イタリアで誕生し、世界中で愛されている「エスプレッソ」。日本へは、アメリカでのシアトル系コーヒー流行の波とともにやってきて広まりました。そんなエスプレッソを自宅でも楽しみたいと思っているものの、エスプレッソ用コーヒー豆の選び方がわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、エスプレッソ用コーヒー豆の選び方のコツと、人気&おすすめの商品20選を紹介します。エスプレッソに関する基本知識も簡単に解説するので、「エスプレッソがどんなコーヒーなのか知らない」という方もチェックしてみてください。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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エスプレッソ用コーヒー豆・粉の特徴
エスプレッソ用のコーヒー豆は、深煎りもしくは中深煎りに焙煎してあり、かつアラビカ種とロブスタ種をブレンドしているのが特徴です。イリーなど一部のブランドではアラビカ種しか使わないコーヒー豆もありますが、イタリアの伝統的なエスプレッソには2〜30%の割合でロブスタ種をブレンドするのが一般的です。
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エスプレッソとドリップコーヒーの違い
エスプレッソとドリップコーヒーの違いがよくわからない方もいるのではないでしょうか。エスプレッソとドリップコーヒーには、大きく「抽出方法」「コーヒー豆」「カフェイン量」そして「味」の4つに違いがあります。
抽出方法の違い
エスプレッソとドリップコーヒーの最も大きな違いが、抽出方法、つまりコーヒーの淹れ方です。
先ほど紹介したように、エスプレッソは、エスプレッソマシンなどを使用してコーヒー粉に圧力をかけて短時間で抽出します。イタリア語では、「エスプレッソ」は「急行、急速」という意味です。
一方、ドリップコーヒーは挽いたコーヒー豆にお湯を注いで抽出します。「ドリップ(落ちる)」の名の通り、コーヒーの成分を含んだお湯が落ちてくることにより抽出できます。ハンドドリップの場合、1杯に約2〜3分ほどかけて淹れるのが一般的です。
コーヒー豆の違い
エスプレッソとドリップコーヒーは、使用されるコーヒー豆自体にも大きく2つの違いがあります。
まず1つが「焙煎度合い」の違いです。焙煎とはコーヒー豆を加熱する作業のことで苦味と酸味のバランスを決める工程になります。濃厚な苦味や強い存在感が求められるエスプレッソには、フルシティロースト(深煎り)やフレンチロースト(極深煎り)など深い焙煎のコーヒー豆を使用しますが、ドリップコーヒーにはハイロースト(中煎り)からフレンチローストまで幅広い焙煎度合いのコーヒー豆を使います。
2つめの違いが、「挽き方」です。短時間で抽出するエスプレッソには、細かく挽いた豆を使いますが、ドリップコーヒーは「中細挽き」の豆を使うのが一般的です。
なお、エスプレッソ用の粉はドリップコーヒーには不向きです。粉が細かすぎてフィルターが目詰まりし、液体がサーバーに落ちにくい(抽出に時間がかかりすぎる)ためです。逆に、ドリップ用の粉でエスプレッソを抽出すると水っぽいエスプレッソになるため適していません。
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カフェイン量の違い
2つのコーヒーうち、カフェインの量が多いのはドリップコーヒーです。
ドリップコーヒーのカフェイン含有量は1杯(150ml)あたり90mg〜160mgであるのに対し、エスプレッソは1杯(30ml)あたり60~120mgと半分以下の場合もあります。
エスプレッソのカフェインが少ない理由は、1杯に使う豆の量が少ないことが関係しています。味そのものはエスプレッソの方が濃厚で苦いため、エスプレッソの方がカフェインを多く含んでいる印象を受けるかもしれませんが、実際は逆でドリップコーヒーの方がカフェインは多いです。
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味の違い
