒー エキスパートブレンド2
3,564円 500g×3袋
ベトナムの大手Trung Nguyenグループのブランド、KINGCOFFEEのフレーバーコーヒーです。
ベトナムダクラク省バンメトートで採れたコーヒー豆を中心に、ベトナム各地のコーヒー豆がブレンドされています。
マイルドな酸味と強い香りが特徴です。独特の苦みとチョコレートのような甘い香りが楽しめます。
しっかりとした味わいを楽しむよりは、香りを楽しみたい人におすすめです。
100gあたり | 237円 |
豆の産地 | ベトナム ダクラク省 バンメトート他 |
焙煎度合い | 深煎り |
品種 | アラビカ種他 |
KING COFFEE ベトナムコーヒー エキスパートブレンド 2 (アラビカ豆30%使用のフレーバーコーヒー) 500g (3袋セット)
13.有機家ダラットコーヒー
3,323円 200g
ベトナムのコーヒー文化の発祥地ともいわれるダラット高原産コーヒーです。
アラビカ種、ロブスタ種、ピーベリーを独自にブレンドし、秘伝の技術を受けつがれた職人によって焙煎されたコーヒーは希少といわれています。
甘い香りと濃厚な味わいが特徴ですが、ベトナム産コーヒー特有の雑味が少ない苦味を堪能でき、高評価レビューを獲得しています。
また、化学農薬を使用しない有機栽培でつくられているため、安心なコーヒーとしてもおすすめです。
100gあたり | 1,662円 |
豆の産地 | ベトナム ラムドン省 ダラット |
焙煎度合い | 中浅煎り |
品種 | アラビカ種、ロブスタ種 |
14.Phuong Vy モカ チョン ローストコーヒー
1,980円 500g
最後に紹介するのは、コピルアクの製造を模してつくられたベトナムコーヒーの紹介です。
50年以上の歴史をもつPhuong Vy(フーン・ヴィー)ではコーヒー豆の生産から焙煎までを一貫生産体制を築いていて、その品質はベトナム国内でかなり高く評価されています。
モカチョンという名前も変わっていますが、ベトナムでは高品質なアラビカ種のことを「モカ」と呼びます。(本来はイエメンの港「モカ(Mocha)」に由来)
また、「チョン」はベトナム語でジャコウネコ(civet cat)のことです。ベトナムでは「Weasel(イタチ)」と誤訳されることも多いですが、実際はジャコウネコです。
つまり、このコーヒーは世界一高価と言われる、あの「Chồn coffee=コピルアク」のことです。
で、肝心の味わいですが、もともと「本物のコピルアク」も薄めたマンデリンのような味で、優しい苦みとほどよいコク、ほのかな甘みで角がない味わいです。
なので、そのコピルアクを「模して製造された」と思われるこのモカチョンコーヒーも、全体的に優しい味わいです。ただ、ベトナムコーヒーは割とパンチの効いた強い味のものが多いので、それを考えるとモカチョンコーヒーは希少かも知れません。
なぜこれが偽物のコピルアクかというと、本物のコピルアクは、ジャコウネコが自然に食べるコーヒーの実を集めるしかないため、年間の生産量はごくわずかで、世界全体で数百キロ程度と言われるほどです。
そんなものが工場で大量生産できるわけがないので、これは99%偽物のコピルアクと言えるでしょう。ただ、人工的に酵素処理や発酵技術でコピルアク風に仕上げることは可能です。(実際に海外ではコピルアク風に精製した豆が流通しています。)
おそらく、酵母や乳酸菌などの微生物を利用し、生豆を発酵させる「アナエロビックファーメンテーション」と似た手法でつくられていると思います。
ただ、アナエロコーヒーは結構高価で100g2,000円するものも多いので、それを考えると一度飲んでみるのはアリだと思います。(コピルアクの雰囲気は感じられる)
ベトナムポーターで購入できますが、出品されているならメルカリで購入するほうが送料分お得です。
メルカリで検索の際に「PhuongVy」と入力しても出てこないので、キーワードを「ベトナムコーヒー」と設定しています。(お土産で買って帰る人は商品名をベトナムコーヒーにして出品することが多いため)
100gあたり | 250円 |
豆の産地 | ベトナム ダクラク省 バンメトート |
焙煎度合い | 記載なし |
品種 | アラビカ種とロブスタ種のブレンド |
コーヒー豆の売れ筋ランキング
Amazonや楽天で売れ筋のコーヒー豆ランキングを各サイトにて確認できます。
本格的なベトナムコーヒーの飲み方
ベトナムコーヒーを本格的に飲むときのポイントは、次の3つを使用することです。
- ロブスタ種のコーヒー豆
- カフェ・フィン
- コンデンスミルク(加糖練乳)
独特の強い苦味とコクが特徴のロブスタ種を使用し、カフェ・フィンという特殊なドリッパーを使って抽出します。
ドリッパーには小さな穴のあいた下皿と中蓋がついており、コーヒー豆を中蓋で挟むように入れてお湯を注ぎます。
カフェ・フィンの構造と仕組みによって、コーヒーはゆっくり抽出され濃厚な味わいとなります。
あらかじめコンデンスミルクを入れておいたグラスに、この抽出したコーヒーを注いだら出来上がりです。
キレイな二層が魅力ですが、飲むときはしっかり混ぜましょう。
極端に甘いのと濃いのが混ざり合う飲み物ですので、慣れないうちはコンデンスミルクの量を調整しながら試すことをおすすめします。
ベトナムではアイスで飲むのが人気
よく見かけるベトナムコーヒーはホットのイメージがありますが、アイスで楽しむのもおすすめです。
アイスで飲む場合はグラスに氷をいれて、その上から直接ドリップしてください。
コンデンスミルクを入れる場合は、ドリップしたコーヒーに溶かしてから注いだほうがよいでしょう。
もともと濃いコーヒーですので、氷が溶けてもそこまで薄くならず、ベトナムでは人気の飲み方です。
通常のドリッパーを使ったベトナムコーヒーの淹れ方
ここではカフェフィンを持っていなくてもできる、通常のドリッパーを使って手軽に楽しめる淹れ方を紹介します。
- 温めたカップにコンデンスミルク(加糖練乳)を入れておく
- ドリッパーにコーヒー粉を入れ、お湯を30mlゆっくり注ぐ(蒸らし)
- お湯を50~60mlゆっくり、出来るだけ細く注ぐ
- 抽出したコーヒーをコンデンスミルクの上に注ぐ
蒸らす時間は、後に注ぐ時間も合わせて2、3分程度にしてください。
お湯をゆっくり注いでコーヒー豆との接触時間を増やし、苦味とコクを引き出しましょう。
ドリッパーは出来るだけ金属製のものをおすすめします。
ペーパー製も使用できますが、コーヒーオイルを吸収するため本場よりもあっさりとした味に仕上がります。
関連→ベトナムコーヒーの特徴や入れ方を紹介!練乳やインスタントで楽しもう
ベトナム産コーヒーは日本で大きな注目を集めている
コーヒーといえば、今でもブラジルを筆頭にコロンビアやエチオピアなど、中南米やアフリカ産が有名です。
コーヒー栽培の適地とされるコーヒーベルトには、ベトナムやインドネシアなどのアジアも含まれていますが、あまり脚光を浴びてきませんでした。
ベトナムのコーヒー豆生産量はブラジルに次いでいるのに評価されてこなかったのは、一般的なイメージがあまりにも悪かったからでしょう。
ベトナム産のコーヒー豆はロブスタ種が主で「格安」「缶コーヒーなどの加工用」といったイメージが、「苦くて美味しくない」という固定評価につながっていました。
しかし、この低評価のベトナムコーヒー豆の品質向上に力を注いだのがFuture Coffee Farmのトイ・グエン氏です。
ファインロブスタを生み出したToi Nguyen(トイ グエン)氏

