今回は、実際に飲んだホンジュラスコーヒーのおすすめをランキング形式で5つ紹介します。
といっても、ホンジュラスコーヒーの特徴や味わいなど、いまいちピンとこない人も多いと思うので、ますはホンジュラスコーヒー豆の特徴などを紹介していきます。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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ホンジュラスコーヒーの基本情報
ホンジュラスコーヒーの基本情報を簡単にまとめました。
地域 | 中央アメリカ |
フレーバー | チョコレート、キャラメル、 ナッツ、ライチ、青リンゴなど |
コーヒー生産量 | 年間平均750万袋(世界第6位) |
栽培品種 | アラビカ種90% ロブスタ種10% リベリカ種0% ※ブルボン、カトゥーラ、ティピカ、 カトゥアイ、パーカス種など |
精製方法 | ウォッシュド |
ホンジュラスは、世界第6位の生産量を誇る、中米最大のコーヒー輸出国です。
無印良品のコーヒー豆のほとんどでホンジュラスが使われているので、日本での認知度も徐々に高まっています。
全体的におとなしいフレーバーのコーヒーが多く、チョコレートやキャラメルなど甘いニュアンスを感じるものが多いです。
▲無印のコーヒーにもホンジュラスのオーガニック豆が使われています。
ただし、一部のスペシャルティコーヒーではオレンジ、青リンゴ、ストロベリーのようなフルーツ感が強いコーヒーもあります。
ブルボンなど、高品質なアラビカ種のコーヒーを中心に栽培していて、ロブスタ種の割合は10%程度です。
ホンジュラスコーヒーの特徴
ホンジュラスのコーヒーは、どれもある程度品質が揃っていて、欠点が少ないのが特徴です。
ホンジュラスでは水を使って、完熟した甘いコーヒーチェリーと熟していないコーヒーを選別します。
(水を使ってコーヒーを加工(精製)することを「ウォッシュド」といいます。)
なぜ水を使うのかというと、糖度の高い完熟コーヒー(中身が詰まっている重たいチェリー)は底に沈み、熟していないコーヒーは上に浮くので、水に浸すだけで自然に欠陥のあるチェリーを取り除くことができるのです。
チェリーの外側の果肉を取って「コーヒー生豆」の状態にしたら水の中で発酵させます。これは豆に付着しているネバネバ(ミューシレージ)を取るためです。
▲ウォッシュド加工のイメージ
この発酵の工程で、リンゴやオレンジのようなフルーツの風味が生まれると言われていて、フレーバーを決定づける重要なプロセスです。
このように選別や発酵をすることで、クリアな味わいの中に甘さを感じるコーヒーが完成します。
ホンジュラスでは6つのエリアでコーヒーが栽培される
ホンジュラスでは以下6つのエリアでコーヒーが栽培されます。
生産地 | 特徴 |
---|---|
1.コパン(COPAN) | 最も有名な地域。 チョコレートのような風味 |
2.オパラカ(OPALACA) | 青リンゴのような甘み |
3.モンテシージョ(MONTECILLO) | ホンジュラスで最も多くのコーヒーを生産するエリア。甘みが強い |
4.コマヤグア(COMAYAGUA) |
キャラメルのような味わい |
5.エルパライソ(EL PARAISO) |
ライチのようなフレーバー |
6.アガルタ(AGALTA) | チョコレートのような風味 |
栽培エリア単位で販売されるコーヒーを「シングルオリジン」と言い、「ホンジュラスSHGコパン」などの商品名で販売されます。(SHGはグレードのこと。最高品質を意味します。)
また、近年は次の地域のコーヒーも注目されています。
生産地 | 特徴 |
---|---|
7.サンタバルバラ(SANTA BERBARA) | 黒糖のような甘みが強い |
8.マルカラ(MARCARA) | チョコレート、ライチ、キャラメル、キウイ、シナモン、ストロベリーなど |
8の「マルカラ」は、ホンジュラスを代表する高品質コーヒーの産地で、「コーヒーの首都」と言われるほど注目されています。
マルカラ産のコーヒーは何度か飲みましたが、フルーツのような香りがものすごい強く、本当にキウイやストロベリーのような味がするのが印象的でした。
酸味もありましたが、それを凌駕する濃厚な甘みがあるため、酸味がマイルドに感じられるのです。本当にフルーツのような味で美味しいです。
ホンジュラスコーヒーの品種は主に5つ
ホンジュラスでは主に5つのコーヒー品種が栽培されます。
品種 | 特徴 |
---|---|
1.ブルボン種 |
世界中で人気の品種。 強い甘みと濃厚なコク |
2.カトゥアイ種 |
軽い口当たりと マイルドな風味 |
3.カトゥーラ種 |
ほんのり感じる甘み、 バランスのとれた味 |
4.ティピカ種 |
世界中で人気の品種。 複雑なフレーバーと甘い酸味 |
5.パーカス種 |
ナッツ、チョコレートのような 甘いフレーバー |
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ホンジュラスコーヒーは標高の高さで等級が決まる
ホンジュラスでは、コーヒーが栽培された標高の高さで等級(グレード)が決まります。
- 標高1200m以上:SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)
- 標高900~1200m:HG(ハイ・グロウン)
- 標高600~900m:CS(セントラル・スタンダード)
ホンジュラスを含め、グァテマラなどの中米でも「栽培エリアの標高の高さ」で豆を格付けします。(標高が高い方が高品質です。)
なぜ標高の高さで格付けするのか?糖度の高さが関係するためです。
標高が高いと昼夜の寒暖差が大きくなります。コーヒーは寒暖差が大きいほうが糖度が増します。(冬野菜が寒さで凍らないよう、細胞に糖分を蓄積するため甘くなるのと同じ理屈です。)
先ほど「ホンジュラスでは糖度の高い豆だけを選別する」と言いましたが、中米では基本的に美味しいコーヒー=糖度の高い豆と考えています。
ホンジュラスコーヒーのおすすめ4選
1位.27 COFFEE ROASTERS ホンジュラスお試しセット
