今回は、中国のコーヒー器具ブランド「XY Design(エックスワイ デザイン)」が手がける「O-KETTLE/オーケトル」という、コーヒードリップ用の電気ケトルをレビューします。
O-KETTLEはお湯を注ぐ量と、スピードをコントロールしやすい革新的なハンドルと細口の注ぎ口、40〜100℃まで1℃単位で温度調節できるのが特徴で、コーヒーを自分好みの味に仕上げやすい電気ケトルです。
まずはO-KETTLEのスペックや特徴を紹介し、実際に使ってみたレビューを書いていきます。
ブログ管理人:山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)コラム掲載。1,000種以上のコーヒー豆をレビュー。イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。
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O-KETTLEとは
O-KETTLEとは、中国の「XY Design」というコーヒー器具ブランドのドリップ電気ケトルです。
スペックを以下にまとめました。
温度調節 | 40℃〜100℃まで1℃刻みで調節可能 |
容量 | 0.9L(リットル) |
沸騰するまでの時間 | 満水時:約5分 600ml:約3分 200ml:約1分 |
重量 | ケトル本体:0.7kg スタンド:0.3kg |
保温機能 | あり(最大60分) |
オートパワーオフ | あり(10分後に自動オフ) |
空焚き防止機能 | あり |
ワット数(W) | 1200W |
電圧 | 100V |
Amazonで人気のアイリスオーヤマの電気ケトルだと温度調節が60℃〜100℃の間で5℃刻みだったり、定番人気の電気ケトル「HARIOパワーケトル・ヴォーノN」では温度調節の範囲が50℃〜96℃です。
しかし、O-KETTLEは40℃から設定できるのでコーヒーの抽出だけでなく、赤ちゃんのミルクを作るときにも便利です。
また、自動オートオフ機能や保温機能など、一般的な電気ケトルの標準的な機能も備えています。
O-KETTLEの特徴
O-KETTLEの特徴は以下の5つです。
- コーヒードリップしやすい特徴的なハンドル
- 無駄がないおしゃれなデザイン
- 温度は1℃単位で調節できる
- 4つの安全機能を搭載
- 便利機能を搭載
コーヒードリップしやすい特徴的なハンドル
コーヒーのハンドドリップで難しいのは、常に一定量のお湯を注ぐことです。
O-KETTLEは、グリップとケトル本体の間にO型リンググリップを設けることで、誰でも簡単に一定量のお湯を注ぐことが可能になっています。
持ち方は写真のように、「Oリングの中に親指を入れる」「Oリングを上下から挟む」「Oリングに人差し指を入れる」という3つのどれでも、一定の太さを保ちながらお湯を回したり注いだりすることができ、繊細な動きのコントロールが可能になっています。
また、好みの味わいのコーヒーを淹れやすいように設計された「グースネックの注ぎ口」も特徴です。
お湯が一気に出ない構造なので、コーヒーの味がブレにくくなるのがO-KETTLEの強みと言えます。
無駄がないおしゃれなデザイン
O-KETTLEは、無駄のないスタイリッシュな外観も特徴です。
多彩な機能を搭載しながらも、ボタンは1つだけのシンプルなデザイン。
O-KETTLEを使う際は、スタンドに付いているボタン1つで操作できます。使い方は以下の通り。
ボタンを押す | 電源オン |
ボタンを横に回す | 温度調節 |
ボタンを長押し | 保温設定、ブザー音のオン・オフ設定 |
マニュアルを読まなくても、届いたその日にコーヒーを抽出できるくらい使い方はシンプルです。
40℃~100℃まで1度刻みで温度調節できる
コーヒーの味わいはお湯の温度で結構変わります。
例えば、浅煎りのコーヒーをドリップする場合、お湯の温度が90℃前後だと苦味と酸味のバランスが整って飲みやすくなります。逆に温度が80℃前後だと酸味が強調されます。
O-KETTLEの場合は40℃~100℃までの間で、1度刻みで温度調節できるので、コーヒーを好みの味わいに調節しやすいのがポイント。
また、90℃など任意の温度でお湯を沸かすと、メモリ機能によって次回も同じ設定温度でスタートします。
さらに、インジケーター表示はそれぞれ「摂氏(℃)」と「華氏(°F)」に変更できるので、用途に合わせてカスタマイズできます。
シンプルな見た目ですが、O-KETTLEは充実した機能を備えています。