エスプレッソコーヒーは細かく挽いたコーヒー豆に大きな圧力をかけ、少量のお湯で抽出します。このプロセスによってお湯に溶け出すコーヒー成分の量が多くなり、濃厚な味わいを楽しめます。
また、先ほどお伝えしたように、エスプレッソ用のコーヒー豆には、ロブスタ種をブレンドするのが一般的です。(ドリップ用のコーヒー豆の場合、市販のものを除いてロブスタ種をブレンドすることは基本的にありません。)
一般的にアラビカ種よりも品質が低いと言われるロブスタ種ですが、 抽出の速度が速いエスプレッソは雑味が出にくく、コーヒー豆の旨みだけを凝縮したような味になります。つまり、ロブスタ種の良いところである「力強さ」や「コクの深さ」、「チョコレートのようなフレーバー」だけを抽出できるので、アラビカ種100%のエスプレッソにはない「深みのある味わい」になります。エスプレッソに砂糖を加えると「チョコレートを溶かしたような美味しさ」と表現されることもありますが、これはロブスタ種のコーヒー豆も寄与しているのです。
一方ドリップコーヒーは濃厚な味わいよりも「甘みと酸味、苦味のバランスのよい味わい」を目指します。 抽出時間が2分以上かかり、雑味が出ることもあるドリップコーヒーでは基本的にロブスタ種を使う事はなく、優れた風味をもつアラビカ種だけを使います。また、焙煎度合いによってフルーティーさが際立ったり、チョコレートのようなコクを感じたりと幅広い味わいを楽しめるのがドリップコーヒーの特徴です。
また、使う道具やお湯の量、抽出にかける時間などを調節して味をコントロールしやすい点もドリップコーヒーの特徴です。
エスプレッソ用コーヒー豆の選び方
豆か粉か?(クレマを出すなら粉がおすすめ)
ドリップ用の場合は基本的に豆の状態で購入することをおすすめしますが、 エスプレッソの場合は事情がちょっと異なります。というのも、日本でおそらく一番普及しているデロンギのミル付き全自動エスプレッソマシン「マグニフィカS」を使う場合、グラインダーの性能的にエスプレッソ用の極細挽きにすることが難しいのです。 そのため、エスプレッソ用の豆を投入して、いざ抽出するとサラッとしたエスプレッソになりやすく、クレマも薄く、クリーミーさも控えめになります。(水っぽいエスプレッソとも表現されます。)
豆の状態から抽出したエスプレッソ。サラッとしていて水っぽい。
粉の状態から抽出したエスプレッソ。豆よりトロッとしていて濃厚。
エスプレッソ専用のグラインダーは、エスプレッソマシン本体より高額になることもあり、グラインダーの性能がエスプレッソの味を決めるといっても過言ではありません。細かい説明は割愛しますが、マグニフィカSで綺麗なクレマを出し、イタリアのバールで飲むような濃厚なエスプレッソを楽しむなら粉の状態で購入することをおすすめします。
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また、ラテアートをする際、本来であれば新鮮なコーヒー豆を抽出の直前に挽くのが望ましいですが、粉の状態でもラテアートを描けます。以下の動画ではデロンギのスティローザとイリー缶の粉コーヒー(クラシコ)で綺麗なラテアートを描いています。
メーカーで選ぶ
エスプレッソ用のコーヒー豆を販売する主なメーカーと、それぞれの特徴をまとめました。
ラバッツァ (LAVAZZA) |
イタリアでコーヒー豆のシェアNo.1を誇る人気ブランド。エスプレッソが登場する前からある老舗。実はマキネッタで飲むことを想定して豆をブレンドしているが、マシンで抽出しても美味しい。ヘーゼルナッツのような甘い香りが特徴的。カプチーノやラテなどのミルクメニューとも相性が良い。 |
イリー (illy) |
アラビカ種100%のコーヒーしか取り扱わない、北イタリアのプレミアムコーヒーブランド。イタリア人の中には「イリーが一番おいしい」という人も多い。北イタリアで好まれる透明感のあるクリアな味わいを表現している。全体的に酸味のある商品が多い。日本人の好みに一番近いかもしれない。 |
キンボ (KIMBO) |