5000円 480g
27 COFFEE ROASTERSは、全国でもかなり珍しいホンジュラスの豆だけを取り扱うコーヒー専門店です。
値段は安くないですが、間違いない品質のホンジュラスコーヒーを味わいたい人に自信を持っておすすめできます。
オーナー自身が現地で選びぬき、ダイレクトトレードしたコーヒー豆を自社コンテナで単独輸入するほど、ホンジュラス愛に溢れています。
全体的にチョコレートやライチのような甘みが強く、「これの代わりはない」といえる素晴らしい美味しさがあります。
ほどほどに酸味もありますが、甘味もかなり強いので、酸っぱいと感じることなく飲めると思います。
鮮度 | ★★★★★ |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
2位.Post coffee(ポストコーヒー)ホンジュラス マルカラなど
初回1,480円 225g(75g×3種)
ポストコーヒーは、全国の専門店から好みのコーヒー豆が3つ届くサービスです。
ずばり、「ホンジュラスコーヒーに詳しくないけど、好みの範囲内で色んなコーヒーを飲みたい」という人には、ポストコーヒーが一番おすすめです。(会員数6万人超)
ポスト投函されるので受け取る必要がなく、今なら初回限定500円割引になるのでコスパが最強レベルで良いです。
先ほど紹介したマルカラのコーヒー豆もポストコーヒーで届いたものですが、パッケージを開けた瞬間にフルーツのような甘い香りが広がります。
ちなみに、1位の「27 COFFEE ROASTERS」もポストコーヒーの提携ショップなので、ここで買えばどちらもコーヒー豆も楽しめます。
ポストコーヒーの豆は冷めても美味しくて、淹れたてより甘みが強く感じられるのが印象的です。
また、デカフェも非常にクオリティが高く、コーヒーの風味が損なわれていないことに驚きました。
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coffee-t7yp9w
価格 | 2回目以降 1,980円 |
鮮度 | ★★★★★(焙煎後7日以内) |
コーヒー豆の種類 | 75g×3種類 |
焙煎度合い | 浅煎り・中煎り・深煎りお好みで |
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3位.Tim Wendelboe Caballero(カバジェロ)
2,262円 250g
「Tim Wendelboe(ティム・ウェンデルボー)」は、ノルウェーのオスロにあるロースターで、2004年のワールドバリスタ・チャンピオンシップの優勝者が経営するお店です。
ホンジュラスのコーヒー豆を使った定番商品「Caballero(カバジェロ)」は、チェリーのような爽やかさと、チョコレートのような甘みがかなり強いです。
スペシャルティコーヒーに精通している人なら誰もが知っているショップで、「一度は飲んでおきたい」と言われるほど高い評価を受けています。
相当おいしいですが、オスロから届くので注文から1ヶ月ほどかかります。鮮度が気になるところですが、浅煎りは時間が経つとむしろ酸味がマイルドになって飲みやすくなるので、何の問題もありません。
香りに関しても、密閉性の高いアルミバッグに入って届くので、劣化は最小限に抑えられています。(実際、フルーティーな香りが信じられないほど強いです。)
鮮度 | ★★☆☆☆ |
焙煎度合い | 浅煎り |
関連→Tim Wendelboeの通販コーヒー豆「Caballero」を飲んだ正直な感想
4位.無印良品オーガニックコーヒー ダーク
550円 200g
コロンビアとホンジュラスのブレンドですが、値段の割に味がしっかりしていて、雑味もなくて飲みやすいです。
香りは控えめですが、無印のコーヒー豆の中では一番おいしいと思います。(Amazonでも一番人気です。)
鮮度 | ★★☆☆☆ |
焙煎度合い | 深煎り |
ホンジュラスコーヒーの歴史
コーヒー栽培の歴史は19世紀末にスタート
ホンジュラスにおけるコーヒー栽培の歴史は、19世紀末にコーヒーノキの苗木を植栽した事から始まったと言われています。
栽培に好条件な環境を持つという条件は、隣国のグァテマラやニカラグアと同等でした。
しかし、ホンジュラスは交通手段などのインフラが整っていなかった事から、しばらくは国内のみでコーヒーを消費していました。
その後、交通機関の発達や生産量の増加に伴い、世界に名が知れ渡るコーヒーの名産地となりました。
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1970年代にホンジュラスコーヒー研究所「IHCAFE」が設立される
当初、ホンジュラスのコーヒーはブレンドのベースとしてのみ使用されていました。
しかし、1970年代にホンジュラス政府が設立したホンジュラスコーヒー研究所「IHCAFE」によって状況は一変します。
IHCAFEの主な活動は次の4つです。
- ホンジュラスコーヒーをプロモーション
- 農家に技術指導
- 機器を低金利ローンで利用できるよう支援
- 国立カッピングスクールを通じて、コーヒーの品質管理を行うホンジュラス人を訓練
IHCAFEの活動によってコーヒーの品質は格段に向上し、現在は世界に知られるスペシャルティコーヒー生産国となっています。
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2004年に最初のカップオブエクセレンス開催
2004年、IHCAFEはホンジュラスコーヒーの人気と価値を高めるために、2004年にカップオブエクセレンスに参加します。
2019年には6つの農園がプレジデンシャル賞を受賞し、ホンジュラスコーヒーの品質の高さを世界中に証明しました。
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参考文献:allianceforcoffeeexcellence.org、coffeebeancorral、espressocoffeeguide、perfectdailygrind