ファインロブスタを生み出したToi Nguyen(トイ グエン)氏
彼はロブスタ版のスペシャルティコーヒーともいわれる「ファインロブスタ」の開発を成功させ、ベトナム産コーヒー豆のクオリティとイメージを高めたのです。
SCAJ(一般社団法人 日本スペシャルティコーヒー協会)が主催するイベントに「SCAJ ワールドスペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビション(以下SCAJエキシビジョン)」があります。
年に一度開催され、コーヒー業界の関係者が世界中からあつまるアジア最大のコーヒーイベントです。

SCAJエキシビジョン
多くの生産国が参加し、各国の高品質なコーヒー豆が紹介される他、生産者に直接話を聞けるなど貴重な体験もできます。
そのイベントでは、トイ・グエン氏のFutureCoffeeFarmのコーヒー豆を中心に、ベトナムからの出店もありました。
ブースを訪れる人はすでに、トイ・グエン氏やFutureCoffeeFarmの名前を知っている人が多く、注目を集めていたのは一目瞭然です。
「ベトナム産コーヒーの存在感が増している」と感じると同時に、世界的にこれまでの常識がくつがえされるのではないかと期待せずにはいられません。
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ロブスタ種では異例の高得点を獲得

コーヒー品質協会(CQI)のコーヒー鑑定
高品質コーヒーを証明するために、世界規模で活動しているコーヒー品質協会(CQI)のコーヒー鑑定というのがあります。
100点中80点以上のスコア獲得でスペシャルティコーヒーと認められますが、トイ氏の栽培したファインロブスタは
- ワイニー・ハニー 85点
- ワイニー・ナチュラル 84.25点
という、ロブスタ種では異例の高得点を獲得したのです。
ちなみに、85点という成績はアラビカ種全体でも5%程しかいないと言われるほどのトップ成績です。
彼が栽培するファインロブスタは、完熟状態のコーヒーチェリーのみを採取しているため、チェリー由来の甘味をしっかり感じることができ、赤ワインのような香りも楽しめます。
そんなトイ氏の経営しているコーヒー農場の名前はFuture coffee farm、これだけの偉業を達成しても彼の挑戦はベトナムの未来のために続いています。