エスプレッソの聖地と言われる南イタリアで好まれるパンチの効いた強いエスプレッソが味わえる。中にはロブスタ種を60%ブレンドした商品もあり、力強さと荒々しさが特徴的。ダークチョコレートのような味わいが一番強く感じられる。ミルクメニューと相性が非常に良い。キンボで取り扱うロブスタは「プレミアムロブスタ」と呼ばれる高品質ロブスタで、その独特の風味は世界中に多くのファンを持つ。 |
ムセッティ (Musetti) |
北イタリア生まれの老舗コーヒーロースター。ムセッティの魅力はアラビカ種とロブスタ種の互いの良さを引き出して、立体的な風味とバランスの良さを感じられること。日本ではデロンギが総代理店となっている。 |
各メーカーそれぞれで目指す味の方向性が異なります。上記メーカーのなかで、日本においてはイリーのカフェがもっとも店舗数が多いことから、イリーの味わいは多くの人に受け入れられやすい「飲みやすさ」があると感じます。良くも悪くもクセがなく、クリーンな味とほどよい酸味があり、後味が爽やかです。(イリーのエスプレッソは毎日飲んでも疲れない。)
逆に、上記の中ではKIMBOが一番クセが強いです。ドリップ用の豆で例えるならマンデリンみたいな野生的な風味がありますが、好きな人はどハマりする味だと思います。(僕はKIMBOかなり好きです。)
焙煎度合いで選ぶ
エスプレッソ用のコーヒー豆には「ミディアムロースト」と書かれている商品もありますが、これは日本の焙煎度合いに当てはめると「シティロースト(中深煎り)」になり、浅煎りのミディアムローストとは違います。(スタバなど海外のコーヒー豆に「ミディアムロースト」と書かれていれば中深煎りという認識でOKです。)
「ダークロースト」と表記されているコーヒー豆はフルシティロースト、フレンチローストに相当する深煎りとなります。
ちょっと酸味があるコーヒーが好みならミディアムと記載されたコーヒーを選び、酸味が少ないコーヒーが好みならダークローストと記載されたものを選ぶと良いです。
インテンシティ(Intensity)で選ぶ
インテンシティ(Intensity)とは、味の強さを意味するもので、この数字が大きいほど苦味が強くなり、コクが深くなります。
商品名に「インテンソ」と入ったコーヒー豆は重厚な味であることがほとんどで、カプチーノやラテなどのミルクメニューに向いています。ただ苦味がかなり強いので、まずはインテンシティ1桁のものから試すことをおすすめします。(Intensityの上限値はメーカーによって10だったり13だったりバラバラです。)
豆の品種で選ぶ
エスプレッソは、アラビカ種とロブスタ種のバランスによって味が大きく変わります。
アラビカ種100% | クリアな味わい。ほのかな酸味があり苦味も少なめ。キレの良い味わい。クレマは出にくい。illyの豆やKIMBOのトップフレーバーなどはアラビカ種100%。 |
アラビカ種80% ロブスタ種20% |
ほどよくパンチの効いた味わい。ほんのりとチョコレート感がある。北イタリアでオーソドックスな配合。バランスが良い。KIMBOのナポリなど |
アラビカ種60% ロブスタ種40% |
かなりパンチの効いた味わいでビターチョコレートのような味が濃厚。熟したベリー系の香りも感じられる。クレマは出やすい。ラテアートの練習にもおすすめ。ムセッティのロッサなど |
アラビカ種40% ロブスタ種60% |
ロブスタ種特有の野生的な風味とチョコレートのようなフレーバーが非常に強い。3層の美しいクレマが出やすい。ラテアートの練習にもおすすめ。ラバッツァのクオリタロッサなど |
エスプレッソ用コーヒー豆・粉おすすめ12選
今回は、デロンギのミル付き全自動エスプレッソマシン「マグニフィカS」を使って、各コーヒー豆と粉の味わいを検証しました。先述の通り、この機種を使っている方で、かつ濃厚なエスプレッソを好む方は「粉の状態」で買うことをおすすめします。(ラバッツァのクオリタロッサ、KIMBOのナポリなど。)
▲KIMBOの粉。サラサラのパウダー状態になっている
逆に、カフェジャポネーゼやアメリカーノなど、さっぱりしたエスプレッソを飲むなら「トップフレーバー」などの豆がおすすめです。
なお、マキネッタでも抽出できるか試しましたが、タンピングしすぎなければ粉でも問題なく抽出できます。(濃厚で美味しいです!)