4つの安全機能を搭載
O-KETTLEには、以下4つの安全機能が搭載されています。
- 本体二重構造(蓋のみ)
- 空焚き防止
- 自動電源OFF
- 温度過昇防止装置
熱い状態の蓋を触れても火傷しないよう、安全な二重構造になっています。
あると便利な保温機能、タイマー機能も
O-KETTLEには以下の便利な機能も搭載されています。
- 温度メモリー機能
- 保温機能
- タイマー機能
保温機能をオンにすると60分間、設定温度をキープしてくれます。
オフにしていても10分間は設定温度をキープしてくれます。その後は自動的に電源オフになるので、消し忘れの心配がありません。
また、タイマー機能もあるので、カップ麺を作る際に3分計ったり、コーヒーの抽出時間を計測するのにも便利です。
O-KETTLEのレビュー
ハンドルが持ちやすい(狙った場所に注げる)
O-KETTLEは、ハンドルとケトル本体の間にリングがあるのが特徴的です。
これは熱から指を保護すると同時に、グリップと操作性を良くするために付いているのですが、このハンドルによって格段にドリップしやすくなっています。
例えば、コーヒーの蒸らしの時に「お湯を注ぎすぎた」という経験は誰でも一度はあるかと思いますが、O-KETTLEはそれを防ぐことができます。
また、ハンドルのグリップが良いので、実際の重量以上に軽く感じるのが高評価です。
満水にしてコーヒーを抽出しましたが、900mlのお湯が入っているとは思えないほど軽く感じます。
狙ったところにピンポイントでお湯を落とせるので、ペーパードリップはもちろん、ネルドリップする際にも使いやすいです。
O-KETTLEは満水でも点滴抽出が簡単にできます。届いたその日にこれだけ湯量を細かくコントロールできる電気ケトルは初めてかも。これは凄い。
コーヒーの味わいは、お湯を落とす量、スピードによって濃くなったり薄くなったりするので、細かく味を調節したいこだわり派の人はもちろん、これからドリップを始める方にもO-KETTLEは便利だと思います。
細口の注ぎ口でドリップの速度をコントロールできる
O-KETTLEは、本体の根本から先端まで一定の細さになっているので、ケトル本体を大きく傾けてもお湯がドバッと出ない設計です。
そのため、コーヒードリップ初心者の人でも失敗しない構造になっています。
なるべく細く注いで、じっくりコーヒーを抽出したい人に向いているケトルという印象です。
ただ、逆に言うと、カップ麺にお湯を注ぐような「ドバドバと注ぎたい」という場面では、やや不便に感じることもありそうです。
沸騰までの時間は満水時で5分ほど
実際にお湯を満水の900ml入れて、沸騰までの時間を測ってみました。
お湯の温度が85℃に達するまでに要した時間は4分、90℃は4分半、100℃に達するまで5分でした。
自宅で使っているティファールの電気ケトルで同量の水を沸騰させた場合も4〜5分かかるので、沸騰までの時間はO-KETTLEとほぼ変わらない性能といえます。
実際にコーヒーをドリップする際は90℃くらいに設定する人もいると思うので、その場合は満水時でも4分半でコーヒーを抽出できる温度に達します。
沸騰までの間に、コーヒー豆を挽いたりカップを用意したり準備を進めていれば、あっという間に抽出できるようになります。
600mlの水なら2分半で沸騰
今度はコーヒー3杯〜4杯分に相当する600mlの水を入れて、沸騰までに何分かかるか計測してみます。
沸騰までにかかった時間は02:44でした。
ちなみにお湯の温度が90℃に達するまでの時間は2分半だったので、性能的にはバルミューダの電気ケトルより若干早いです。
(同量の水を入れた場合、バルミューダは3分かかる)
忙しい朝に、家族みんなのコーヒーを入れるようなシーンでも、O-KETTLEは便利だと思います。
設定温度に達するとブザー音で知らせてくれる
お水が設定温度に達すると、スタンドの下のLEDが光って、小さめの「ピピ」っというブザー音で知らせてくれます。
生活音を邪魔しない56dBの静音設計なので、テレビの音なんかも邪魔しません。
音のオン・オフも設定できるので、静かにコーヒータイムを楽しみたい場面でも便利です。
フタが広口タイプで給水が簡単
O-KETTLEはフタが広口タイプなので給水、お手入れが簡単です。
フタの取り外しも簡単です。また、コーヒーの抽出中にケトルを傾けてもフタが簡単に外れない設計なのも安心できます。
沸騰直後でも本体が熱くならない
沸騰した状態でO-KETTLEのフタを触ってしまっても、二重構造になっているので全く熱くないです。
