東ティモールコーヒー豆の概要をまとめました。
地域 | アジア ・レテフォホ、マウベシなど |
味わい・香り | ハーブ、チョコレート、バニラなど |
コーヒー生産量 | 世界第43位(約5,000トン) |
栽培品種 | アラビカ種80%:ロブスタ種20% ハイブリッドティモール、ティピカなど |
精製方法 | ウォッシュド |
東ティモールのコーヒー豆は、何かに例えられる決定的な味はなく、さまざまなフレーバーが特徴と言えるかもしれません。
全体的にマイルドな味わいですが、中にはロブスタ種を思わせる苦味が強いコーヒーもあります。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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東ティモールコーヒー豆の特徴
東ティモールのコーヒーは、商品によって味が大きく異なるのが特徴です。
全体的にマイルドな味のコーヒーが多いですが、チョコレートやクルミのような風味がある商品もあります。
また、ロブスタ種のような強い苦味が感じられるものもあり、ひとことでは言い表せない多種多様なフレーバーが特徴といえます。
東ティモールコーヒーの品種
東ティモールでは、標高1000m以上の地域でアラビカ種が栽培され、それ以下の低地ではロブスタ種が栽培されています。
ティピカ | きれいな酸味と甘み、味わい深さが特徴。世界中で人気の品種。 |
ハイブリッドティモール | アラビカとロブスタの交配種。東ティモールで発見された世界初のハイブリッド品種 |
ロブスタ | インスタントコーヒーなどに使われる |
関連記事:アラビカ種とは?有名な16種類の品種の特徴を解説|味や香りが分かる
ハイブリッドティモール(ティモールハイブリッド)
ハイブリッドティモール(ティモール・ハイブリッド)は、アラビカとロブスタの交配種で、東ティモールで発見された世界初のハイブリッド品種です。
味と香りは、ロブスタ種と比較して多少良いという程度で、全体的にマイルドな味です。
ですが、アラビカ種よりも病気に強くて収穫量も多く、さらにアラビカ種と交配できる特徴があります。
コーヒーの大敵「さび病」に苦しむ国々で研究され、「カティモール」「ルイル11」など、より美味しい改良品種が生まれました。
東ティモールコーヒーの入れ方は豆によって変えるのもアリ
風味がマイルドなコーヒーなら、フレンチプレスや金属フィルターで入れると深みのある味になります。
一度ペーパードリップで飲んでみて、思ったよりも「スッキリしすぎている」と感じたら、フレンチプレスなどコーヒーオイルを味わえる入れ方もおすすめです。
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東ティモールコーヒー豆の焙煎度合い
東ティモールのコーヒーは、「シティ〜フルシティロースト(中煎り〜深煎り)」で販売されることが多いです。
中煎りでは、ほのかにりんごのような酸味が感じられ、深煎りではキレの良い苦味とクリアな味が楽しめます。
ですが、先述のとおり東ティモールのコーヒーは豆によって味が大きく異なるケースが多いため、一概に焙煎度だけで上記のような味になるとは言えません。
なお、日本で一番人気と思われる、東京コーヒーの東ティモール(Amazonレビュー1,189件)はシティローストです。
東ティモールはコーヒー栽培に適した環境
東ティモールは国土の60%以上が、昼夜の寒暖差がある山岳地帯です。
コーヒーの実は寒暖差によって糖度が増し、甘いコーヒーに育ちます。
年間の降雨量も2,000mm以上あり、東ティモールはコーヒー栽培に適した環境といえます。
完熟豆だけを1粒ずつ手摘みで収穫
東ティモールのコーヒー農家はほとんどが小規模で、完熟したコーヒーチェリーだけをひと粒ずつ手摘みで収穫します。
また、一部ではシェードツリーを使った栽培を行います。
木の葉焼けを防ぐだけでなく、コーヒーの育成スピードもコントロールできるので、完熟した甘いコーヒーになりやすい特徴があります。
東ティモールのコーヒーはウォッシュド精製が主流
東ティモールコーヒーは、ほとんどが水を使った「ウォッシュド」という方法で精製(加工)されます。
糖度の低い「未熟豆」が混じらない処理の方法なので、甘みのあるコーヒーになりやすい特徴があります。
東ティモールのコーヒー豆には等級(グレード)が存在しない
東ティモールでは、基本的にコーヒーの等級づけをしていません。
東ティモールでは、小規模農家が完全無農薬の有機栽培を行っているため、等級よりもオーガニック認証を得ているかが重要視されています。
東ティモールコーヒーの歴史は1815年にスタート
東ティモールにおけるコーヒー栽培の歴史は、独立前の1815年にさかのぼります。
ポルトガル領であった時代に、総督によりアラビカ種の苗が持ち込まれ、コーヒー栽培がスタートしたと伝えられています。
コーヒー産業を推進するため、各国のNGOやNPOに支援を受けて少しずつ品質を向上してきました。
しかし長期化した内乱で荒れた国土は、復興が進まず、収入源となる産業はありませんでした。
そういった理由から資金源が乏しく、農薬や肥料が買えなかったため、東ティモールでは無農薬栽培が定着していきました。
現在は、条件の揃った環境やオーガニックコーヒーへの注目度も高まり、国民の5人に1人がコーヒー産業に従事しています。
東ティモールなど76種類のコーヒー豆を比較
次の記事では、実際に飲んだ東ティモールコーヒー豆など76種類のレビューを簡単にまとめています。
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