順位 | 商品画像 |
商品名 |
味わい・香り ※タップで拡大 |
値段 内容量 100gあたり |
最安値 |
焙煎度合い 鮮度 香り+甘み+コクの合計 |
豆・粉 豆の産地 豆の品種 |
1 | ラバッツァ クオリタロッサ Wパック |
1,378円 500g 276円 |
Amazon | 中深煎り ★★☆☆☆ 10.7点 |
粉 ブラジル、ウガンダ、その他 アラビカ種40% ロブスタ種60% |
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2 | キンボ(KINBO) トップフレーバー |
4,040円 1kg 404円 |
Amazon | 中深煎り ★★★☆☆ 10.6点 |
豆 ブラジル、コロンビア、他 アラビカ種100% |
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3 | キンボ(KINBO) エキストラクリーム |
4,490円 1kg 449円 |
Amazon | 中深煎り ★★★☆☆ 10.3点 |
豆 コロンビア、インド、ペルー、他 アラビカ種40%・ロブスタ種60% |
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4 | キンボ(KINBO) ナポリ |
1,421円 250g 568円 |
Amazon | 深煎り ★★★☆☆ 9.5点 |
豆・粉 ブラジル、インド、他 アラビカ種80%・ロブスタ種20% |
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5 | ラバッツァ エスプレッソ |
992円 250g 397円 |
Amazon | 深煎り ★★☆☆☆ 9.5点 |
粉 ブラジル、ペルー、その他 アラビカ種100% |
||
6 | ラバッツァ デカフェ |
1,282円 250g 513円 |
Amazon | 中深煎り ★★☆☆☆ 9.4点 |
粉 ブラジル、ベトナム他 アラビカ種?% ロブスタ種?% |
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7 | デロンギ ムセッティ ロッサ |
942円 250g 377円 |
Amazon | 深煎り ★★★☆☆ 8.9点 |
豆 ブラジル、インド 他 アラビカ60%、ロブスタ40% |
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8 | illy(イリー) ダークロースト インテンソ |
1,707円 250g 629円 |
Amazon | 深煎り ★★★☆☆ 8.3点 |
豆・粉 ブラジル・エチオピア 他 アラビカ種100% |
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9 | illy(イリー) ミディアムロースト クラシコ |
1,689円 250g 676円 |
Amazon | 中深煎り ★★★☆☆ 8.2点 |
豆・粉 ブラジル・エチオピア 他 アラビカ種100% |
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10 | イリー(illy) デカフェ |
1,246円 250g 498円 |
Amazon | 深煎り ★★★☆☆ 7.8点 |
豆・粉 ブラジル・エチオピア 他 アラビカ種100% |
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11 | 成城石井 エスプレッソ |
1,486円 500g 297円 |
Amazon | 深煎り ★★★☆☆ 7.6点 |
豆 ブラジル、エルサルバドル他 アラビカ種100% |
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12 | カークランド スターバックス ダークロースト エスプレッソコーヒー |
3,579円 1130g 317円 |
Amazon | 深煎り ★★☆☆☆ 5.9点 |
豆 メキシコ 記載なし |
1位.ラバッツァ クオリタロッサ Wパック(粉)
1,378円 250g×2袋
ラバッツァは、イタリアでコーヒー豆のシェアNo.1を誇る人気ブランドです。イタリアのスーパーでもラバッツァが一番多く陳列されている印象で、多くの家庭で飲まれています。(イタリアでは年間270億杯も飲まれています!)
チョコレートのような味わいとヘーゼルナッツのような甘い香り、さらにベリー系の酸味がほどよく感じられて、かなりバランスが良いエスプレッソ用の粉です。エスプレッソはもちろん、カフェジャポネーゼやアメリカーノなど、さっぱりと飲めるメニューとも相性が良いです。クレマもしっかり出るので、トロトロのエスプレッソを飲みたい人におすすめですし、ラテアートの練習にもおすすめです。100gあたりの値段も一番リーズナブルで、文句なしの1位です。
100gあたり | 276円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、ウガンダ、その他 |
焙煎度合い | 中深煎り |
豆の品種 | アラビカ種40% ロブスタ種60% |
2位.キンボ(KINBO)トップフレーバー(豆)
4,040円 1kg
キンボで一番クオリティが高いと言われる「トップフレーバー」は、その名前に相応しい香り高さと上品な後味、クリアな味わいが印象的でした。クッキーのような甘い香りと、ほどよくフルーティーな酸味があり、キャラメルのような甘みが感じられます。エスプレッソ用のコーヒー豆には通常、ロブスタ種を20〜30%ほどブレンドしますが、こちらはアラビカ種だけを100%使用し、ちょっと浅めに焙煎しています。