コーヒー抽出時にうっかりフタを触って火傷したこと人って案外いるんじゃないかと思いますが、安全に使えるのはポイントが高いですね。
後述しますが、フタが二重構造になっているコーヒー電気ケトルは多くないので、安全性を求める人にとって、O-KETTLEは候補の一つになるかと思います。
O-KETTLEお手入れ方法
O-KETTLEのお手入れは、電源プラグを抜き、水で絞ったタオルで表面を拭くだけです。
水垢が気になる場合は、2~3ヶ月に一度、内部の清掃を行うことをおすすめします。
水600mlとクエン酸25gを入れ、約15分浸した後すすげば、ケトルに付いた白い蓄積、水アカ汚れを洗浄できます。
O-KETTLEのメリット・デメリット
O-KETTLEのメリット・デメリットを簡単にまとめました。
メリット | デメリット |
40℃~100℃までの間で、1度刻みで温度調節できる | 容量がやや多め |
ハンドルが持ちやすく、コーヒーをドリップしやすい | 良くも悪くも一定の細さでしか注湯できない |
保温機能がついている | 40℃〜90℃に変えるなど、一気に温度を変えることができない |
沸騰するまでの時間が早い | コードが短め |
デザインがおしゃれ |
容量がやや多め
デメリットとして、本体がやや大きめなこと。容量900mlと大きめサイズなので、一人暮らしの人なら「こんなに大きくなくていい」と感じる人もいるのではないかと思います。
僕はいつも一人でコーヒーを飲むので、0.7Lの小さなケトルを使っています。これでもギリギリ4杯分のコーヒーなら一度に入れることができるので、あまり不便に感じたことはありません。
必要以上に容量の大きいコーヒーポットを選ぶと、意外に重たく感じるので、特に女性の場合はコーヒーをうまく淹れられない可能性があります。
O-KETTLEは、5杯以上のコーヒーを入れることが多い方や、家族でコーヒーを飲む人、朝1杯分のコーヒーを作って、持ち運び用のコーヒーもたっぷり抽出したい場合なんかに良いと感じました。
良くも悪くも一定の細さでしか注湯できない
先述のとおり、O-KETTLEはドバッと一気にお湯を注ぎたい場面では不便に感じるかもしれません。
良くも悪くも一定の細さでしかお湯が出ないので、コーヒーの抽出で失敗が少ない反面、一気に注湯できないのがデメリットにもなり得ます。
カップ麺にお湯を入れる時なんかは細く出る必要はないので、焦ったく感じるかもしれません。
コーヒーを入れる以外に、ほかの用途でも使うのかを考慮した上で、購入を判断するのが良いかと思います。
40℃〜90℃に変えるなど、一気に温度を変えることができない
O-KETTLEのダイヤルは10℃飛ばしなど、一気に設定温度を変えることができません。
例えば、40℃から90℃に設定温度を変更するときは、ダイヤルを何度か回す必要があります。
また、ボタンが一つしかないので、「お茶を入れるときはこのボタン」「コーヒーを入れるときはこのボタンを押す」というような「わかりやすさ」を求める人には、O-KETTLEは不向きかもしれません。
コードが短め
一般的な電気ケトルだと電源コードは1mのものが多いですが、O-KETTLEは80cmと若干短いです。
O-KETTLEを置く場所と、コンセントの位置が80cm以内かどうかを事前に確認しておく必要があります。
O-KETTLEの口コミ・評判
O-KETTLEはまだ流通しておらず、ネット上の口コミや評判は見つかりませんでした。
全体的に、温度調節機能付きの細口電気ケトルは「湯量の調節がしやすい」「コーヒーを淹れるのが楽しくなった」という好意的な口コミが目立ちました。
O-KETTLEの悪い口コミも見当たりませんが、同等の機能を備える電気ケトルの口コミを見ると、「インジケーター表示が見にくい」「ボタンが一つしかないから説明書を読まないと操作がわかりにくい」というコメントが見られました。
O-KETTLEと他社の電気ケトルを比較
O-KETTLEと他社のコーヒー電気ケトルを比較しました。
商品画像 | 参考価格 | コーヒー抽出 のしやすさ |
容量 | 本体 重量 |
温度設定 | 機能 | 特徴 | 沸騰時間の 目安 |
消費電力 | サイズ | コードの長さ | |
O-KETTLE MTS-0901-B04 |
近日中 Makuakeにて 先行販売予定 |
○ | 0.9L | 0.7kg | 40〜100℃まで1℃単位 | 本体二重構造(フタ) 空焚き防止 保温機能 自動電源OFF |
洗練されたオシャレなデザイン。 グースネック構造で細口ドリップが可能。 コーヒーのハンドドリップに便利 |