キンボは濃厚なエスプレッソが好まれるイタリア南部の味わいを再現した商品が多いですが、トップフレーバーはミラノなど、イタリア北部で好まれる味わいを表現しています。(味の方向性はイリーに似ていますが、KINBOのほうが味に力強さがあると感じました。)なお、クレマは控えめです。
ずばり、キンボの豆でどれか迷ったらトップフレーバーを選んでおけば間違いないと思います。それくらい味のバランスがよく、後味もすっきりしていて飲みやすいです。しかも100gあたり約400円とコスパも良いので非常におすすめです。
100gあたり | 404円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、コロンビア、他 |
焙煎度合い | 中深煎り |
豆の品種 | アラビカ種100% |
3位.キンボ(KINBO)エキストラクリーム(豆)
4,490円 1kg
エキストラクリームは、キンボのコーヒー豆の中で一番クレマがきれいに出やすく、チョコレートのような味わいが非常に濃厚です。酸味が少なくて苦味が強めですが、全体的にまろやかな味で個人的に大好きなコーヒー豆です。砂糖を加えると、溶かしたチョコレートを飲んでいるような美味しさがあります。
味が強いので、カプチーノやラテなど、ミルクを使ったドリンクと相性が良いです。逆にカフェジャポネーゼには向きません。(雑味が目立ちやすい)
100gあたり | 449円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | コロンビア、インド、ペルー、他 |
焙煎度合い | 中深煎り |
豆の品種 | アラビカ種40%・ロブスタ種60% |
4位.キンボ(KINBO)ナポリ(豆・粉)
1,421円 250g
キンボのナポレターノ(ナポリ)は、名前の通りナポリの昔ながらの製法を忠実に表現したコーヒー豆です。アラビカ種80%にロブスタ種を20%ブレンドしていて、力強さとコクの深さ、上品さのバランスが絶妙なコーヒー豆という印象を受けました。エスプレッソ、カプチーノ、カフェジャポネーゼどれでも美味しく飲めるので、キンボの中でも万能型に属するコーヒー豆だと思います。
ナポリは250gサイズでお試しできるので、まずは少量だけキンボのコーヒー豆を買ってみたい人におすすめします。ドリップで飲んでも美味しいので1つで色んな飲み方ができます。
100gあたり | 568円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、インド、他 |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | アラビカ種80%・ロブスタ種20% |
5位.ラバッツァ エスプレッソ (粉)
992円 250g
ヘーゼルナッツのような甘い香りと、ビターチョコレートのような味がかなり強く感じられます。ズシンとくる苦味の中にも甘みをちゃんと感じられるので、エスプレッソはもちろん、ラテやカプチーノなどのミルクメニューとも相性が良いです。ラバッツァのコーヒーはお砂糖を入れなくても甘みを感じるものが多く、どれも飲みやすいのでエスプレッソ初心者の方におすすめです。
100gあたり | 397円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、ペルー、その他 |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | アラビカ種100% |
6位.ラバッツァ デカフェ (粉)
1,282円 250g
ヘーゼルナッツのような甘い香りとチョコレートのような味がはっきりと感じられます。旨みとコクが凝縮されたような味わいで非常に美味しいです。本当にカフェイン入りのコーヒーとほとんど変わらない風味で、時間が経っても不味くならず、風味が保たれているのが素晴らしいです。個人的にはイリーのデカフェよりも香り高くて美味しいと感じました。
100gあたり | 513円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、ベトナム他 |
焙煎度合い | 中深煎り |
豆の品種 | アラビカ種?% ロブスタ種?% |
カフェイン残留率 | 10%以下 |
カフェイン除去方法 | 超臨界CO2抽出 |
7位.デロンギ ムセッティ ロッサ(豆)
942円 250g
ムゼッティのロッサは、「これぞエスプレッソ!」という王道の味わいをイメージして作られていて、狙い通りの味に仕上がっています。ずばり、デロンギのコーヒー豆でどれか迷ったらまずはロッサを買うのが良いと思います。値段的にも手頃ですし、ここから好みを探っていくのが良いと思います。ロブスタ種が4割入っていることで力強いコクとビターチョコレートのような甘みがはっきりと感じられます。
100gあたり | 377円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、インド 他 |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | アラビカ60%、ロブスタ40% |
8位.illy(イリー)ダークロースト インテンソ(豆・粉)
1,707円 250g
イリーはイタリアの「プレミアムコーヒーブランド」という位置付けで、全商品にアラビカ種しか使わない特徴があります。光センサーで欠点豆を排除したり、未開封であれば2年間も鮮度をキープできる特許取得済みの缶に豆を入れたりと、かなり品質にこだわっています。全体的にちょっと酸味があり、クリーンな美味しさが特徴的です。