200ml 約1分 900ml(満水時)約5分 |
1200W | 28.8 x 19 x 18cm | 0.8m | |
バルミューダ ザ・ポットブラック K02A-BK |
15,500円 | ○ | 0.6L | 0.6kg | なし | 空焚き防止 自動電源OFF |
注ぎやすいノズルの形で、湯切れが良い。 コーヒーのハンドドリップに最適。 ストレスなく流速をコントロールできる。 |
200ml 約1分半 600ml(満水時)約3分 |
1200W | 29 x 23 x 15cm | 1.3m | |
Cosori CO108-NK |
8,880円 | ○ | 0.8L | 0.7kg | 60℃、70℃、85℃、 90℃、100℃の5段階 |
空焚き防止 保温機能 自動電源OFF |
注ぐ量やスピードを調節しやすい細口ケトル。 コーヒードリップや紅茶に最適。 100%食品用ステンレス製でプラスチック臭がない。 |
200ml 約1分半 800ml(満水時)約5分半 |
1200W | 29.4 × 22.7 × 19.7cm | 1.2m | |
エペイオス ドリップケトル ホワイト EPCP001 |
13,980円 | ○ | 0.9L | 0.7kg | 38~100℃まで1℃単位 | 空焚き防止 保温機能 |
家電批評コーヒー向け電気ケトルおすすめランキング 1位を獲得した人気商品。バリスタ監修。 |
200ml 約1分 900ml(満水時)約5分 |
1200W | 17.2 × 29 × 14.5cm | 1.0m | |
山善 EKG-C801 |
7,953円 | ○ | 0.8L | 0.98kg | 50~100℃まで1℃単位 50、60、70、80、85、 90、95℃はプリセット済み |
空焚き防止 保温機能 自動電源OFF |
お湯を注ぐ量やスピードを簡単にコントロールできる 好みの場所に正確にお湯を注ぐことができる。 よく使う温度設定はプリセット登録されているので 簡単に設定できる |
200ml 約1分 800ml(満水時)約5分 |
1000W | 28.5 x 19 x 24cm | 0.9m |
上記のように、コーヒー抽出のしやすさに関しては、どの電気ケトルを使っても満足できると思います。
わかりやすい操作性に着目するなら山善の電気ケトルかCOSORIがおすすめで、安全性に着目するならO-KETTLEがおすすめです。
O-KETTLEは安全機能をもっとも多く備えており、フタが二重構造になっている電気ケトルは上記の中でO-KETTLEだけです。
O-KETTLEよくある疑問
Q:加熱時間は?
A:O-KETTLEの加熱時間は以下の通りです。
湯量 | 加熱時間 |
---|---|
200 mL | 約60秒 |
400 mL | 約1分50秒 |
600 mL | 約2分30秒 |
900 mL | 約5分 |
Q:販売店はどこ?最安値は?
A:O-KETTLEは現在販売されておらず、近日中にMakuakeで先行販売される予定です。事前ページからLINE登録すると、最新の情報を入手できます。先行販売期間に購入すれば最大30%OFFで入手できます。
なお、Amazon、楽天市場、YahooショッピングなどのECサイトでも現在は販売なしです。
Q:修理はどこで対応してもらえる?
A:O-KETTLEには1年間の製品保証が付いています。
修理が必要な故障や不具合が発生した場合は、日本国内の正規代理店に連絡して修理対応という流れになります。
O-KETTLEは洗練されたデザインと優れた機能、安全機能を兼ね備えている
O-KETTLEはおしゃれなデザイン、コーヒー抽出に便利な機能、優れた安全機能を備えていることがわかります。
「ダイヤル1つであらゆる操作が可能」というシンプルさは、使う人によってデメリットに感じるかもしれませんが、インテリアをおしゃれに演出したい人には魅力的だと思います。
これまでインスタントコーヒーを淹れていた方も、コーヒー用のケトルがあれば自分でおいしいコーヒーを淹れられます。
総評すると、O-KETTLEは優れたデザイン性とコーヒードリップの安定感、沸騰までのスピードの速さ、どれをとっても申し分ない優秀な電気ケトルだと感じました。
O-KETTLEについて、詳しくはMakuakeの販売ページをご覧ください。なお、先行販売期間に購入すれば30%オフで入手できます。
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