イリーのダークロースト(インテンソ)は、定番人気の「クラシコ」をもっと深く焙煎したもので、酸味が少ないのが特徴です。カカオのようなコクとほんのり甘みがあります。キンボのインテンソと比較すると力強さは控えめですが、後味が上品で嫌味がありません。ちなみにインテンソとは、イタリア語で「強い、激しい、濃い」を意味し、本当にイリーの中では一番味が強くてパンチが効いています。
100gあたり | 629円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル・エチオピア 他 |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | アラビカ種100% |
9位.illy(イリー)ミディアムロースト クラシコ(豆・粉)
1,689円 250g
イリーのコーヒーの中で一番スタンダードな商品が、ミディアムロースト(クラシコ)です。チョコレートの風味をもつブラジルと、オレンジのような香りが特徴のエチオピアをブレンドしていて、苦味と酸味のバランスが良いです。「これぞイリーの味」と言えるほど、特徴的なクリーンな美味しさがあります。パンチのある味ではないですが、日本人に好まれるような「透明感のある美味しさ」「雑味のなさ」が感じられます。エスプレッソ、カフェジャポネーゼ、マキネッタ、ドリップコーヒーにも使えるので1つあると重宝する優れものです。(動画でラテアートをしていた商品です。)
100gあたり | 676円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル・エチオピア 他 |
焙煎度合い | 中深煎り |
豆の品種 | アラビカ種100% |
10位.イリー(illy)デカフェ(豆・粉)
1,246円 250g
「超臨界二酸化炭素抽出法」という非常にコストがかかる脱カフェイン法で、カフェイン含有率を0.1%未満に抑えているデカフェです。ナッツやカカオのような香りがあり、ミディアムボディのワインのような味わいとコクがあります。ラバッツァのデカフェと比較して酸味がちょっと強めなので、爽やかなデカフェが好きな人に向いています。
100gあたり | 498円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル・エチオピア 他 |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | アラビカ種100% |
カフェイン残留率 | 0.1%以下 |
カフェイン除去方法 | 超臨界二酸化炭素抽出法 |
11位.成城石井 エスプレッソ(豆)
1,486円 500g
ラバッツァやキンボのコーヒー豆と比較すると、さっぱりした味のエスプレッソになりますが、カークランド(コストコ)の豆よりも香りがあって飲みやすい印象でした。値段を考えるとかなりコスパが良いです。クレマは控えめですが、クリーミーさもほどよく感じられて美味しいです。全体的にバランスが良いので万人受けするコーヒー豆だと思います。リーズナブルにエスプレッソ用のコーヒー豆をまとめ買いしたい人におすすめです。
100gあたり | 297円 |
鮮度 | ★★★☆☆ |
豆の産地 | ブラジル、エルサルバドル他 |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | アラビカ種100% |
12位.カークランド スターバックス ダークロースト エスプレッソコーヒー(豆)
3,579円 1130g
メキシコのアラビカ種(と思われる)コーヒー豆を使ったエスプレッソ用の商品です。これまで紹介した中でも香りが一番控えめで、全体的に味がちょっと薄めの印象を受けました。100gあたりの値段も1位のラバッツァの方が安いので、個人的には本品を選ぶ理由があまりないように感じました。
100gあたり | 317円 |
鮮度 | ★★☆☆☆ |
豆の産地 | メキシコ |
焙煎度合い | 深煎り |
豆の品種 | 記載なし |
エスプレッソ用コーヒー豆と粉のよくある質問
エスプレッソは普通のコーヒー豆や粉でも作れますか?
エスプレッソ用の細挽き粉であれば、どんなコーヒー豆でも作れます。浅煎りや中煎りだと酸味が出ますが、酸味が苦手でなければ全然普通に美味しく飲めます。
通常30mlのエスプレッソを抽出する際、何gの豆を使えば良い?
イタリアでは粉を7~9gを使って30mlを抽出するのが一般的ですが、デロンギのマグニフィカSを使う場合、最大量の14g使うことをおすすめします。味が濃厚になり、クレマも出やすくなるからです。
エスプレッソ用コーヒー豆をドリップで美味しく淹れる方法は?
特にありません。ペーパードリップだとお湯が通りにくいので、家庭用エスプレッソマシンを検討しても良いかと思います。ビアレッティ社のモカエキスプレス(マキネッタ)なら4〜5,000円と値段も手頃ですし、かなりエスプレッソに近いコーヒーを飲むことができます。
まとめ
エスプレッソ豆コーヒー豆を選ぶときは、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
- 豆か粉か?(クレマを出すなら粉がおすすめ)
- メーカーごとに味の方向性が異なる(最初はイリーかラバッツァがおすすめです)
- ちょっと酸味があるコーヒーが好みなら中深煎り(ミディアムと記載されたコーヒー)、酸味は少ない方が好みならダークローストと記載されたコーヒーを選ぶ
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